Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」のマークが出る場合の対応方法 – Office ソフトの使い方(32)


[初回公開] 2019年12月04日

Excel でセルに関数を入れて計算や集計を行っているとセルの左上に緑色の三角形が表示され、菱形の ! マークとともに「数式は隣接したセルを使用していません」と表示されることがあり、この表示が出る原因と対応方法について紹介する。

Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」のマークが出る場合の対応方法

1.Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」が出る様子

Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」が出る様子としては、下図のように計算式を入れたセル(D 列)の左上に緑色の三角形がつくとともに、そのセルにカーソルを合わすと菱形の ! マークが表示される。

Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」が出る様子


一般的にこの菱形の ! マークはエラーチェックオプションボタンと呼ばれており、数式に何らかのエラーがある場合に表示されることが多いが、今回のように数式に問題が無い場合も表示されることがある。

例えば上図では B と C の列に数値をいれ、D 列で SUM() 関数を使って足し算を行っている状態でもエラーチェックオプションボタンが表示されている様子である。

2.Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」が出る原因

Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」が出る原因としては、計算や集計で利用する数値を範囲選択した際に、範囲の隣にも数値があった場合である。

Excel で「数式は隣接したセルを使用していません」が出て考えている様子


これは、数値の範囲が間違っていないかを Excel の利用者に注意を促すために用意されているエラーチェック機能が働いているからである。
通常は Excel で利用する関数の利用方法が間違っていないかを自動的に判別してミスを防止するのに役立っている。

3.「数式は隣接したセルを使用していません」が出た時の対応方法

「数式は隣接したセルを使用していません」が出た時の対応方法としては、「エラーを無視する」と「計算範囲の隣を空白にする」、そして「設定で警告を出さなくする」の 3 通りの方法がある。

3-1.「エラーを無視する」を選択する

! マークのエラーチェックオプションボタンが出た場合、その ! マークをクリックすると下図のように操作メニューが表示される。
その中で「エラーを無視する」を選択すると ! マークとセルの左上にある緑色の三角形も非表示になる。

「エラーを無視する」を選択


この対応の場合は、複数のセルで ! マークが出ていると 1 つずつ「エラーを無視する」を選択操作する必要があるのがデメリットとなる。
また、! マークを非表示にした後で計算式を入れたセルをコピーして貼り付けると、下図のように貼り付けた先のセルでも ! マークが表示されてしまうが、後述の全体的にエラーチェックオプションボタンを非表示にするに比較して、セル単位でエラーチェックできるのでミスの防止に役立つ。

コピー&ペーストで ! マークが出る様子


3-2.計算範囲の隣を空白にする

Excel の関数の利用方法に間違い無い状態で ! マークが出る原因は、計算に利用するセルの範囲の隣にも数値があるためなので、計算範囲の隣を空白にすることで ! マークを消すことができる。

計算範囲の隣を空白にした様子

上図では計算に利用しているセルが B 列と C 列のため、A 列にも数値があることで ! マークが表示されている。
そのため、図の赤枠のように A 列のセルを空白にすると ! マークが消える。

3-3.設定で警告を出さなくする

! マークは Excel の数式を用いて計算や集計する際に利用する数値があるセルの範囲に漏れが無いかを利用者に警告するものなので、この警告表示を設定で出さなくすることができる。

Excel の上部メニューより「ファイル -> オプション」を選択して Excel のオプションを開く。

次にオプションメニューの左側より「数式」をクリックし、右欄下部にある「エラーチェックルール」の中より「領域内のセルを除いた数式」のチェックを外してボタン「OK」を押す。

「領域内のセルを除いた数式」のチェックを外す


ボタン「OK」を押してシートに戻ると、! マークが全て消えているのが確認できる。
利用している Excel ファイルのどのセルでもエラーチェックオプションボタンを表示させない場合に利用するとよい。

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