[初回公開] 2019年03月22日
パソコンやサーバに用いられる大容量記憶機器はハードディスク(HDD)から SSD が主流となっており、SSD と HDD の違いと SSD に移行することで得られる 4 つのメリット、そして個人で購入できる SSD のレビューについて紹介する。
このページの目次
1.SSD とは
SSD(Solid State Drive)とは、データを記憶するためのストレージデバイスである。
ハードディスクドライブ(HDD)の代替品として広く使用されており、SSD はフラッシュメモリチップを使用してデータを保存し、データアクセスに必要な時間を大幅に短縮することができる。
HDD に比べるとメリットも多い反面、購入に際しては HDD より高価になることが多い。
2.HDD と SSD の違い
HDD と SSD の最も大きな違いは、データの保存方法である。
HDD は、回転する磁気ディスクにデータを保存するのに対して、SSD はフラッシュメモリチップにデータを保存する。
また、HDD は回転するため、読み取りや書き込みに時間がかかるが、SSD は回転しないため、高速なデータアクセスが可能となる。SSD は耐久性も高く、ショックに強いという利点もある。
3.SSD にするメリット
SSD にすることで、以下のようなメリットを得ることができる
- 高速なデータアクセス – SSD は読み取りや書き込みにかかる時間が非常に短いため、高速なデータアクセスが可能である。これにより、OS の起動時間が短縮され、アプリケーションの読み込み時間が大幅に短縮される。
- ショックに強い – HDD は回転するため、衝撃によって磁気ディスクが破損する可能性がある。一方、SSD は回転しないため、ショックに強く、破損のリスクが低く、これにより、データの安全性が高まる。
- 低消費電力 – SSD は、HDD と比較して消費電力が低いため、ノートパソコンのバッテリー寿命を延ばすことができる。また、低消費電力であるため、発熱が少なく、冷却ファンを必要としないことがある。
- 静音性 – SSD は回転しないため、HDD に比べて静音である。特に、ファンのない小型のデバイスにおいて、静音性は非常に重要となる。
4.個人で購入できる SSD の製品
SSD はパソコン購入時に内蔵している場合以外に、SSD 単品で購入して HDD から換装することが可能である。
古いノートパソコンや安価なパソコンを利用していて動作の高速化や省電力を目的に SSD にする場合に次の製品を紹介する。
4-1.Apacer の PANTHER SATA III SSD 240GB
Apacer(アペイサー)が製造販売する SSD の PANTHER SATA シリーズはデータ容量に応じて数種類用意されている。
製品のサイズは 2.5 インチタイプとなり、SSD 本体に模様と PANTHER の文字がプリントされている。
読み込み速度は最大 550MB/s、書き込み速度は最大520MB/s とあり、製品パッケージの裏には各言語で特徴が記載されている。
SSD 本体の裏面は下図のようになっており、無駄なデザインは無い状態である。
パソコンに挿し込む接続端子は SATA となっており、工具を必要とせず抜き差しが可能になっている。
SSD の側面にはパソコン本体に固定するガイドラインを取り付けるためのネジ穴が片側に 2 箇所あり、両面合わせて計 4 箇所用意されている。
販売価格はインターネットは 240GB タイプで 3,600 円前後、480GB で 4,300 円前後で販売されている。
製品の内容物は SATA の 2.5 インチ SSD のみとなるが、パッケージから取り出して SATA の端子やケーブルへ挿せば認識してくれる。
ただ、USB メモリのようにすぐに外部メディアとしては利用できないため、別途 Windows OS 上でフォーマットが必要になる。
ノートパソコンの HDD をこの SSD に交換し、Windows 10 をクリーンインストールしたところ非常に早く終わり、SSD の効果を実感することができる。
古いパソコンのため起動時には HDD からブーンという音を発していたが、SSD は駆動部が無いので全くが音が出ない。
OS インストール後は電源オフの状態から起動にかけてもかなり早くなり、Fortnite(フォートナイト)などデータの読み込みが多いゲームにおいてものロード時間が半分くらいになる。
今のところ問題無く動作しており、安くてパソコンの高速化が体感できるため安心して利用できる。
4-2.Crucial の MX500 500GB
Crucial(クルーシャル)が製造販売する SSD の MX シリーズはデータ容量に応じて数種類用意されている。
製品のサイズは 2.5 インチタイプとなり、5 年間の保証が付いている。
読み込み速度は最大 560MB/s、書き込み速度は最大 510MB/s となっている。
パソコンに挿し込む接続端子は SATA となっており、工具を必要とせず抜き差しが可能になっている。
また、SSD の側面にはパソコン本体に固定するガイドラインを取り付けるためのネジ穴が片側に 2 箇所あり、両面合わせて計 4 箇所用意されている。
販売価格はインターネットは 500GB タイプで 5,000 円前後で販売されている。
製品の内容物は SATA の 2.5 インチ SSD のみとなるが、パッケージから取り出して SATA の端子やケーブルへ挿せば認識してくれる。
ただ、USB メモリのようにすぐに外部メディアとしては利用できないため、別途 Windows OS 上でフォーマットが必要になる。
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