Excel で選択肢を範囲指定してプルダウンを作る方法 – Office ソフトの使い方(33)


[初回公開] 2020年03月12日

Excel でセルに文字や値を入力する場合にキーボードで直接打ち込むのではなく予め入力したいデータを用意し、そのデータを一覧で表示して選択するだけで入力できるプルダウンを選択肢となる値を範囲指定して作成する方法を紹介する。

Excel で選択肢を範囲指定してプルダウンを作る方法

1.ドロップダウンリスト(プルダウン)の利用するメリット

Excel でプルダウン(ドロップダウンリスト)の利用するメリットとしては、「データ入力が簡単」と「入力間違いの防止」、そして「入力値の統一化」の 3 点が挙げられる。



1 つ目の「データ入力が簡単」とは、セルを選択して文字や数値をキーボードで打ち込むのに対して、入力したい値を予めプルダウンの選択肢として用意しておけばマウス操作だけで入力を行えるため作業の効率化が図ることができる。

2 つ目の「入力間違いの防止」は、人の手でキーボードを操作してデータを入力する場合は入力間違いは避けることはできない。
そこで、プルダウンで入力値を選択するようにしておけば入る値は固定になるので入力間違いを防ぐことができる。

3 つ目の「入力値の統一化」は、同じ意味の文字列でも半角と全角が混ざっていたり、大文字小文字の違いなどで入力者によりデータが異なることがある。
入力されたデータが異なると集計や検索が正常に動作しなくなるため、プルダウンにすることで入力されるデータを統一することができる。

Excel でプルダウンを作成する場合はいくつか方法があるが、プルダウンの選択肢を範囲指定して作成する方法が下記となる。

2.選択肢を範囲指定してプルダウンを作る方法

選択肢を範囲指定してプルダウンを作る方法としては、予めプルダウンの選択肢に表示させたい値を用意し、選択肢として表示させたいセルの範囲を選択する。
プルダウンをシート上に配置する場合に範囲を選択する操作が入る。

2-1.プルダウンに表示する選択肢を用意する

プルダウンを作成するために、まず表示する選択肢を用意する。
Excel のシート「Sheet1」のセル A1 から下の行に向かって下図のようにセルに入力させるデータを用意する。
今回は都道府県が選択できるようにしている。

プルダウンの選択肢を用意している様子


セルには「1.北海道」と数値と起動も入力しているため、プルダウンにした際にも同様の表示となる。
また、セルの入力値も「1.北海道」として取り扱われる。
図のように数値とピリオドが不要であれば「北海道」のように都道府県名のみを入力するようにするとよい。

2-2.プルダウンをシートに配置する

続いて、プルダウンをシートに配置するために、配置したいセルを選択して画面上部メニューより「データ -> データの入力規則 -> データの入力規則」を選択する。
ここではシート「Sheet2」のセル「B2」にプルダウンを設置することとする。

「データの入力規則」を選択

「データの入力規則」を選択すると下図のようにウィンドウ「データの入力規則」が表示される。
タブ「設定」の中にある「入力値の種類」は『すべての値』が選択されている状態となっている。

『すべての値』が選択されている状態

この「入力値の種類」のプルダウンをクリックして、表示される項目の中から「リスト」を選択する。

「リスト」を選択

選択肢からリストを選ぶと、「元の値」がさらに表示され、前述のプルダウンの選択肢に表示させる都道府県名を入力したセルをマウスでドラッグして指定する。

マウス操作の場合は「元の値」の入力欄の右側にあるアイコンをクリックすると、マウスでデータの範囲の指定が可能になる。

また、データの範囲指定は下図のようにセルの位置をキーボードで入力する方法もある。

「元の値」にデータ範囲を指定している様子


入力欄にデータの範囲を直接指定する場合は次のように記載する。

={シート名}!{1 つめのデータ先}:{最後のデータ先}

今回はシート「Sheet1」の A 列の 1 行目から 7 行目までにプルダウンに表示させたい都道府県のデータを入力しているため、元の値の入力欄には「=Sheet1!$A$1:$A$7」と指定している。

最後にボタン「OK」を押すと選択していたセル B2 にプルダウンが配置される。

2-3.配置したプルダウンを利用する

シート上に配置したプルダウンを利用する場合は、プルダウンを配置したセルをクリックするとリストが表示される。

プルダウンの選択肢を表示している様子

表示された選択肢の中から入力したいデータをクリックすると、そのデータがセルに入力される。
また、セルに入った値は手入力して文字や値と同じように検索や集計で利用することができる。

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