ヘッドセットとヘッドホンの違いと使い心地をレビュー


[初回公開] 2021年01月01日

2020年はコロナウィルスの感染防止対策の一環として会社の会議や学校の講義が対面式からテレビ会議システムを利用したリモート運用に切り替わる変動の年となり、プライベートでもゲームや日常会話もオンラインの需要が高まる中で人気があるヘッドセットとヘッドホンの違いと使い心地をレビューする。

ヘッドセットとヘッドホンの違いと使い心地をレビュー

1.オンラインの需要が増える背景

オンラインの需要が増える背景としては、コロナ禍で整備されたリモートによる会議や講義、コミュニケーション手段の利便性が従来の対面式に比べて高いことにある。

自宅リビングでリモート会議している様子


実際に顔を合わせて話すことで得られる情報や信頼感もあるが、会うために移動する時間や交通費に投資するよりも効率やコストパフォーマンスを重視する考え方が現代社会の風潮である。

2.オンライン会議やコミュニケーションで必要な物

オンライン会議やコミュニケーションで必要な物としては、インターネット回線を始め音声と映像を入出力する機材が必要になる。
最近のノートパソコンはオンライン対応の機能があり、カメラやマイク内蔵のものがあるが、実装されていない場合は別途購入する必要がある。

  • インターネット回線 – 自宅に光回線があるのが好ましい。無い場合はスマホのデザリングやモバイルルーターで代用することが可能。
  • パソコン – オンライン会議は専用のアプリを利用することが多いためパソコンが好ましいが、スマホやタブレットで代用することも可能。
  • ウェブカメラ – こちらの顔を映すために利用。無くても支障がないが、信頼感を得るためにはあったほうがよい。
  • ヘッドセットまたはヘッドホン – こちらの音声を届けるためにマイク付きのものが好ましい。

3.ヘッドセットとヘッドホンの違い

ヘッドセットとヘッドホンの違いは、形状と目的が挙げられるが最近ではどちらも同じ意味で取られることが多い。
「ヘッドセット(headset)」とは元々は頭部に装着する装備品を示す単語で、頭部を守る保護用品もヘッドセットに分類されていた。
最近ではオンライン会議用に耳当てから音声が流れて、マイクでこちらの声を届ける機能を持つ機材を差すことが多い。
後述のヘッドホンに比べるとあまり目立たないデザインであることが多い、



対して「ヘッドホン(headphone)」は音楽を高音質で聞くために作られた製品で、耳当ては周辺の音が入らないように耳を覆う形状になっている。
音楽の視聴からゲーミング用に普及したことがあり、マイクが搭載されたヘッドホンが多い。
耳当てが大きいことから頭の頭頂部からバンドで装着するため、装着は目立つデザインが多い。

ヘッドセットは音質性能は低く、デザインが簡素な分、安価で販売されていることが多いが、ヘッドセットは本格的な音質と頭部にしっかり装着できることから高価である違いがある。

4.ヘッドセットの使い心地をレビュー

実際にヘッドセットの使ったレビューとして、エレコムが製造する首掛け式ヘッドセット(HS-NB05TSV)を例に紹介する。

4-1.エレコム ヘッドセットの製品仕様

エレコムのヘッドセットの製品仕様としては、通常のヘッドセットと異なり頭頂部から被るようにヘッドセットを装着するのではなく、頭の後ろから挟み込むようににバンドがあり髪型や気にせずリモート会議に臨むことができる。
そのため、カメラで顔が映ってもヘッドセットが目立たないデザインとなっている。

エレコムの首掛け式ヘッドセットのパッケージ


ケーブル端子は 4 極ミニプラグのため、音声出力とマイクを利用するのにパソコン側に 1 つのイヤホンジャックの端子があればよく、PlayStation や Nintendo Switch などゲーム機やスマートフォンでも利用するが可能だ。

ケーブルの長さは 1.8m あり、ケーブルの途中にマイクを ON/OFF するスイッチと音量を調整するコントローラーがついているのでパソコン操作せずとも手元で音量調整することができる。

4-2.エレコム ヘッドセットの販売価格

店頭では 1,200 円前後、インターネットでは 1,000 円前後で販売されている。

エレコム ヘッドセット マイク 4極 両耳 ネックバンド 耐久コード1.8m HS-NB05TSV


4-3.エレコム ヘッドセットの満足点

エレコムの首掛け式ヘッドセットの満足点としては 2 点挙げられる。
1 つ目はケーブル端子が 4 極ミニプラグであるため、パソコン以外でもイヤホンジャックがある端末であれば多くの機器で利用できることである。

スマホやタブレット、携帯ゲーム機など音声とマイクの端子が 1 つしかない機器には、ヘッドセット側も 4 極ミニプラグのような音を出力するスピーカーの機能と、音を入力するマイクの機能を 1 つの端子で両立させなければならない。

その点、本製品があれば会議や講義の他、ゲームや友人知人との音声チャットにも利用でき、ビジネスやプライベートで使い回すことができ経済的である。

2 つ目の利点としてはマイクを ON/OFF するスイッチと音量を調整するコントローラーがヘッドセットのケーブルついていることである。
自宅で行うリモート会議は急にこちらのマイクをミュートにしたり、複数人が参加する会議では参加者のマイク音量により音量がバラバラになるため発言者の環境に合わせて、パソコンの画面を操作するのではなく、手元のコントローラーで音量をすぐに調整できるのは大変便利である。

4-4.エレコム ヘッドセットの不満点

エレコムのヘッドセットは安価故にデメリットもあり、装着時は頭の後ろから挟み込むため髪型を気にせず利用できるのがメリットである反面、軽量設計となっているので耳に安定しづらい。



耳を覆うタイプではなく顔の両サイドから挟み込むタイプなので利用時は多少の動作ではズレることはないが、大きく体を動かすとズレるため大きな動作はしないようにする必要がある。

4-5.エレコム ヘッドセットの総評

エレコムのヘッドセットの総評としては、低コストながらもオンライン会議する上で相手の音声もしっかり聞こえ、こちらの音声も届くことからコストパフォーマンスが高い製品である。

ケーブル長が 1.8m と画面と体が十分な距離を保つことができる上に、マイクと音量のコントローラーも搭載されており満足できる製品となっている。

耳を覆うタイプではないので音質にこだわるのであれば耳を覆うタイプのヘッドホンタイプもエレコムから販売されている。

5.ヘッドホンの使い心地をレビュー

実際にヘッドホンの使ったレビューとして、ゲーム周辺機器を製造する HORI の GAMING HEADSET HG for PlayStation4 を例に紹介する。
ヘッドホンというとオーディオ用のものが多かったが、最近ではゲーム実況やオンラインゲームで話ながら利用するのによく使われている。

5-1.HORI ヘッドホンの製品仕様

HORI の GAMING HEADSET HG for PlayStation4 は製品名のように PlayStaion 用の記載があるものの、Nintendo Switch でも利用できるのが動作確認できている。

Nitendo Switch のヘッドホンマイク端子


Nintendo Switch には本体上部にイヤホンやヘッドホン(ヘッドセット)の端子を挿入することができるヘッドホンマイク端子がある。
テレビやスマホ、携帯音楽プレイヤーなど一般的に利用されている φ3.5mm の 4 極ステレオミニプラグ(CTIA規格)に対応している。

100 均で販売されている安価なイヤホンから、マイクが付いた高価なヘッドホンなど利用できる製品は多い。
ただし、ヘッドホン(ヘッドセット)で音声(緑か黄緑)とマイク(赤かピンク)の端子が分かれている場合はどちらかしか利用できない。

HORI GAMING HEADSET HG for PlayStation4 のパッケージ

HORI GAMING HEADSET HG for PlayStation4 は通常のヘッドホンに加えてフレキシブルなマイクが付いており、マイクの ON/OFF のスイッチの他、音量を調整するスライダーが耳当て部分に付いている。

ヘッドホンに搭載されたマイクのスイッチと音量調整バー


ヘッドホンのケーブル長は 1.5m あり、耳あての部分には厚めのクッションが付いているので長時間装着していても耳が痛くなることはない。
ケーブルの先端は音声とマイクを兼任する 3.5mm の 4 極ステレオミニプラグが付いている。

HORI GAMING HEADSET HG for PlayStation4 の全体像

5-2.HORI ヘッドホンの販売価格

店頭では 4,500 円前後、インターネットでは 4,000 円前後で販売されている。

HORI GAMING HEADSET HG for PlayStation4

5-3.HORI ヘッドホンの満足点

HORIのヘッドホンの満足点としては、 2 点挙げられる。
1 つ目はケーブル端子が 4 極ミニプラグであるため、パソコン以外でもイヤホンジャックがある端末であれば多くの機器で利用できることである。

スマホやタブレット、携帯ゲーム機など音声とマイクの端子が 1 つしかない機器には、ヘッドセット側も 4 極ミニプラグのような音を出力するスピーカーの機能と、音を入力するマイクの機能を 1 つの端子で両立させなければならない。

その点、本製品があれば会議や講義の他、ゲームや友人知人との音声チャットにも利用でき、ビジネスやプライベートで使い回すことができ経済的である。



特にこの HORI GAMING HEADSET HG for PlayStation4 を実際に Nintedo Switch に差し込んで利用したところ、Switch の本体設定を行わなくてもすぐに認識してヘッドホンから音が流れてきた。

Fortnite(フォートナイト)などゲーム中に他のプレイヤーと会話する機能があるゲームなど、マイクを利用してボイスチャットを行うゲームについてはヘッドホンのマイクのスイッチを ON にした上で、ゲーム内の設定でマイクの利用を有効化することですぐに会話を行うことができるので直感的に利用できるメリットがある。

2 つ目の利点としてはマイクを ON/OFF するスイッチと音量を調整するコントローラーが耳当てについていることである。
画面上でミュートのオン / オフ設定することなく、片手で手軽に操作できるメリットがある。

5-4.HORI ヘッドホンの不満点

HORI のヘッドホンの不満点としては、耳当てが柔らかい合皮のクッションなので汗をかくと染み込みやすい。
夏場は汗をかいて放置するとカビが繁殖する原因になるので、利用後はこまめに拭いて乾燥させてあげるようにしたほうがよい。



5-5.HORI ヘッドホンの総評

HORI のヘッドホンの総評としては、ゲーミング用ながらも音質が良く、高温・低音ともに臨場感がある。
そのため、音楽の視聴にも十分利用できる製品である。

ケーブル長が 1.5m とやや短いのでテレビから直接接続すると短いが、PlayStation のコントローラー、または Switch 本体のイヤホンジャックから音声を取る場合には全く不便さを感じない。

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