Excel で数値を四捨五入して切り上げ・切り捨てする方法 – Office ソフトの使い方(48)


[初回公開] 2021年11月07日

事務の現場で利用していると計算した結果に小数点以下が出た場合に数値を四捨五入して丸めることが多く、用途によっては四捨五入の基準に関係なく強制的に切り上げ、または切り捨てすることもあり、それらを Excel で関数を用いて計算させる方法について紹介する。

Excel で数値を四捨五入して切り上げ・切り捨てする方法

1.四捨五入と切り上げ・切り捨ての違い

四捨五入と切り上げ・切り捨ての違いは、基準の有無により数値の見なし方が異なることである。
四捨五入ではある桁の位置の数値が数字が 4 以下ならば 0、5 以上ならば 1 と見なすため、数位の増減が発生する。



対して切り上げはある桁の位置の数値が何であれ 1 として上の位に足すことである。
例えば 1132 の 10 の位を切り上げる場合は 1200 となり、これが四捨五入の場合は 1100 になる。

反対に切り捨てはある桁の位置の数値が何であれ 0 として扱うことである。
例えば 1132 の 10 の位を切り上げる場合は 1100 となる。

2.数値をそのままセルに入力した状態

Excel のセルに小数点を含む 15 桁の数値を入力すると下図のように「1234.56789」と小数点第六位の箇所で丸められて表示される。
これは、入力したセル D2 を右クリックして表示される項目から「セルの書式設定」を選択し、タブ「表示形式」が標準になっているときは自動的に数値を丸めるようになっている。

数値をそのままセルに入力した状態

このようにセルの表示形式が「標準」の場合は数値以外に文字や Excel に用意されている関数など汎用的に利用できるようになっているためである。

表示形式を「数値」に変更して小数点以下の桁数の数値を上げる


今回のように数値 15 桁を全て表示したい場合は上図のように表示形式を「数値」に変更し、小数点以下の桁数の数値を上げると表示される桁数を増やすことができる。

3.数値を四捨五入する ROUND 関数の使い方

Excel で数値を四捨五入するためには ROUND 関数を利用し、使い方は下記のようにセルに記入すると四捨五入される。

=ROUND({数値または計算式またはセルの場所}, {桁数})

数値を四捨五入する ROUND 関数の使い方

上図のように、桁数に 0 を指定すると小数点第一位に対して四捨五入を行うため、今回であれば 5 が繰り上がって一の位の数値が上がっている。
また、桁数が -1 のようにマイナス値で指定した場合は一の位、十の位と正の方向に四捨五入する対象桁が移動し、反対に 1 のようにプラス値を指定すると負の方法に四捨五入する対象桁が移動する。

4.数値を切り上げする ROUNDUP 関数の使い方

Excel で数値の切り上げを行うためには ROUNDUP 関数を利用し、使い方は下記のようにセルに記入すると切り上げされる。

=ROUNDUP({数値または計算式またはセルの場所}, {桁数})

数値を切り上げする ROUNDUP 関数の使い方


上図のように、桁数に 0 を指定すると小数点第一位に対して切り上げを行うため、今回であれば 5 が切り上げにより繰り上がって一の位の数値が一つ上がっている。
また、桁数が -1 のようにマイナス値で指定した場合は一の位、十の位と正の方向に切り上げする対象桁が移動し、反対に 1 のようにプラス値を指定すると負の方向に切り上げする対象桁が移動する。

5.数値を切り捨てする ROUNDDOWN 関数の使い方

Excel で数値の切り捨てを行うためには ROUNDDOWN 関数を利用し、使い方は下記のようにセルに記入すると切り捨てされる。

=ROUNDDOWN({数値または計算式またはセルの場所}, {桁数})

数値を切り捨てする ROUNDDOWN 関数の使い方

上図のように、桁数に 0 を指定すると小数点第一位に対して切り捨てを行うため、今回であれば 5 以下が無くなっている。
また、桁数が -1 のようにマイナス値で指定した場合は一の位、十の位と正の方向に切り捨てする対象桁が移動し、反対に 1 のようにプラス値を指定すると負の方向に切り捨てする対象桁が移動する。

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