[初回公開] 2023年03月15日
一般家庭で利用している無線 LAN ルーターはインターネット通信できるようになると管理画面を開く機会はほぼないが、電波干渉やプロバイダ情報の変更を行ったり、どこに通信したか、家族以外が利用していないかなど調査できるため無線 LAN ルーターの設定画面を開く方法と、無料のフリー Wi-Fi にの危険性について紹介する。
このページの目次
1.無線 LAN ルーターの管理画面を表示する方法
2.無線 LAN ルーターの管理画面を表示する方法
無線 LAN ルーターの管理画面を表示する方法としては、スマホやパソコンの「ネットワーク」から接続したい Wi-Fi の SSID に接続して、ブラウザに管理画面の URL を入力する。
SSID を選択すると同時にパスワード入力を求められるが、一般家庭用の無線 LAN ルーターには機器の裏側にパスワードが記載されていることが多い。
また、無線 LAN ルーターがインターネット接続できる状態でなくてもローカルネットワークとしてルーターとスマホまたはパソコン間で通信することは可能である。
ルーターの管理画面の URL は製造メーカーにより異なっているため、ルーターに同梱されている説明書に記載されているアクセス先にブラウザで接続する必要があるが、例えば次のような URL となっている。
- http://192.168.1.1
- http://192.168.11.1
管理画面がブラウザで表示されると上図のようにログイン画面になるため、同じく説明書に記載されている ID とパスワードを入力するとルーターの各種設定やログの閲覧を行うことができる。
2.無線 LAN ルーターで確認できる情報とは
無線 LAN ルーターで確認できる情報とは、「ルーターの設定内容」と「ルーター自身の状態」そして「ルーターに接続している端末」の大きく 3 種類のことが把握できる。
ルーターの設定内容としては利用している無線の周波数やチャネルの他、インターネット接続に必要なプロバイダ情報など通信に不可欠な情報が確認でき他、設定変更も可能である。
また、無線 LAN ルーターの動作がおかしい場合に状態を確認したり、ルーターに接続している端末情報なども確認することができる。
2-1.接続している端末のアクセス先を知る
無線 LAN ルーターは接続してきているスマホやタブレットなど端末がどこに通信しているかアクセス先を知ることができる。
これによりルーターの利用者がどのように利用しているか把握できるとともに、フィッシングサイトなど悪意あるウェブサイトに接続しようとしている場合は、ルーターから端末の通信止めるとことで被害に遭うことを防止することも可能になる。
ただし、家庭用のルーターでは膨大な通信先の情報をログを保存できないため、通信先が保存できるのは業務用の高額なルーターに機能が搭載されていることが多い。
2-2.端末が接続した履歴や PPPoE の状態を知る
無線 LAN ルーターはスマホやタブレットなど端末がいつ接続してきたかやルーター自身が PPPoE などインターネットに接続できているかを知ることができる。
ルーターにはログを残す機能があり、下図のようにいくつかの種類に分類して保存されている。
例えばスマホがルーターにつながり、自動的に割り振った IP アドレス(DHCP)が何番かを見ることができる。
これにより通信できない端末があった場合にルーターに問題があるか、端末側に問題があるかを切り分けて調査することが可能になる。
また、ルーター自身の状態を確認する場合は下図のような画面で確認することができ、プロバイダ内で与えられた IP アドレスの他、どの DNS サーバを利用しているかなどを把握できる。
もし スマホやパソコンが無線 LAN ルーター内のローカルネットワークで IP アドレスが取得できなかったり、PPPoE の接続ができていなければインターネットに接続できないため、これらの情報からルーターに問題があることがわかる。
2-3.無線 LAN に接続中の端末を知る
無線 LAN ルーターはスマホやタブレット、パソコンなど接続中の端末と IP アドレスを把握することができる。
もし通信が遅い場合はルーターの同時接続数を超えて端末が利用されていないかや、想定より多い接続台数の場合はルーターを悪用されていないかがわかる。
また、接続中の端末をルーターから切断したい場合もルーターの管理画面から操作することが可能である。
3.フリー Wi-Fi を利用することの危険性
前述のように家庭用の無線 LAN ルーターで確認できる情報はさまざまであるが、公衆無線環境のように無料で利用できるフリー Wi-Fi も同じくルーターに接続してインターネット通信しているため、多くの情報がルーター内で収集され、場合によってはその情報が危険なことがある。
Wi-Fi はルーター所有者であれば誰でも設置して電波を飛ばして不特定多数に利用させることができるため、悪意あるルーター所有者が情報収集を目的に設置している場合は次のように通信先や通信内容を盗み見される恐れがある。
また、店舗や観光地など事業者が Wi-Fi を提供している場合でもルーターがハッキングされている場合は同様に通信先や通信内容等を盗み見されるので、オンラインバンクやクレジットカード番号を入力するなど重要な通信の利用は避けたほうがよい。
3-1.通信先が把握される
ルーターには接続してきている端末がどこに通信しているかをログに残す機能がある。
前述の通り、一般家庭用の安価な無線 LAN ルーターであれば通信先を残す機能が搭載されていることは少ないが、同時に大勢が利用することを想定した業務用のルーターの場合は機能が搭載されていることがあり、SNS や検索内容から個人を特定することが可能になる。
そのため、ハッキングされているフリー Wi-Fi のルーターでオンライン決済や会員サイトにログインするとアカウント情報を盗まれる可能性がある。
3-2.通信内容を覗き見される
フリー Wi-Fi を設置した後はスマホやパソコンと違い、セキュリティに問題が見つかっても自動的に修繕しないため、危険な状態で電波を飛ばし続けていることが多い。
特にセキュリティに問題があるハッキングされていたり、ルーターが古いと通信内容の暗号化の技術も古くなり、通信内容が覗き見される危険性が高まる。
通信内容を覗き見されるとログインに必要なアカウント情報や、クレジットカード番号等を盗み見することができるため悪用される恐れがあるため、フリー Wi-fi では個人情報など重要な通信は行わず、検索程度の利用に抑えておくとよい。
3-3.コンピュータ名が把握される
無線 LAN ルーターは接続中の端末の一覧を見ることができ、パソコンなどコンピュータ名も取得できる場合がある。
もしコンピュータ名に個人名や会社名を用いている場合は利用者の特定につながる。
氏名や会社名がルーターの管理画面から把握できても直接悪用されることは少ないが、上記のように通信先を辿ると行動が筒抜けになる恐れがある。
例えばコンピュータ名に会社名と社員名が含まれている状態で、どのようなメールを誰に送ったかなどハッキングされてフリー Wi-Fi であれば把握されることがある。
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