[初回公開] 2011年04月29日
Excel で文字や数値を入力する際に選択したいセルの移動はマウスで任意の箇所をクリックするか、上下左右の矢印キーを押してカーソルの場所を変更させるが、矢印キーを押すと選択したいセルにカーソルではなくシートが移動してしまう場合の対応方法について紹介する。

このページの目次
1.Excel で矢印キーを押すとシートが動く様子
Excel で矢印キーを押すとシートが動く様子とは、キーボードの上下左右の矢印キーいずれかを押すことで下図の左上にあるセルの選択カーソルが移動するところ、カーソルではなく矢印キーを押した方向にシートが移動(スクロール)してしまう状態となる。

シートがスクロールすると、選択中のカーソルの位置に関わらず、画面外の行や列が表示されるようになる。
カーソルが画面に表示されていない状態で文字や値を入力すると、カーソルのある元の場所が表示される。
2.Excel で矢印キーを押してもセルが移動しない理由
Excel で矢印キーを押してもセルが移動しない理由としては、キーボードのスクロールロック(Scroll Lock)キーが有効になっているのが原因である。
一般的な文字やファンクションキー以外に機能が多いキーボードであれば下図のようにスクロールロックキーが単独で用意されている。
そのため、このキーを何らかの理由で押してしまったことで矢印キーを押しても Excel のシートがスクロールする事象が発生する。

キーボードにスクロールロック(Scroll Lock)キーが無い場合や、スクロールロックをオン・オフするショートカットキーは[Fn]+[S]キー、[Fn]+[C]キー、[Fn]+[K]キーの押下で可能である。
3.スクロールロック(Scroll Lock)キーとは
スクロールロック(Scroll Lock)キーとは、文書作成ソフトや表計算ソフトでカーソルを保持したまま矢印キーで表示中の画面移動を行うための制御キーである。
今回のように Excel の他、Word やテキストエディタなどで特定の文字列をマウスで選択した状態で画面外の状態を見ることが可能になる。
言い換えるとカーソルの位置を固定するのが、Scroll Lock キーの機能となり、見える範囲を動かしてもカーソルは元の位置にあるため、すぐに元の場所で作業の再開ができる。
4.Excelで矢印キーを押すとシートが動いてしまう場合の対応方法
Excel で上下左右の矢印キーを押してもセルが移動しない場合の対応方法としては、スクロールロック(Scroll Lock)キーを押す、もしくは[Fn]+[S]キーといったショートカットでロックを解除することである。
もしスクロールロック(Scroll Lock)キーが無いキーボードの場合は、前述のようにエフエヌ(Fn)キーと各キーとの組み合わせでスクロールロックのオン・オフが可能になっている場合がある。
5.スクロールロック(Scroll Lock)が有効な時の便利な Excel の利用方法
スクロールロック(Scroll Lock)が有効な時の便利な Excel の利用方法としては、スクロールロック(Scroll Lock)キーが有効な状態で矢印キーを押下すると押した方向へシート全体がスクロールするので、画面の右部または右下にあるスクロールバーをマウスでドラッグせずとも簡単にシートの移動ができることである。
普段から矢印キーでセルを移動しながら文字や数値を入力している場合は、違う行や列に移動する場合はスクロールバーを利用してマウスをドラッグするが、スクロールロックを有効にして矢印キーで移動させると操作しやすいメリットがある。
特に行または列が何千、何万の数量になるとマウスだけでのシートの移動は操作がしづらくなるため、矢印キーを利用すると細かなスクロールが可能になり好きな位置に辿りやすくなる。
また、スクロールロック(Scroll Lock)キーが有効の状態でシートをスクロールすると選択しているセルは移動しないため、セルに入力している途中で離れた位置にあるセルの内容を見て、入力を再開することができる。
シートをスクロールして見える範囲が変わってしまっても、選択中のセルに戻るには [Ctrl] + [Back space] キーを押下するとよい。
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