[初回公開] 2020年04月08日
Excel でセルに文字や値を入力する場合、キーボードで直接入力するのではなく、あらかじめ入力したいデータを用意して一覧から選択するだけで入力できる「プルダウン」を利用すると便利です。本記事では、Excel の「名前の定義」を使ってプルダウンを作成する方法を紹介します。
2026年3月:最新環境での動作確認済み
この記事で紹介している手順が、最新の Windows 11 (23H2) および Microsoft 365 (Office 2024相当) 環境でも、仕様変更なく正常に動作することを実機にて検証・確認いたしました。
※読者の方の利便性向上のため、関連記事をまとめた「Office操作ガイド(ピラーページ)」へのリンクを末尾に追加しました。

このページの目次
1.プルダウン(ドロップダウンリスト)を利用するメリット
Excel でプルダウン(ドロップダウンリスト)を利用するメリットとして、「データ入力が簡単」「入力間違いの防止」「入力値の統一化」の 3 点が挙げられます。

1 つ目の「データ入力が簡単」とは、セルを選択して文字や数値をキーボードで入力する代わりに、プルダウンから入力したい値を選択できるようにしておくことで、マウス操作だけで入力できるようになり作業の効率化を図ることができるという点です。
2 つ目の「入力間違いの防止」は、人の手でデータを入力する以上、入力ミスを完全に避けることはできません。しかし、プルダウンで入力値を選択する仕組みにしておけば、誤入力を防ぐことができます。
3 つ目の「入力値の統一化」は、同じ意味の文字列でも半角・全角が混在したり、大文字小文字が異なったりすることでデータが統一されないことがあります。入力データが統一されていないと、集計や検索が正しく動作しないことがあります。プルダウンを利用することで、入力されるデータを統一することができます。
Excel でプルダウンを作成する方法はいくつかありますが、ここでは「名前の定義」を利用して作成する方法を紹介します。
実際に業務で Excel の入力シートを作成する際にも、入力ミスを防ぐ目的でプルダウンリストを設定することが多く、データの統一や集計の効率化に役立つ機能です。
2.Excel の名前の定義とは
Excel の名前の定義とは、関数で値の範囲を指定する際にセルの場所を直接指定するのではなく、あらかじめ指定したセル範囲に名前を付けて管理する機能です。
これにより、同じセル範囲を複数の場所で利用する場合でも、毎回セル範囲を指定する必要がなく、付けた名前を指定するだけでセル範囲を参照することができます。
3.名前の定義を使ってプルダウンを作る方法
名前の定義を使ってプルダウンを作るには、まずプルダウンに表示する選択肢となるデータを用意し、そのセル範囲に名前を付けます。その後、データ入力規則でその名前を指定することでプルダウンとして利用できます。
3-1.プルダウンに表示する選択肢を用意する
プルダウンを作成するために、まず表示する選択肢を用意します。Excel のシート「Sheet1」のセル A1 から下の行に向かって、下図のようにセルへ入力するデータを準備します。ここでは都道府県を選択できるようにしています。

セルには「1.北海道」のように数値と記号を含めて入力しているため、プルダウンでも同様の表示になります。また、セルの入力値も「1.北海道」として扱われます。
もし数値やピリオドが不要な場合は、「北海道」のように都道府県名だけを入力するとよいでしょう。
3-2.値の範囲を名前で定義する
次に、プルダウンに表示させたいセル範囲を選択し、右クリックして表示されるメニューから「名前の定義」をクリックします。

「名前の定義」をクリックすると、下図のようにウィンドウ「新しい名前」が表示されます。

「名前」には任意の文字列を入力します。ここでは例として「都道府県リスト」と入力しています。
「範囲」と「参照範囲」は、事前にセル範囲を選択している場合は自動で入力されています。セル範囲を変更する場合は「参照範囲」の右側にあるボタンをクリックして再選択します。
設定が完了したら「OK」をクリックして登録します。

名前の定義が完了すると、上図の赤枠のように設定した名称が表示されていることを確認できます。
3-3.プルダウンをシートに配置する
次に、プルダウンを配置したいセルを選択し、メニューから「データ → データの入力規則 → データの入力規則」を選択します。

ここではシート「Sheet2」のセル B2 にプルダウンを設置する例とします。
ウィンドウ「データの入力規則」が表示されたら、「入力値の種類」で「リスト」を選択します。

「元の値」には「=都道府県リスト」のように、イコールに続けて定義した名前を入力します。その後「OK」をクリックすると、選択していたセル B2 にプルダウンが配置されます。
3-4.配置したプルダウンを利用する
シートに配置したプルダウンは、対象セルをクリックすると選択肢が表示されます。

表示されたリストから入力したいデータをクリックすると、その値がセルに入力されます。入力された値は手入力のデータと同様に、検索や集計などで利用できます。
4.名前の定義でドロップダウンリストを作るまとめ
Excel の名前の定義を利用すると、セル範囲に名前を付けて管理できるため、プルダウン(ドロップダウンリスト)の作成を効率的に行うことができます。
プルダウンを活用することで、データ入力を簡単にするだけでなく、入力ミスの防止やデータの統一にもつながります。Excel でデータ入力を行うシートを作成する際には、今回紹介した方法を活用してプルダウンを設定してみてください。











