ビジネスの商談やセミナー、就職や転職の面接など Zoom や Teams といったオンラインツールを利用するシーンが増えつつあるが、複数人で参加する場合に全員がカメラに映るようにしたり、ノートパソコンに搭載されているウェブカメラで自分が映る様子が近すぎるなど視野角を広い範囲で映したい場合の方法について紹介する。

1.ウェブカメラで狭い範囲でしか映らない原因
ウェブカメラで狭い範囲でしか映らない原因としては、カメラが映し出すことができる視野角が小さいことにある。
一般的にウェブカメラはレンズの中心を起点に 70°から 90°の視野角があり、レンズの前に 2 人が並んで座った場合に映る範囲である。

視野角はレンズにより左右されるため、ウェブカメラの設定で調整することはできない。
そのため、広い範囲で映したい場合はウェブカメラを遠くに置いたり、ズームを引き気味にすることも対応策として挙げられるが、被写体が小さくなるデメリットがある。
2.視野角とは
視野角とは、レンズを中心に写真や動画を撮影した場合の映る範囲の角度である。
「画角」とも呼ばれることがあり、約 60°以上の映すことができるレンズを「広角レンズ」、45°前後の範囲が写せるレンズを「標準レンズ」、30°以下の範囲は「望遠レンズ」とされている。
会議室で複数人をまとめて映したい場合は広角レンズを用いないと全員を映すことはできない。
反対に映す人数が自分だけでの場合に広角レンズを利用すると背景も映り込むので、視野角の狭いレンズに変えるか、オンラインツールの背景を変えるバーチャル背景を利用する手段が必要になる。
3.カメラの視野角を広い範囲で映す方法
カメラの視野角を広い範囲で映す方法としては、別の視野角の広いウェブカメラを利用したり、脱着可能な広角レンズを付ける手段がある。
3-1.外付けのウェブカメラを利用する
外付けのウェブカメラはパソコンの USB 端子で接続することができるハードウェアで家電量販店などで購入することができる。
製品ごとに視野角が設定されており、個人対応または会議室用の広い範囲のものが用意されている。

下図のようにレンズがあるカメラ本体にはディスプレイ上部に備え付けることができる器具が装着されているため、デスクトップやテレビ、ノートパソコン以外の場所でも取り付けて広く映すことが可能である。
高価な製品であればカメラ本体から取付器具を外すことができ、カメラ本体を三脚に載せることができるタイプもある。

また、カメラ本体にマイクや手動でレンズを覆うことができるプライバシーシャッターが搭載されている製品もある。

3-2.ウェブカメラ用の広角レンズを利用する
ノートパソコンやスマホなど、既にカメラが搭載されている機種で広く映したい場合は、レンズに広角レンズを重ねる方法がある。
広角レンズは下図のようにクリップ式になっており、レンズを覆うように装着することで視野角が広くなる仕組みになっている。

脱着が簡単なため、必要に応じて視野角を変更できるメリットがある反面、装着した広角レンズのフレームが映り込むことがある。
そのため広角レンズは元のレンズよりも一回り大きいサイズの製品を利用したほうがよい。
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