VAIO ノートパソコンのリカバリーメディアが無い場合の入手と初期化する方法


[初回公開] 2023年04月09日

最近のパソコンは初期か(リカバリ)に必要なデータはディスクなどメディアではなく HDD など記憶領域にあるため、HDD が故障するとリカバリできなくなるため、リカバリーメディアの入手方法と、初期化する方法をノートパソコンの VAIO を例に紹介する。

VAIO ノートパソコンのリカバリディスクが無い場合の入手と初期化する方法

1.パソコンのリカバリが必要となる場面とは

パソコンのリカバリが必要になる場面とは、HDD または SSD といったストレージ(大容量記憶装置)が故障して交換が必要になった時を始め、以下のようなものが挙げられる。

  • ウイルスやマルウェアに感染して動作が不安定になった場合
  • システムファイルが破損して起動しなくなった場合
  • ハードウェアの故障により起動しなくなった場合
  • 買い替えや譲渡などパソコンを初期状態に戻す必要がある場合


リカバリを行う際は、ストレージ内にある初期化用のツールを利用するか、CD または DVD といったリカバリーメディアなど外部メディアを用いる。

2.リカバリーメディアとは

リカバリーメディアとは、パソコンを初期状態に戻すためのーメディアのことである。
リカバリーメディアには、Windows といった OS の他に VAIO などのパソコンメーカーが提供するドライバーやソフトウェアが含まれている。

また、リカバリーメディアはパソコンのメーカーによって異なるため、同じメーカーのパソコンであっても別々に用意する必要があある。

最近のパソコンはリカバリーメディアが同梱されていないことが多いため、パソコン購入時にオプション品としてリカバリーメディアを追加するか、パソコンを初期設定した後にリカバリーメディアを任意で作成する。

3.VAIO のリカバリーメディアの入手方法

ノートパソコンの VAIO でリカバリーメディアの入手する方法としては、パソコンが正常に動作している時に USB メモリーに作成するか、パソコンが故障して起動しない場合はリカバリーメディア送付サービスを利用してメディアを入手する 2 通りある。

3-1.パソコンのリカバリーメディアを作成する

パソコンのリカバリーメディアを作成する場合は、Windows に標準で搭載されている「回復ドライブの作成」の機能を利用する。
ただし、「回復ドライブの作成」を利用するためにはパソコンが正常に動作している時にしか利用できないため、故障時に備えて用意する予防措置となる。

「回復ドライブの作成」を利用するためには、まずデスクトップのタスクバーにある Windows マークをクリックして「Windows システムツール -> コントロールパネル」を選択する。

「Windows システムツール → コントロールパネル」を選択


コントロールパネルを選択すると下図のように各種 Windows の設定や機能が表示されるため、その中から「回復」を選択する。

「回復」を選択

次に「高度な回復ツール」の画面が表示されるため、「回復ドライブの作成」をクリックする。

「回復ドライブの作成」をクリック


「回復ドライブの作成」をクリックすると「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」のポップアップが表示するのでボタン「はい」を選択する。

回復ドライブの作成ウィザードが表示された様子

ウィンドウ「回復ドライブの作成」が表示された後は、画面の指示に沿って進めることで最終的に別途用意した USB メモリにリカバリメディアが作成される。

USB メモリが無い場合は外付けの SDD など 16GB 以上のフラッシュドライブでも代用が可能である。

3-2.リカバリーメディア送付サービスを利用する

リカバリー領域が保存されているハードディスクまたは SSD 上のデータを削除してしまった場合やパソコンが故障している場合はリカバリメディアを自ら作成することができないため、VAIO の公式サイトよりリカバリーメディア送付サービスを利用して入手する。

-> VAIO リカバリーメディア送付サービス

リカバリーメディア送付サービスのウェブサイト


リカバリーメディアには Microsoft 社の Windows OS のライセンスと送料等が含まれるため、メディア媒体 1 つにつき 7,150 円(税込・送料込)の有償サービスとなっている。

リカバリーメディア送付サービスのウェブサイトをスクロールすると、下図のように申し込みのボタンが表示される。
今回は家庭用の VAIO のリカバリーーメディアを入手することとし、「上記の利用規約に同意して次へ進む」にチェックを入れた上で、ボタン「リカバリーメディア購入の申し込み」をクリックする。

ボタン「リカバリーメディア購入の申し込み」をクリック

ボタン「リカバリーメディア購入の申し込み」をクリックするとリカバリーメディア送付サービスの申し込みの画面が表示されるため、下記の項目を記入して画面最下部のボタン「送信」をクリックする。

「リカバリーメディア購入の申し込み」の画面の様子
  1. パソコンモデル
  2. シリアル番号
  3. 姓(ふりがな)
  4. 名(ふりがな)
  5. 郵便番号
  6. 都道府県
  7. 市町村名
  8. 番地以下
  9. メールアドレス
  10. メールアドレス(確認)
  11. 電話番号

上記の内、モデルはパソコン購入時に同梱されている仕様書に記載されている。
また、シリアル番号はモデルによって異なるが本体裏のシールに記載されていたり、バッテリー裏に記載があるため、入力欄付近にあるリンク「モデル名とシリアル番号の確認方法」より確認する。

ボタン「送信」をクリックすると登録したメールアドレスに受付のメールが届くとともに、後日、正式に VAIO サポートセンター窓口よりリカバリーメディア送付の案内のメールが届く。

リカバリーメディアが配達された様子


リカバリーメディアはウェブサイト上では 10 日から 1 ヶ月と案内されているが、早ければ 5 日ほどで手元に届く。
代金の支払いは代引きのみとなっており、配達員に支払う必要がある。

代引き料金の支払いに際しては、現金の他にクレジットカードでの決済が可能となっている。

4.リカバリーメディアを利用して VAIO をリカバリする方法

リカバリーメディアを利用して VAIO をリカバリする方法としては、他メーカーのパソコンと同じように電源投入直後に BIOS(バイオス)を表示させてリカバリーメディアで Windows OS をクリーンインストールさせる。

4-1.VAIO レスキューモードを起動

VAIO の BIOS は「VAIO レスキューモード」と呼ばれており、電源が入っていない状態でリカバリーメディアを挿して、F3 または F4 を押しながら電源を入れる。
VAIO のリカバリーメディアをメーカーから入手した場合は、下図のように USB メモリとなっているため、電源を入れる前に USB ポートに挿しておく。

リカバリーメディアの外観

VAIO レスキューモードが表示されれば、「USB メモリーディスクからの起動」を選択する。

「USB メモリーディスクからの起動」を選択


次にキーボードレイアウトの選択が求められるので、「Microsoft IME」を選択する。

「Microsoft IME」を選択

4-2.トラブルシューティングを選択

キーボードの設定の後はオプションの選択画面が表示されるので「トラブルシューティング」を選択する。
リカバリ方法によってはリカバリーメディアがある USB メモリや外付けのストレージから BOOT するために「デバイスの使用」を選択する場合があるが、VAIO のリカバリー用のメディアの場合はトラブルシューティングから復元を実行する。

「トラブルシューティング」を選択

「トラブルシューティング」を選択した後はあパソコンを初期状態に戻すなどメニューが表示される。
その中より「ドライブから回復」を選択する。

「ドライブから回復」を選択

4-3.ドライブから回復する

「ドライブから回復」を選択すると、ファイルの削除のみ行うか、ドライブを完全クリーンアップするかの選択肢が表示される。
今回は OS を新規に入れなおすため SSD に VAIO を再構築するため、「ドライブを完全クリーンアップする」を選択する。

「ドライブを完全クリーンアップする」を選択

「ドライブを完全クリーンアップする」をクリックすると下図のように確認画面が表示されるため、ボタン「回復」をクリックするとパソコンリカバリが開始される。

ボタン「回復」をクリック


リカバリが開始されると下図のように進行状況がパーセンテージで表示されるので、終了するまで電源を切らずに待機する。

VAIO のリカバリ中の画面の様子

リカバリが終了すると Windows の初期設定画面が表示されるので、画面に沿ってパスワード等の設定を行うと利用できるようになる。

4-4.VAIO レスキューモードを起動しない場合のリカバリ方法

パソコンに OS が何も入っていないストレージを装着した後は VAIO レスキューモードが表示されないことがある。
その場合は、Windows OS がインストールされていない新しい SSD をパソコンに装着し、リカバリーメディアを USB ポートに挿した状態でパソコンの電源を入れる。

ボタン「Excute」をクリック


パソコンの電源を入れると上図のような「Intel ptt configuration change was required to state clear」が表示されるため、ボタン「Excute(実行する)」をクリックすると Windows OS がインストールされ、パソコンが工場出荷時の状態で利用することができる。

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