[初回公開] 2019年05月13日
Word で資料を作成する場合は図形や表を挿入することで文章だけの資料に比べると視覚的に見やすくなるが、 Excel や Powerpoint と違い Word はそのまま図形や表を挿入すると行間に吸着して好きな場所に配置できないため、自由に配置する方法を紹介する。
このページの目次
1.Word で図形や表を自由に配置するメリット
Word で図形や表を自由に配置するメリットとしては、文章だけでは伝わりにくい伝達事項が図が表があることでよりわかりやすくなることである。
例えば学校や地域で配布する資料で文章だけでなく、文章に関連するイラスト画像が少しあるだけで何を伝えたいかが視覚的に伝わる効果がある。
Word は文章の打ち込みやすさや段落を自動的に付けるなど文章作成においては便利な機能が多いが、Excel や Powerpoint と比較すると図表の取り扱いには長けていない。
画像や表を挿入すると文章の邪魔にならないように余計な空白ができたり、図形や表だけで数行使ってしまうことがある点が難点だが、図形に回りこむように文章を配置することで雑誌や新聞のような文章と図が紐づく見せ方ができ、閲覧者に掲載内容が頭に入りやすくなる利点がある。
2.Word で図形や表を通常配置した時の様子
Word で図形や表を通常配置した時の様子としては、文書を数行記入した後に上部メニューの「挿入 -> 表」を選択することで文章が回り込むように表が配置される。
配置された表は行間に吸着するようになっているため、表をドラッグ移動して配置場所を変えたくても、あまり自由に配置することができない。
また、図形や画像は配置後にプロパティから文章の前面に配置することが可能だが、表は文章の前面に配置することができないため次のように一手間かけることで自由に配置することができる。
3.Word で図形や表を自由に配置する方法
Word で図形や表を自由に配置する方法としては、Word の行間に直接配置するのではなく、テキストボックスを事前に配置し、その中に図形や表を入れることで実現できる。
これは、Word のテキストボックスはプロパティの設定で行間に入れて文章を回り込ませたり、文章の前面に配置するなど自由度が高いからである。
3-1.行内にテキストボックスを配置する
まず最初に行内にテキストボックスを配置するため、上部メニューより「挿入 -> テキストボックス」を選択する。
「テキストボックス」を選択すると Word で挿入できるテキストボックスの種類が下図のように複数表示される。
表示されたテキストボックスの種類の中から「シンプル」を選択すると下図のように Word にテキストボックスが配置される。
3-2.テキストボックスの枠線を消す
次に、Word 上に配置されたテキストボックスには [文書の重要な部分を引用して・・・配置できます。] と入ったサンプル文が入っているため、この文章を全て削除する。
また、配置したテキストボックスは黒色の枠線が付いた状態であるため、画面上の見た目と印刷時にも枠線が出力されてしまう。
そこでテキストボックスを右クリックして「図形の書式設定 -> 図形のオプション」より線を「線なし」に変更する。
テキストボックス内の文と削除し、枠線を消した状態が上図となる。
3-3.テキストボックス内に図形や表を配置する
テキストボックス内のサンプル文と枠線を削除できれば、そのテキストボックス内に図形や表を挿入するが、その前に図表を入れても操作しやすくするためにテキストボックスを拡大しておく。
実際に図表を入れる場合は、テキストボックス内をマウスでクリックして改行マークが選択された状態とし、上部メニューより「挿入 -> 表」を選択すると下図のようにテキストボックス内に表が挿入される。
3-4.テキストボックスを移動させて好きな場所に配置する
テキストボックス内に図表を入れた後は、図表ではなくテキストボックスをマウスで選択してドラッグすることで Word の文章上の自由な場所に図表を配置することができる。
もし、テキストボックスを Word 上に設置する場合に入力済みの文章があるとテキストボックスが行間に入り、文章の回り込みが発生することがある。
その場合はテキストボックスの枠線(テキストボックスの内部ではない)を選択した状態で右クリックして、下図のようにメニューを表示させる。
メニューの中より「文字列の折り返し -> 前面」を選択することで行間にあったテキストボックスが文章上に浮き出て、文章が回り込まずに自由に配置することができる。
ただし、「前面」を選択すると上図のように文章だけでなく行間内に配置した図表も隠れてしまうので、文章を改行して余白を作るなどして資料のレイアウトを調整する必要がある。
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