スマホの純正アダプタと市販品との違い


[初回公開] 2019年05月24日

スマホをドコモショップなど公式店舗で新規購入や機種変更すると、純正の充電アダプタが必要になり一緒に購入することがあるが、最近では家電量販店でもコンセントに直接挿して充電するタイプや、USB 端子を利用した充電ケーブルが販売されているため、スマホの純正アダプタと市販品との違いについて紹介する。

スマホの純正アダプタと市販品との違い

1.スマホの充電アダプタとは

スマホの充電アダプタとは、自宅や会社のコンセントやパソコンから電力を供給してスマホを充電することができるケーブルまたは機材のことである。
ケーブルの先に箱型の AC アダプタとコンセントに挿す端子(プラグ)があるタイプと、USB 端子の製品がある。

スマホの充電ケーブルを持っている様子


一般的にはコンセントに挿すプラグがある製品が充電アダプタとして呼ばれている。
スマホの場合は携帯キャリアが販売する純正の充電アダプタと、家電量販店などで購入できるメーカー製造の充電アダプタなどがある。

2.スマホの充電機器の種類

スマホの充電機器の種類としては、スマホの USB Type-C など充電ポートに挿す端子(オス)が片方にあり、もう片方がコンセントに挿すプラグになっているタイプと、同じく片方がコンセントに挿すプラグだが、USB Type-A を指す(メス)ことができるタイプの 2 種類がある。

後者の USB Type-A を指す(メス)ことができるタイプは複数ポートあり、同時に数台充電が可能な製品も提供されている。

2-1.ケーブルの片方がコンセント端子のタイプ

ケーブルの片方がコンセント端子のタイプとは、下図のように片方がスマホに挿す USB Type-C の端子で、もう片方がコンセントに挿すプラグがある製品である。

ドコモ純正の充電アダプタの外観


コンセントに流れる電流は交流電圧(DC)だが、スマホやパソコンなど電子機器への電力の供給は直流電圧(AC)でなければならないため、四角形の箱状のアダプタで電圧を変換している。

そのため、ケーブルだけに比べると若干かさ張るが、コンセントに挿すとすぐに充電できるメリットがある。

ドコモなど純正の充電アダプタはコンセント部分は折りたたむことができ、入力電圧は AC100V から 240V で電流は 0.8A となる。
電源周波数 は50Hz と 60Hz で利用できるので東日本でも西日本でも利用可能である。

出力電圧は DC5.0V 3.0A/DC9.0V 3.0A/DC12.0V 2.25A となっており、比較的早く充電できる仕様となっている。

販売価格はドコモショップや家電量販店で 2,500 円前後で販売されており、内容物は AC アダプタのみで付属品は無い。

市販品は充電中にケーブルやアダプタ本体が熱くなることはあるが、純正品なので熱を発することは無い。
ケーブルは太いので、よほど折り曲げを繰り返さない限りは断線の心配は無いため耐久度の面でも安心である。

ただし、市販製品に比べるとアダプタ自体が大きいので旅行や出張時にはややかさ張るのと、電源延長コンセントの形状によっては他のプラグを挿す位置と被ってしまうことがある。

スマートフォン充電時間はバッテリーが半分残っている状態から充電を開始すると 90 分ほどで 100% になる。

2-2.ケーブルの片方が USB 端子のタイプ

ケーブルの片方が USB 端子のタイプとは、下図のように片方がコンセントに挿すプラグで、もう片方が USB Type-A の USB ケーブルを挿し込むポートが付いた機器である。

ケーブルの片方が USB 端子のタイプの外観


このタイプはドコモなど携帯キャリアから純正品として販売されておらず、家電量販店などから購入することができる。
そのため製品によって仕様が異なり、USB を挿すポートが 1 つのものもあれば、4 つ同時に充電可能な製品もある。

ただし、純正の充電アダプタのようにスマホに挿す端子がついたケーブルは含まれていないため、別途用意する必要がある。

用途に応じた USB ポートが付いたコンセント用充電器の選び方

3.スマホの純正アダプタと市販品との違い

スマホの純正アダプタと市販品との違いとしては、「充電速度」と「安全性」などが挙げられる。
純正アダプタは各携帯キャリアが発売する機種に適合するように設計されているため適切に電流が流れるとともに、充電アダプタ自体に問題が発生しないようになっている。

対して市販品は安価であったり、多機能で便利な特徴があるものの使い方によっては熱を持ち火災の原因になるなど問題も起こりえる。

3-1.純正アダプタは充電スピードが速い

携帯キャリアが販売する純正アダプタはスマホに流す電流が高いので充電スピードが速いのが特徴である。
最近の機種は 2.4A の電流がスマホ本体に負荷をかけずに短時間で充電することができる。

安価な純正アダプタは小型であったり、デザイン性がある製品が多いが、流す電流が 0.8A で充電するのに時間を要す場合がある。

3-2.純正アダプタは火災の心配がない

純正の充電アダプタはスマホの充電を主目的に設計されているため、アダプタで交流電圧から直流電圧に変換する際に熱が発ししにくい構造になっているので、熱を持ちすぎて火災になる心配が無い特徴がある。



市販で持ち運びが便利な小型のアダプタは充電中に熱くなる製品があるため、コンセントのプラグ部分などにホコリが溜まっている中で水滴によりショートして発火する恐れがある。

3-3.純正アダプタは持ち運びには不便

スマホの充電用に最適な設計をされた純正の充電アダプタだが、難点もあり持ち運びには不便である。
四角形のアダプタ部分は以前に比べると小型化されているものの、未だカバンに入れるにはやや場所を取っている状態である。

4.古い純正アダプタを使い回す方法

最近のスマホの機種を充電する場合は USB Type-C が主流であるが、数年前までは microUSB でポートの形状が異なっていた。
そのため、microUSB の古い純正アダプタはそのままでは利用できないが、USB 端子の変換コネクタを利用して microUSB を Type-C にして新しい機種でも充電することが可能である。

USB Type-C への変換コネクタの外観


USB 端子の変換コネクタは上図のように、microUSB を挿し込む端子が片方にあり、もう片方が USB Type-C となっている。
そのため、データのバックアップや充電など microUSB 時代の古いモバイルバッテリーや USB 急速充電器からでも、新しい MacBook や ChromeBook Pixel などの USB Type-C 機器へ充電が可能となる。

また、データ通信にも対応しているので最大 480Mbps でデータ転送を可能にしている。
変換コネクタの販売価格はインターネットで 880 円ほどで販売されている。

USB Type-C への変換コネクタのセット

amazon などインターネットで購入する場合は変換コネクタが複数個入ったセット販売されていることがあり、例えば変換コネクタが 3 個とフィンガーバンドが同梱されている場合がある。

USB の変換コネクタは非常に小型なので、microUSB ケーブルに常時装着していても不便さはないものの、スマホに供給する電流は充電アダプタに依存するので、古い充電アダプタは電流が低く充電するのに時間がかかることがある。



スマホの買い替えで古い端末が microUSB で新しい端末の Type-C になり、古い充電アダプタや microUSB ケーブルが眠っている人も少なくない。
そこで変換コネクタを利用すれば、新しく買い直すことなく仕事場や車の中など、複数個所で充電が可能になる。

また、複数台のスマホやタブレットを利用していて、未だ microUSB の端末がある場合は、変換コネクタと microUSB ケーブル 1 本あれば Type-C と兼用して充電できるメリットがある。

最近では 100 均でも USB Type-A から Type-C に変換するコネクタが販売されており、Type-A の USB ポートが 1 つしかないノートパソコンでも複数のパソコン周辺機器が接続できるようになっており、変換コネクタはいくつか持っていると重宝する。

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