[初回公開] 2018年09月05日
Excel で複数のセルを選択状態にする場合に、通常であればキーボードの Shift キーを押しながらマウスかキーボードの下キーを押してセルの選択範囲を広げていくが、選択したい範囲が何百行以上あったり、行と列ともに選択したいセル範囲が広いと操作が大変なので手間無く簡単に一括で複数のセルを選択する方法について紹介する。

このページの目次
1.Excel で複数のセルを選択するメリット
Excel で複数のセルを選択するメリットとしては、セルに入力されている値や文字列をまとめてコピー&ペーストしたり、クリアしたい場合に少ない手数で行えることである。
コピーしてペーストした場合は値だけでなくセルに設定している背景色やフォントといった書式も含まれるため、値と書式と一緒に複製したいのであればセル 1 つずつの設定を変えるのに比べてセルを一括選択しているほうが作業効率が良い。

また、シート全体もしくは行単位・列単位での選択ではなく、シートの一部分だけ任意に選択することで局所化することも可能である。
集計関数を利用したりグラフの元となる値の範囲を指定する場合にもセルの複数選択を用いるので、簡単な操作で指定できるメリットは大きい。
2.Excel で複数のセルを一括で選択する方法
Excel で複数のセルを一括で選択する方法として、マウス操作とキーボード操作、Excel に備わっている機能を利用するなどさまざまな方法が用意されている。
また、セル同士が隣接したブロック単位で選択する方法以外に、隣接していない離れた場所のセルを Ctrl キーを利用して同時に選択することも可能である。
今回は隣接している複数のセルを一括で選択する方法を例に次の通り紹介する。
2-1.マウスでドラッグする
一般的に複数のセルを選択する場合は、選択したいセルにカーソルを当てた状態でマウスをドラッグすることが多い。
左クリックしてそのまま選択したい範囲までドラッグすると複数セルを選択することができる。

上図ではセル B2 で左クリックし、そのまま右下方法にドラッグして E10 まで操作した状態である。
ドラッグ途中にある縦横隣接するセルも選択されているのがわかる。
マウスのドラッグで選択する方法は、選択したいセルが少ない場合や、直感的に操作したい場合に利用できる特徴がある。
2-2.Shift キーを押しながら十字キーで選択する
セルの幅が狭くマウスでセルを選択しづらい場合や、キーボードでセルに値を入力しながらマウスを利用することセルを選択したい場合は、そのままキーボードで Shift キーを押しながら上下左右の十字キーで選択することもできる。

選択したいセルの数だけ方向キーを押す必要があるが、1 つのセルの幅や高さのサイズが大きい場合や画面スクロールが必要な時に複数のセルを選択しやすい方法である。
2-3.始点セルを選択して Shift キーを押しながら終点セルを選択する
複数のセルを選択する場合に開始位置となる初めのセル(始点)から選択範囲の終了位置の終点セルまでが何千、何万行とある場合は、始点セルだけを選択して Excel を画面スクロールし、Shift キーを押しながら終点セルを選択すると、一括で複数のセルを選択することができる。
具体的な利用方法として、最初に下図のように始点セルとなるセル A1 にカーソルが当たっている状態にする。

次に、複数セルを選択したい最終のセル(終点)をキーボードの Shift キーを押しながらマウスでクリックすると始点から終点までのセルが一括で選択される。
下図では終点として F14 を Shift キーを押しながらクリックしたので始点となる A1 から F14 までの範囲でセルが選択されているのがわかる。

始点セルと終点セルの2回だけクリックするので済むため、画面スクロールが必要なほど選択したい範囲が広いときなどすぐに複数セルを選択できるのが特徴である。
2-4.セルのジャンプを使って選択する
前述同様に開始位置となる始点セルから選択範囲の最後の終点セルまでが何千、何万行とある場合は、Excel の機能である「ジャンプ」を利用して複数のセルを一括選択する方法もある。
まず、下図のように複数選択したいセルの開始位置(始点)にカーソルを合わせた状態とする。

次に、キーボードの F5 キーを押してウィンドウ「ジャンプ」を表示させ、表示されたウィンドウの中にある「参照先」に選択したいセルの最終位置を入力する。
セルの最終位置とは例えば F 列の 14 行目のセルの場合は「F14」となる。
今回は、B1 から F14 までを選択するために、始点の B1 にカーソルがある状態で F14 を入力する。

最後にウィンドウ下部にあるボタン「OK」をキーボードの Shift キーを押しながらクリックすると、複数のセルが一括で選択できる。

セルのジャンプ機能は画面スクロールが必要な場合でも、操作ミスすることなく確実に指定場所までのセルが選択される状態にできる特徴がある。
2-5.Shift + F8 で個別に選択する
隣接していないセルを個別に選択する方法もある。
キーボードの Shift + F8 でセルを個別に選択できるようになり、セルをクリックするたびにクリック箇所を選択状態にすることができる。

個別選択のモードを解除したい場合は、再度 Shift + F8 を押すと元に戻る。
操作したいセルが点在している時に便利な選択方法である。
同じことは Ctrl キーを押しながら、マウスをドラッグすることでも可能である。
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