[初回公開] 2021年08月01日
Word は一般的に A4 縦サイズの文書資料を作成する場合に用いられることが多いが、市販されている原稿用紙を想定した使い方もできるため、今回は読書感想文や論文の提出でよく利用される 400 字詰めの原稿用紙の設定と印刷方法を Word で行う場合について紹介する。
このページの目次
1.Word で原稿用紙の設定を利用するメリット
Word で原稿用紙設定を利用するメリットとしては「文章作成と編集の効率化」と「時間短縮化」、そして「読みやすさ」の 3 点が挙げられる。
「文章作成と編集の効率化」とは、実際の原稿用紙にペンや鉛筆で記入すると誤字があったりや文章の変更を行う場合に文字を消して、再度書き直しの手間が発生するが、Word で記入すると消すことも、文章の移動もキーボードとマウス操作ですぐに行えるので文章作成の効率化を図ることができる。
次に「時間短縮化」とは、前述のようにキーボードとマウス操作で文章を作成するので手書きするよりも文字入力のスピードが格段の早くなるメリットがある。
また、原稿用紙の設定を行った Word で印刷すると罫線もそのまま印刷されるので原稿用紙の形で提出しなかればならない場合は複数部を短時間で印刷して用意することができる。
最後に「読みやすさ」とは、字の綺麗さに自信が無くても Word で作成することで同じフォントで等間隔に文字が並ぶのに文章が読みやすくなるメリットがある。
2.Word を横書きの 400 字詰めの原稿用紙に設定する方法
Word を横書きの 400 字詰めの原稿用紙に設定する方法としては、入力する Word のレイアウトを原稿用紙用に合わせた後に、入力できる文字数と罫線の色を変更する流れで市販されている原稿用紙と同じ体裁を用意することができる。
2-1.レイアウトを原稿用紙用に変更する方法
Word に文字を入力するレイアウトは初期状態では A4 縦のサイズになっているが、横書きの 400 字詰めの原稿用紙のレイアウトに設定する方法は、上部メニューより「ページレイアウト -> 原稿用紙設定」をクリックする。
メニューより「原稿用紙設定」をクリックすると下図のようにウィンドウ「原稿用紙設定」が表示される。
ウィンドウ「原稿用紙設定」が表示されれば、スタイルを「マス目付き原稿用紙」を選択し、用紙サイズを「横」をクリックする。
最後にボタン「OK」を押すと編集中の Word のレイアウト画面が 400 字詰めの原稿用紙のスタイルに変更される。
2-2.原稿用紙用に文字数を変更する方法
原稿用紙用にレイアウト変更した直後は入力できる文字数は 400 字詰めとなっているが、入力可能文字数を変更する場合は、同じく上部メニューより「ページレイアウト -> 原稿用紙設定」をクリックして表示されるウィンドウ「原稿用紙設定」から変更する。
200 字詰めの原稿用紙に変更したい場合は、ウィンドウ「原稿用紙設定」内にある項目「文字数×行数」のプルダウンをクリックして「20 × 10」を選択すると 200 字詰めの原稿用紙に変更できる。
残念ながら最近の Word のバージョンでは 200 字詰めと 400 字詰めの原稿用紙設定しかないため、これら以外の文字数にしたい場合は独自に Word を横向きにして図形の罫線やテーブルを配置して原稿用紙のように体裁を整える必要がある。
2-3.原稿用紙用に罫線の色を変更する方法
原稿用紙用にレイアウト変更した罫線の色を変更する場合は、同じく上部メニューより「ページレイアウト -> 原稿用紙設定」をクリックして表示されるウィンドウ「原稿用紙設定」から変更する。
ウィンドウ「原稿用紙設定」内の項目「罫線」の色のプルダウンをクリックすると規定の色とカラーピッカーによる独自の色指定ができ、任意の色を指定して変更することができる。
市販されている原稿用紙の罫線は茶系であることが多いため、Word でレイアウト変更した原稿用紙でも茶系にして市販の用紙に似せることが可能である。
3.原稿用紙設定した Word の文章を印刷する方法
Word でレイアウト変更した原稿用紙を印刷する場合は、通常のプリンタで資料印刷を行う手順で印刷設定を変更することなくプリントアウトすることができる。
もし上図のように印刷前のプレビュー画面で罫線と文字の位置がズレるようであれば、印刷設定画面内の「ユーザー設定の余白」で余白を調整して罫線のマス内に文字が納まるように調整する。
これは、罫線はあくまで実際に Word に入力した文字の背景にしかなっておらず、行内に挿入できる表のようにマス内に文字を配置している状態ではないためである。
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