自治体の防災担当者も参考にする防災グッズ紹介の書籍と災害への心構え


[初回公開] 2019年04月17日

災害への備えは地震だけでなく、近年では梅雨に入る前から秋にかけての大雨と土砂災害の被害も増えており、自身が防災システムに携わる身として毎年日本のどこかで災害被害に見舞われて避難を余儀なくされる方がいるのを肌で感じるとともに、自身も災害に遭った経験から参考になった書籍を紹介する。

大雨や台風など避難時に役立つ防災グッズと災害への心構え

1.近年の激甚化・頻発化する災害

近年、日本国内は自然災害による被害が急増しており、日常生活に支障をきたすだけに留まらず、生命に関わる災害が年間通して発生している。
日本は大陸プレートが重なる位置にあるため地震が多く、さらに四方を海で囲まれているため地震をきっかけに津波被害につながる可能性が非常に高い。

氾濫寸前の河川の様子


また、山脈が縦貫しており河川が急勾配なため大雨に見舞われると河川流量が増加し洪水等の災害が起こりやすい。
四季折々があるが故に春先から秋にかけては大雨の危険性があり、冬場は大雪による被害や乾燥による火事の発生と地形・地質・気象等の国土条件により自然災害による甚大な被害は常に覚悟しなければならない。

2.防災グッズの選び方

自然災害に遭う前、もしくは見舞われた後は生命を守るために応急対処用の防災グッズの常備は今や常識的になっている。
一般的に防災グッズは頭部を保護するヘルメットや非常食、懐中電灯などが上げられるが、前述のように地震や大雨など自然災害には種類があるとともに、都市部と山間部など住む場所によっても必要な防災グッズが異なる。

そこで、自然災害ごとや居住地域ごとに必要な防災グッズの情報収集と参考になる書籍「防災グッズ449」が次の通りである。

3.書籍「防災グッズ449」とは

書籍「防災グッズ449」とは、災害の種類ごとに注意すべき心構えや、各パターンに応じた防災グッズが掲載されているムック本である。
本体価格は税抜 680 円で全 130 ページで構成されており、避難前から避難後などパターン別に掲載されているのが特徴である。

書籍「防災グッズ449」の掲載例


4.書籍「防災グッズ449」の要点

書籍「防災グッズ449」の要点としては、さまざまな商品がある防災グッズの中で買うべき道具や、あれば役立つグッズがわかる内容になっている。
防災グッズを検証した結果や、住いの地域や家族構成別に取りまとめられている。

本書は次の章で構成されている

  1. あなたに必要な準備ってどれくらい?
  2. 絶対必須の防災グッズ 10 選
  3. 本当に必要な防災グッズ
    • 事前準備
    • 発災直後
    • 避難
    • 食事
    • 自宅避難
    • 避難所
    • 車中泊
  4. 災害時に大活躍する日用品
  5. 100 均で使える防災グッズ
  6. 必要だけど配給されなかったもの
  7. 防災スマホ作戦
  8. サバイバルライフハック術
  9. 最新防災セット徹底解剖
  10. 災害保険のこと
  11. 自身に強い部屋づくり
  12. 非常食ランキング
  13. 防災マニュアル新常識
  14. 防災グッズ完全ガイド水害編
  15. もしもの時に取るべき行動

5.書籍「防災グッズ449」の総評

書籍「防災グッズ449」の総評としては、パターン別に掲載されている本書は参考になるムック本である。
​自身が防災システムに携わっているため自治体の担当者とも本書について会話をしたが、自治体によっても地形の違いや気候の違いから防災に対する考え方と対策が異なっているため、その土地に合った防災グッズの準備が必要とのことである。

書籍のタイトルが「防災グッズ449」とあるように、グッズ紹介の書籍に捉えがちだが、自分の置かれている環境が海岸、山間部、都会といった地形によるものと、高齢者、妊婦、単身といった家族構成も考慮して注意すべき点とそれに合わせて必要なグッズが整理されているので災害発生時、または発災後の行動がイメージしやすく災害に対する心構えも変わるだろう。

防災グッズ449

また、災害に対する行動指針もありこの一冊で災害時にどうするかを見つめ直せるきっかけにもなる。
防災グッズの紹介においては実際に道具を利用した結果とレビューもあり、辛口なコメントもあるので店頭で並んでいる防災関連商品を選ぶ際にポイントとなる点も把握できる。

被災者の体験も掲載されており「ウチは大丈夫だろう」「どうせ大したことないだろう」という意識が、生死を分ける重要なポイントであることを感じる。

今や日本のどこにいても何らかの災害で遭う可能性があることを常に意識して、自身を守りつつ、周りの人と助け合いながら自然災害に対応していかなければならない。

関連記事

コメントを残す