ネットワーク技術者必見。書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」のまとめ

現在、情報システムを取り扱う IT 人材が不足しており国としても情報系の学部を増やす動きがあるが、自己学習できるプログラマーと違い、実際に機器に設定を入れて保守運用するネットワーク技術者の育成は難しい中で、ネットワークの知識と現場での対応内容のノウハウが掲載された書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」について紹介する。

ネットワーク技術者必見。書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」のまとめ

1.ネットワーク技術者の市場動向

ネットワーク技術者の市場動向は、近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、企業や組織においてネットワークの役割がますます重要視されており、需要が高まっている。



また、クラウドや IoT(インターネットオブシングス)の普及により、データ通信の整備と運用保守に欠かせないネットワークエンジニアの需要は増加すると予想される。

特に、ネットワークのセキュリティに関する知識やスキルを持つネットワークセキュリティエンジニアの需要が高まっており、情報漏洩やハッキングの防止を担う人材育成が急務となっている。

2.ネットワーク技術者になるためには

ネットワーク技術者になるためには、以下のように基礎知識の学習から実戦経験を行いつつ、コミュニティに参加して新しい技術やサービスの習得に向けてステップを踏んでスキルを磨いていくことが重要となる。

  1. 基礎知識の学習 – TCP/IP プロトコル、OSI 参照モデルなどネットワークの基礎知識を習得するために、書籍やオンラインの講座、学校の授業などを受ける。
  2. 実践経験の取得 – 実機でのネットワーク構築や設定、ネットワークトラブルの解決などの経験を積む。仮想環境(VirtualBox や Packet Tracerなど)での練習も可能。
  3. 資格の取得 – ベンダー認定資格(CCNA、CCNP、JNCIAなど)を取得する。
  4. コミュニティの参加: – 他の技術者との交流や最新の情報収集、問題解決のためのアドバイスを受けることができる。

3.書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」とは

書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」とは、コンピュータネットワークの基礎的な概念やネットワーク構築の基礎について、物語形式で解説された入門書である。

書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」でイラストが掲載されている様子


物語の中で登場する人物や状況を通じて、現場で発生するトラブルや課題を例に読者に分かりやすくネットワークについて説明している。

ストーリーで学ぶ ネットワークの基本

本体価格は税込 2,530 円で全 396 ページで構成されている。
第一刷発行は2021年05月11日である。

4.書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」の要点

書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」の要点としては、ベテランの現役 SE である著者が、最新のトレンドに合った技術を紹介するとともに、入門書でありながら、ネットワーク機器の操作手順、写真やコマンド出力例などを掲載している。

本書は次の章で構成されている

  • 序章:ネットワークの基礎とモデル
  • 第 1 章:物理層とケーブル
  • 第 2 章:LAN とイーサネット
  • 第 3 章:ネットワーク層の基本プロトコルと転送技術
  • 第 4 章:ルーティングの設定
  • 第 5 章:トランスポート層と代表的なプロトコル
  • 第 6 章:アプリケーション層と代表的なプロトコル
  • 第 7 章:インターネットとセキュリティ
  • 第 8 章:無線 LAN
  • 第 9 章:ネットワークの冗長化技術

5.書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」の総評

書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」の総評としては、ネットワークの基礎知識から応用まで、ストーリー仕立てのわかりやすい解説で構成されており、初心者にも分かりやすい書籍である。

また、物語の中に登場するキャラクターたちが、現実的な問題に取り組んでいく過程を描いているため、読者は自分自身が問題に直面した際にどう行動すべきかという示唆を受けることができる。

書籍「ストーリーで学ぶ ネットワークの基本」で実際の機器の写真が掲載されている様子


さらに、物語の中では実在するメーカーのネットワーク機器や操作コマンドの解説も含まれており、理論的な知識だけでなく、実践的なスキルも身につけることが可能になっており、ベテラン SE にもお勧めできる書籍である。

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