PowerPoint を使って無料で画像を作成する方法 – Office の使い方(10)


[初回公開] 2012年10月26日

資料作成やウェブサイト制作で利用される画像データは一般的に画像編集ソフトで作成したり編集することが多いが、提案書作成やプレゼンで利用される PowerPoint でも作成した図形や文字を画像化できるため、画像ソフトが無くても無料で JPFG や PNG といった画像を作成する方法について紹介する。

PowerPoint を使って無料で画像を作成する方法

1.イラストやアイコンなど画像データを作る方法

イラストやアイコンなど画像データを作る一般的な方法としては、画像ファイルである JPG、GIF、そして PNG の形式で書き出し、もしくは保存する機能があるソフトウェアを利用することである。

画像を利用した資料を作成している様子


PDF ビューワーやプラグインを使えばブラウザといった多くのソフトが画像形式のファイルでの保存に対応している。
さらに図形や文字を自由に配置して、デザイン性がある高品質な画像を作成する場合は画像編集に特化した有料の画像編集ソフトを利用する。

無料で画像を作成する場合は Windows であれば標準インストールされている「ペイントを利用することができる。
また、PowerPoint を始めとする Microsoft 社の Office 製品でも図形などを画像として書き出す機能がある。

1-1.有料の画像編集ソフトを利用する

有料の画像編集ソフトは画像作成に特化しているため、デザイン性が高い画像を作成することができ、書き出す画像の種別やサイズ・解像度の変更など求めるデータを作りやすい。
例えば Adobe 社の Photoshop や Illustrator や、CyberLink 社の PhotoDirector などが画像編集ソフトとして挙げられる。

Photoshop を起動した様子


利用するソフトウェア製品により使える機能は異なっているが、何もない真っ白のキャンパスからイラストを制作したり、写真など既にある画像データを加工するといった機能は共通で備わっている。

有料とはいえ販売価格はソフトウェアごとに異なっており、高価格な製品ほど機能が充実しており、最近ではクラウド上にデータをバックアップできる機能や AI で高度な知識やスキルが無くても簡単に画像作成できる機能が搭載されている。

1-2.無料の画像編集ソフトを利用する

無料で利用できるソフトウェアでも画像を作成することはでき、Windows であればパソコン購入当初からインストールされている「ペイント」で画像の書き出しが可能である。
しかし無料であるがゆえに画像作成や編集に必要な機能は乏しく、少しデザイン性がある画像でも手間と工夫が必要となる。

GIMP の公式サイトの様子


無料で提供されているソフトの中でも、有料ソフトの Photoshop 並みに画像編集することができるものもあり、例えば「GIMP」や「Inkspace」が大学などでもよく利用されるソフトの 1 つである。

1-3.画像ファイルに書き出し保存できるソフトを利用する

画像データの作成は画像の取り扱いに特化したソフトウェアに限らず、保存時に画像形式となる JPG や GIF、PNG などに書き出すことができるソフトウェアでも可能である。

例えば資料閲覧に利用される PDF ビューワーはページごとに JPG に変換して保存することができる。

また、図形や文字を入力して資料作成できるソフトウェアでも画像で保存する機能が搭載されていることが多い。
その中で Microsoft 社の PowerPoint を使って画像を作成する方法が次の通りである。

2.PowerPoint を使って画像を作成する方法

Microsoft Office の PowerPoint で画像を作成する場合は、PowerPoint の機能である「図として保存」を利用する。
まずスライド上に図形や文字を入力するテキストボックスなど各種オブジェクトを配置する。

次に画像にしたいオブジェクトを選択した状態でマウスを右クリックすると下図のようにメニューが表示されるため、この中から「図として保存」をクリックする。

「図として保存」をクリック


「図として保存」をクリックすると下図のように、画像として書き出す先とファイル名を指定するウィンドウが表示される。
「ファイルの種類」をクリックすると PNG を始め、計 7 種類の画像形式を選ぶことができるので書き出したい画像形式を選択して保存すると画像ファイルが出来上がる。

PowerPoint で画像として書き出す様子

尚、PowerPoint から書き出すことができる画像形式は次の通りである。

  • gif
  • jpg
  • png
  • tif
  • bmp
  • wmf
  • emf

また、「図として保存」で画像として書き出すことができるオブジェクトはスライド上にある 1 つだけである。
そのため、複数の図形やテキストボックスを画像にしたい場合は、複数のオブジェクトを選択してグループ化して 1 つにまとめておくことで、まとめて画像として書き出すことができる。

ただし、書き出した画像の背景色は白色となるため、背景を透明にしたい場合は Photoshop など背景色を削除して透明化 PNG に書き出すことができるソフトウェアでの再編集が必要になる。

3.PowerPoint の「図として保存」のおすすめな点

PowerPoint など Microsoft Office 製品は作成したデータファイルを「名前を付けて保存」を行う場合に通常の .pptx ファイルではなく HTML ファイルで保存するとスライド上の図形も自動的に画像として保存される。

そのため、前述のオブジェクトを選択して個別に画像として保存せずともスライドごとまとめて画像化することが可能である。

しかし、異なるソフトで HTML で書き出した画像を開くと図形の背景が白ではなく黒になったり、スライド上と同じ色の通りにならなかったり意図した画像にはならないことが多い。

その点、前述した PowerPoint の「図として保存」の機能で一度、画像ファイルとして保存すると Excel など他のソフトウェアでも問題無く貼り付けたり、編集して利用することができるメリットがある。

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