[初回公開] 2021年05月01日
ブルーライトカットフィルムは、目の疲れを軽減し、健康的なスマホ生活をサポートする優れたアイテムだが、実際に使用してみると、効果の実感やデメリットも見えてくるため、このレビューでは実際に利用した視点からブルーライトカットフィルムのメリット・デメリットを詳しく解説し、最適な選び方を紹介する。

このページの目次
1.ブルーライトカットフィルムの効果とは?
ブルーライトカットフィルムは、スマホやタブレットの画面から発せられるブルーライトを軽減することで、目の疲れを和らげたり、睡眠への悪影響を軽減する効果がある。
しかし、一方で、画面の見え方や使い勝手に影響が出る場合もあるため、用途や環境によっては注意が必要となる。

スマホのディスプレイに保護フィルムを貼る理由としては、「キズや破損からの保護」と「覗き見の防止」の 2 点が挙げられる。
画面を表示するディスプレイの多くはガラス製のため、指でこすった程度ではキズはつかないが、落としたしたり、一点に強い圧力がかかると破損する。
そこで直接ディスプレイのガラス面に接触しないようにスマホ用の保護フィルムを貼ることで、フィルムが緩衝材となり破損を防ぐ効果がある。
加えて、タップするときに爪が当たったり、画面をクロスやハンカチで綺麗に拭うと目には見えない細かなキズがガラス面につくのでフィルムにより防ぐ目的もある。
また、最近では電車やカフェなどでスマホを利用していて隣や後ろの人からスマホの画面が見えてしまうことがあるため、一定の角度からしか画面が見えない仕組みになっている覗き見を防止するフィルムもある。
スマホの保護フィルムには強度が高いガラス製のものや、タップする感度が高い PET 製のものがある他、目に悪影響を及ぼすとされているブルーライトをカットする機能のフィルムが存在する。
2.ブルーライトとは?
ブルーライトとは、光の波長の中で 400nm(ナノメートル)前後で青色光する光帯のことで、スマホやタブレット以外にパソコンの LED ディスプレイや LED 照明の光にもブルーライトが多く含まれている。

光の波長の中で 400nm 以下は紫外線と呼ばれ、日光などに含まれている。
反対に 700nm 以上といった波長が長い光帯は赤外線と呼ばれている。
光の波長は紫外線のように短いほど明るくなる特性があるため、電子機器はブルーライトとして使われる波域で用いられている。
しかし、明るさに伴い光のエネルギーも強くなるため目の中の網膜には悪影響とされ、目の疲れの他、脳神経を辿って脳を刺激することで睡眠の妨げの原因になっている。
そのため、寝る直前でスマホやタブレットを使っているとなかなか寝付けなかったり、夜中に何度も起きてしまい健康にも良くないので少なくとも就寝する 1 時間前からスマホの利用をやめたり、ブルーライトをカットするツールの利用が勧められている。
今回、スマホのディスプレイ保護に利用した保護フィルムはエレコム社のブルーライトカット対応のフレーム付き強化ガラスの製品「GLASS PM-X203FLGFRBLB」である。
家電量販店では 2,400 円ほどで購入することができる。

保護フィルムのカテゴリーの中では高価な部類だが、強化ガラスなので爪などのキズには物ともせず、シートというよりもパネルに近いのでディスプレイに貼る場合も気泡が入りづらい。
3.実際に使って分かったリアルなメリットとデメリット
ブルーライトカットフィルムを実際に使ってみた結果、期待以上の効果を感じられる部分もあれば、意外なデメリットが気になる場面もあった。
ここでは、そのリアルな体験を元に、メリットとデメリットを正直に伝える。
3-1.ブルーライトカットフィルムのメリット
ブルーライトカット保護シートのメリットとしては、ブルーライトをカットしてくれることはもちろん、光をカットするために他の保護シートに比べて厚みがあるためディスプレイの保護能力が高いことが挙げられる。
強化ガラスタイプのスマホフィルムの製品は厚みがあるため、強度は抜群でしっかりとスマホのディスプレイを保護してくれる。
厚みのある保護フィルムでも爪が当るとやや凹みが発生してしまうが、強化ガラスでできている製品は凹むことがなく、キズも付きにくい。
また、ディスプレイの液晶部分だけでなく液晶画面がある外周(実際に内容が表示される領域の外側にある黒い箇所)もフレームで覆われるのでスマホ全体を覆うスマホカバーと併用すると隙間無く保護することができる。
そして、製品の最大の特徴であるブルーライトのカットに関しては、スマホのディスプレイにブルーライトカット対応の保護フィルムを貼る前と貼った後のディスプレイの光度を見た目で比較すると、貼った後のほうがやや暗みがかかるので、目に対して刺激的な光は本製品でカットしてくれていると感じる。
3-2.ブルーライトカットフィルムのデメリット
ブルーライトカット保護シートにもデメリットはあり、屋外では画面が見づらくなったり、フィルムタイプの保護シートと比べてパネルタイプでたわみにくいのでディスプレイから剥がれやすいデメリットがある。
スマホのディスプレイにブルーライトカット対応の保護フィルムを貼った状態で屋外で利用すると、周りの方が明るいので保護フィルム自体が青味を帯びて画面が全く見えない状態になってしまう。
ディスプレイの明るさを最大にしても、ディスプレイに直射日光が当たる場所では保護シートが反射して青味を帯びてしまうので、ディスプレイに影を作るか、日光が当たらない場所でしかスマホが目視できず操作できない不便さがある。
また、本製品に限った話かもしれないが、保護シートの粘着力が弱いためか、ディスプレイにしっかり吸着しないので保護シートを貼ったディスプレイを強めに指で押すと保護シートがよくズレて使いづらい。
スマホのディスプレイに合わせた形状なので保護シートがズレることで画面の端の方が見えづらくなったり、タップできない、内部カメラに影が入るなど運用に支障が出ている。
加えて、ガラス製で保護力は強く変形しづらいものの、スマホを利用する内に歪みが生じてくるとフィルムが浮いた状態になり剥がれやすくなる要因にもなっている。
4.おすすめのブルーライトカットフィルムと選び方のポイント
スマホやタブレットの画面をブルーライトから保護するフィルムは数多く存在するが、選び方を間違えると期待した効果が得られない場合がある。
本稿では、選び方のポイントとおすすめ製品について解説する。
- カット率を確認すること
製品によってブルーライトカット率は異なる。一般的に、カット率は30%から50%程度が多く、数値が高いほど効果が大きい。ただし、カット率が高すぎると画面が黄色味を帯びる場合もあるため、バランスが重要である。 - 素材と厚みを考慮すること
強化ガラスタイプは傷や破損に強い反面、厚みがあるため操作性がやや劣る場合がある。一方、PET 素材は薄くて軽いが耐久性にやや難がある。使用環境や優先したいポイントに応じて選ぶべきである。 - 反射防止加工や透明度にも注意すること
特に屋外での使用が多い場合、反射防止加工が施されている製品がおすすめである。さらに、透明度が高いフィルムであれば、ブルーライトをカットしながらも自然な画質を維持することができる。
5.ブルーライトカットフィルムとスマホの内蔵機能(ナイトモードなど)はどちらが効果的なのか?
ブルーライトカットフィルムとスマホの内蔵機能(ナイトモードやブルーライト軽減モード)は、それぞれに異なる特長を持つ。
フィルムは物理的にブルーライトをカットするため、ディスプレイから直接発せられる光を軽減し、目の負担を確実に減らすことができる。
一方、内蔵機能は画面の色温度を調整することでブルーライトを抑えるが、外光の反射や画面保護には対応できない。
内蔵機能は設定変更だけで手軽に使える利点があるが、画面の色味が変わることがデメリットとなる。
これに対し、フィルムは貼るだけで効果を発揮し、目の疲れ軽減に加えて画面保護も兼ねられる。どちらを選ぶべきかは、用途や求める効果に応じて判断すべきである。
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