Excel でスクロールバーのサイズを元の幅に戻す方法 – Office ソフトの使い方(37)


[初回公開] 2020年12月15日

Excel ですばやく見たい箇所に移動するために縦と横のスクロールバーを利用することは多いが、ある原因でスクロールバーをスライドさせると値や文字が無いところまで移動してしまうことがあるため、スクロールバーが認識する範囲を元の正常な状態に戻す方法を紹介する。

Excel でスクロールバーのサイズを元の幅に戻す方法

1.Excel のスクロールバーとは

Excel のスクロールバーとは、各シートの縦方向と横方向の移動をすばやく行うための機能である。
シートの縦方向(行)は最大 1,048,576 行、横方向(列)は最大 16,384 列まで入力可能になっている。



そのため、入力したいセルまたは入力済のセルに移動するためにはマウスホイールや上下左右のキーを使うよりもスクロールバーを利用するほうがよい。

また、Excel のスクロールバーは値が入っている最大行の位置または最大列の位置まで自動的に認識で伸びるため、スクロールバーで移動できる範囲はセルに値がある箇所までとなっている。

2.Excel のスクロールバーが値が無いところまで伸びる様子

Excel のスクロールバーが値が無いところまで伸びる様子としては、下図のように値が入っていないセル以上にスクロールができてしまう状態である。

Excel のスクロールバーが値が無いところまで伸びる様子

これは最大行または最大列のセルに空白や何らかの入力値が無くても発生するもので、上図のように実際に値がある最終行を表示しても縦方向のスクロールバーは全体の中間ほどを指しており正常ではないことがわかる。

この状態でさらに下の行へスクロールすることも可能だが、実際にスクロールするとセルに何も入力が無い状態が延々続く。

3.Excel のスクロールバーが値が無いところまで伸びる原因

Excel のスクロールバーが値が無いところまで伸びる原因としては、表示されている領域よりも外のセルに値や文字を入力すると Excel が自動的に入力したセルを最大幅と認識することにある。

自動的に値があるセルまでの最大幅を認識してくれることでスクロールバーを一番端までスクロールさせると一番端に入力しているセルまで即座に移動ができるメリットがある。



しかし、その一番端のセルに入力した内容を削除しても Excel はその位置を最大幅と認識したままとなるため何も入力が無いセルまでスクロールバーがある状態となってしまう。

4.Excel のスクロールバーを正常な幅に戻す方法

Excel のスクロールバーを正常な幅に戻す方法としては、Excel が最大幅だと認識しているセルを含む行または列を実際にセルに値や文字が入力されている箇所まで行または列を削除することで解決する。

しかし、何も入力が無い状態で Excel がどこまで最大幅として認識しているかは目で見てもわからないため、Excel の機能を利用して末端のセルまでカーソルを合わせることにする。

まず Excel が認識している末端のセルを探すために、上部メニューの「ホーム -> 検索と選択 -> 条件を選択してジャンプ」を選択する。

「ホーム → 検索と選択 → 条件を選択してジャンプ」を選択

「条件を選択してジャンプ」を選択するとウィンドウ「選択オプション」が表示されるので、その中から「最後のセル」にチェックを入れてボタン「OK」をクリックする。

「最後のセル」にチェックを入れてボタン「OK」をクリック


「最後のセル」を指定してジャンプすると下図のように Excel が認識する最大幅となるセルにカーソルが合った状態になる。

シートの最後のセルにカーソルが合った状態

この時点で Excel が認識している最大行、及び最大列がわかるため、そのカーソルがあるセルから実際に入力しているセルの直前まで行ごと、また列ごとを選択して削除する。

行または列を削除するだけではまだ Excel が最後のセルを誤認識したままとなるため、開いている Excel ファイルを上書き保存し、再度ファイルを開きなおすとスクロールバーが適切な幅で認識しているのが確認できる。

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