[初回公開] 2018年11月26日
Excel はセルに入力したデータを集計したり抽出するといったデータの利用の他に、検索や一括置換といったデータへの操作が可能ですが、セルに自由にデータを入力できるメリットがある反面、データが統一されないというデメリットもあります。そのため、データを統一する一例として、半角小文字の頭文字だけ大文字に変換する方法を紹介します。

このページの目次
1.Excel で同じ意味でも違うデータと見なされる例
Excel では、文字列の比較や検索を行う際に、大文字と小文字の違いを認識します。
たとえ文字列の内容が同じでも、先頭の1文字だけが大文字である場合でも、他の文字がすべて小文字であったとしても、完全一致を求める関数においては異なる文字列として扱われます。

例えば下記のようにソフト名の『エクセル』を意味しているものですが文字列の最初の1文字だけ大文字でも別のデータと認識されます。
Excel
excel
「Excel」と「excel」は見た目が非常によく似ていますが、Excel においては「E」と「e」が異なる文字と認識されるため、EXACT や VLOOKUP(完全一致モード) などの関数では一致しない結果になります。
このような違いにより、データの検索や集計で漏れや誤りが発生する原因となるため、表記の統一が非常に重要です。
2.同じ意味でも違うデータと見なされることの問題点
前述のように、同じ『エクセル』という意味でも違うデータと見なされることの問題点としては、集計や検索時に該当しないデータが出てきたり、反対に含まれるべきデータが含まれなくなることが挙げられます。
たとえば「Excel」という文字列がある行をカウントする場合に、「excel」や「eXcel」といった状態で入力されているとカウントされなくなります。
そのため、正しい集計が行えず、分析を誤ったり、報告間違いに発展する恐れがあります。
3.半角小文字の頭文字だけ大文字に変換する方法
実際の業務で困った経験があります。
複数人で共有するファイルにおいて、名前や品目などのデータが人によって入力方法にばらつきがあり、例えば「excel」「Excel」のように同じ意味の単語が異なる形式で入力されていました。
その結果、関数を使った検索やピボットテーブルによる集計が正しく行われず、集計ミスに気づくまでに時間がかかってしまいました。
このような事態を防ぐためにも、データ形式を統一する重要性を改めて感じました。
半角小文字の頭文字だけ大文字に変換する方法としては、Excel に用意されている文字列変換の関数を利用します。
次の例では、既にデータが入っているセルは残しつつ、新たに変換後の値を入れるセルを用意するものとします。
3-1.半角小文字の文字列を用意する
半角小文字の頭文字だけ大文字にデータを変換するにあたり、まずは半角小文字の文字列を下図のように用意します。
今回はセル B2 に変換前の文字列を入力しています。

3-2.半角小文字の頭文字だけ大文字に変換する関数を入力する
次に、頭文字を大文字に変換する関数を次のようにセル D2 に入力します。
関数を入力した後にキーボードのエンターキーを押すと、関数の処理が実行されて頭文字だけが大文字に変換されます。
=PROPER(変換対象のセルの位置)

上図では頭文字のみ大文字に変換する前の文字列があるセルは B2 であるため、PROPER 関数の () 内には変換対象のセルの位置を示す B2 を入力します。
4.文字列の統一が必要な具体的なケース集
実務の現場では、文字列の表記ゆれによって作業がスムーズに進まないケースがよくあります。
たとえば、売上データで「Apple」と「apple」が別の商品として集計されてしまったり、メールアドレスの管理で「Gmail」と「gmail」が重複チェックから漏れてしまうことがあります。
また、アンケートの自由回答で「Excel」と「excel」のような微妙な違いが集計や分類を困難にする原因となることもあります。
こうした表記ゆれを防ぐためにも、データ入力ルールの明確化や、PROPER 関数などによる統一処理が重要です。
5.まとめ
Excel でのデータ入力では、同じ意味のデータでも表記の揺れによって別のデータとして認識されてしまう問題があります。
これにより、検索や集計などの作業が正しく行えず、業務効率が低下したり、ミスにつながります。
今回ご紹介したように、PROPER 関数を用いてデータの表記を統一することで、こうしたトラブルを未然に防ぐことができます。
日々の業務の中で表記ルールを決めるとともに、ツールや関数を活用してデータ品質を保つことが大切です。









