[初回公開] 2019年08月26日
PowerPoint で作成した提案書や設計書を提出する際に目次を設けることは少なくないが、Word のように簡単な操作で目次を作成する機能が PowerPoint にはないため、いくつかある目次の作成方法の中からハイパーリンクを利用して作成する方法を紹介する。

このページの目次
1.PowerPoint で目次を作るメリット
PowerPoint で目次を作るメリットとしては、印刷でもらった人もしくはスライドショーで資料を閲覧人にとって、作成した PowerPoint にどのような内容が記載されていて、それが何ページ目にあるかが一目でわかることである。
そのため、特定のスライドまたはページを見返したい場合に目次を見ることで参照しやすくなる。
また、目次があることで資料やスライドショーに掲載されている全体像を知ることができるので内容の展開が予想しやすくなるとともに、内容が「頭に入りやすい=記憶に残りやすい」影響がある。
PowerPoint で目次を作成する方法はいくつかあるが、その中でハイパーリンクを用いた目次の作成方法が下記となる。
2.ハイパーリンクとは
ハイパーリンクとは、ウェブサイトに掲載されている文字列やボタンを押すことで異なるページや他のウェブサイトに遷移する機能である。
一般的に「リンク」と略されて呼ばれることが多い。
Microsoft Office にもハイパーリンクの機能が実装されており、記入した文字列や挿入した画像を押すことで同じファイル内の特定の場所に遷移したり、違うファイルを開くことができる。
3.PowerPoint のハイパーリンクで目次を作成する方法
PowerPoint のハイパーリンクで目次を作成する方法は、目次のページに配置したテキストボックスの文字列にハイパーリンクを設定して押すと指定するスライドに遷移するようにする。
Word であれば見出しの行を自動的に収集して、押すと各見出しに遷移できる目次を自動的に生成してくれる機能があるが、PowerPoint には自動的に目次を生成する機能がないため、目次のスライドと押すと遷移する機構を作成者側で用意する必要がある。
3-1.目次のスライドを用意する
PowerPoint で目次を作成するために、まず最初に下図のように目次となるスライドを用意する。
赤枠の箇所は通常のテキストボックスで文字を入力しただけとなり、この文字列の各行にハイパーリンクを設定する。

目次となるテキストボックスの作成方法には 2 つある。
1 つは 1 つずつキーボードで入力する方法である。
各スライドの見出しを参照しながらタイトルを入力する。
2 つ目はタイトルの入力欄を利用する方法である。
タイトルの入力欄は上部メニューの「挿入 -> 新しいスライド」より「タイトルスライド」を選択し、タイトルと記載されているテキストボックスに目次に表示したい文字列を入力する。
次に表示をアウトラインに変更すると左側に各スライドにタイトルが表示されるので、全てコピーして目次スライドのテキストボックスにペーストすると簡単にタイトルの一覧を作成することができる。
3-2.ハイパーリンクを設定する
次に目次スライドに設置したテキストボックス内の文字列を 1 行だけ選択した状態で右クリックする。
右クリックすると下図のように項目が表示されるので「ハイパーリンク」を選択する。

ハイパーリンクを選択するとウィンドウ「ハイパーリンクの挿入」が表示されるので、右側のリンク先から「このドキュメント内」を選択し、ドキュメント内の場所より遷移させたいスライドタイトルを選択してボタン「OK」を押す。

ボタン「OK」を押すと目次スライド上にあるテキストボックスの一部が下図のようにリンクになっているのが確認できる。

3-3.ハイパーリンクを使ってスライドを遷移する
リンクになった文字列はそのままクリックしても遷移しないため、リンクの箇所を右クリックして表示される項目から「ハイパーリンクを開く」を選択すると前述で指定したスライドに遷移する。

テキストボックスにハイパーリンクを設定した後は、スライドを追加したりスライドの位置を変更してもリンク先を保ったままになるので修正する必要が無い。
もしスライドの遷移先を変更したい場合は目次スライドにあるテキストボックス内の文字列を選択して右クリックし、「ハイパーリンクの編集」を選択して改めて遷移先を変更する。
また、ハイパーリンクを解除したい場合は同じく右クリックして「ハイパーリンクの削除」を選択するとリンクを削除することができる。
4.ハイパーリンク以外で目次を作成する方法
PowerPoint で目次を作る方法はさまざまな手段があり、前述のハイパーリンクを用いた方法は各スライドのタイトルを変更したり、新しくスライドを追加するたびに目次のスライドも更新する必要がでてくる。
そのため、アウトライン表示した際に表示されるタイトルをコピーして目次にペーストすることで少ない操作で簡単に目次を作成できる方法や、Microsoft Office のソフトウェアに搭載されているマクロを利用することで自動的に目次を生成する方法がある
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