[初回公開] 2018年08月20日
Word の文章内に画像を挿入すると通常であれば各行の冒頭(段落を左寄せにしている場合は左端)に配置されるが、文章内の中央に移動させたり、1文字から2文字下げて文章のインデント(面合わせ)に合わせたい場合など配置した画像を好みの位置に変更する方法について紹介する。

1.Word で画像の位置を変更するメリットp
Word で画像の位置を変更するメリットとしては、「文章の読みやすさの向上」と「紙のコスト削減」の 2 点が挙げられる。
1 つ目の「文章の読みやすさの向上」とは、文章だけの資料よりもイラストがあることで緩急がついたり、図で文章説明を補完することで読みやすくなるが、そのためにはただ画像を配置するだけでなく適切な場所に画像を変更する必要がある。

2 つ目の「紙のコスト削減」とは、画像を挿入すると各行の冒頭(左端)に配置されるため、文章の行と画像の行が分かれてしまい無駄な余白と改行が入ってしまいページ数が増えることがある。
そこで画像の位置を変更して余計な空白ができないように全体の構成を見直すことで複数ページに渡っていた印刷物が 1 枚にまとまるなど印刷コストの削減につながる。
2.Word で画像の位置を変更する方法
Word で文章内に配置した画像の位置を変更する方法にはいくつかあり、段落やルーラーといった Word に搭載されている配置機能を利用する方法と、文章内に全角または半角のスペースを入れて画像の位置を変更する配置機能の代替方法の大きく 2 通りに分けられる。

文章内に画像を配置すると、上図のように行の冒頭、すなわち左端に配置される。
画像の前または後ろに文章を入力することは可能で、画像の前に入れた場合は文字数分だけ画像が移動する。
2-1.段落ツールで変更する
Word の文章内に配置した画像の位置を変更する方法の 1 つに段落ツールを使う方法がある。
段落ツールは Word の上部メニュー内のタブ「ホーム」にあり、通常は「左寄せ」になっている。
これを「中央寄せ」や「右寄せ」を指定することで画像の位置も変えることができる。

上図では段落ツールで左寄せから中央寄せに変更した様子である。
画像を中央寄せにしても画像の左右に文章や画像を配置することができ、その際は行全体が中央寄せになるように自動調整して位置が変更する。
2-2.図の書式設定で変更する
画像を文章内に挿入した後で、画像を右クリックして「図の書式設定」を選択すると下図のように色やサイズの他にレイアウトも変更できるウィンドウが表示される。

選択したレイアウトにより水平方向の配置を指定することができる。
2-3.全角/半角スペースで変更する
Word の文章内に挿入した画像は全角/半角スペースで位置調整する方法がある。
全角または半角スペースはディスプレイ上にも印刷時にも何も表示されないことから、文章のインデント(面合わせ)によく利用される手法である。

スペースの数だけ挿入することで自由に余白の調整を行えることから、配置した画像の上下にある文章や他の画像とインデント(面合わせ)が合わせやすい特徴がある。
上図では段落が左寄せの場合だが、右寄せになっている場合は画像の右側にスペースを入れることで画像が左に近づく。
2-4.ルーラーで変更する
Word の文章内に配置した画像の位置を変更する方法の 1 つにルーラーで変更する方法がある。
ルーラーとは Word の上部に表示されるものさしで、入力した文字が何文字目か確認するのに利用する。
もしルーラーが表示されていない場合は上部メニューより「表示」を選択して表示項目内の「ルーラー」をチェックするとルーラーが表示される。

上図のように Word の文章内に画像を配置し、ルーラー上にある三角形の矢印を右にドラッグすると下図のように配置した画像の位置が変更する。

ルーラーは行ごとに指定できるので、上図のように複数の画像がある場合は画像がある行ごとにルーラーの位置を変更するとインデント(面合わせ)の場所が変わる。
以上の 4 つの方法で画像の位置を変更することができるが、画像に限らず文字だけの場合でもスペースやルーラーでレイアウトを調整したい場合に重宝するので手段を知っておくとよい。
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