[初回公開] 2010年06月04日
PowerPoint は提案書やプレゼン資料作成に利用することが多く、Excel のように情報を整理して見やすくなるように表(テーブル)としてを扱うことができるが、Excel と違いセルの操作方法が異なるため PowerPoint で結合したセルを分割する方法について紹介する。
このページの目次
1.PowerPoint で表を利用するシーン
PowerPoint で表を利用するシーンとしては、項目ごとに枠線を付けて掲載したい場合や、情報の比較、スケジュールを示す時に利用されることが多い。
例えば項目ごとに情報を掲載したい場合に、文頭に・をつけて箇条書きで列挙する手段があるが、Excel のように情報ごとに枠線があると見やすくなるため表を用いるとよい。
ビジネスシーンにおいては製品やサービスの比較を掲載する場合に行で仕様を載せ、列で対象を分けると情報が整理されて比較しやすい。
また、列を月日にしてスケジュール表として利用されることもある。
2.PowerPoint や Excel でセルを結合するメリット
PowerPoint や Excel でセルを結合するメリットとしては、データをグループ化してまとめたり、見出しを作成するなど、視覚的な情報の整理が容易になる。
また、結合することで 1 つのセル内に長いテキストやタイトルを配置することができるため、テキストがセル内に収まるように調整することも可能になる。
反対にセルを分割するメリットとしては、詳細なデータの入力や編集が可能になりデータを整理することができる。
加えて、Excel の場合はセルが結合されているとソートやフィルターの対象となりにくくなるため、正常に計算できない場合がある。
そのため、セルの結合を避けて分割したままデータ入力が勧められている。
3.PowerPoint でセルを分割する方法
PowerPoint でセルを分割する方法としては、表内のセルを選択して分割する場合と、表を選択した状態で利用できる「表ツール」から分割する方法の 2 通りある。
どちらもウィンドウ「セルの分割」が表示され、分割したい数量を選択できるので一括操作でセルを増やしたり分離することができる。
3-1.セルを選択して分割する
PowerPoint でセルの分割機能を利用する場合は、標準的に搭載されている機能を利用する。
使い方は分割したいセルを選択した状態でマウスを右クリックし、下図のように表示される項目から「セルの分割」を選択する。
項目を選択するとウィンドウ「セルの分割」が表示されるので、分割したい列数と行数を指定してボタン「OK」を押下するとセルが分割される。
3-2.表ツールから分割する
PowerPoint はスライド上に配置した表を選択すると画面上部のメニューに「表ツール」が利用できるようになる。
「表ツール」ではレイアウトやデザインを調整することができ、セルの分割も表ツールから行うことが可能である。
表を選択して「表ツール -> レイアウト -> セルの分割」を選択すると下図のようにウィンドウ「セルの分割」が表示されるので、分割したい列数と行数を指定してボタン「OK」を押下するとセルが分割される。
上図において列を 2 つに分けたい場合は列数を 2、行数を 1 と入力してボタン「OK」を押すと 1 行内が 2 マスに分割される。
また、行数を 2 と指定すると 1 行の中でさらに 2 行分に分割することができる。
4.古いバージョンの PowerPoint でセルを分割する方法
古いバージョンの PowerPoint でセルを分割する場合は前述のウィンドウ「セルの分割」がないため、異なる方法でセルを分割する。
1 つは分割したいセルの周辺のセル数に合わせて自動的に分割する方法と、もう 1 つは自ら罫線を引いて好きな位置でセルを分割する方法がある。
4-1.セルの分割機能を利用する
古いバージョンの PowerPoint でセルの分割を行う場合は、下図のように表を選択した状態で右クリックしても操作メニュー内に機能が存在していないため、別途、表ツールのウィンドウから操作しなければならない。
そこで、分割したいセルを選択した状態で上部メニュー内にあるボタン「罫線」をクリックする。
ボタン「罫線」をクリックすると、下図のウィンドウ「罫線」が表示されるため、ボタン「セルの分割」を選択することで上下左右のセルの状態に合わせて均等かつ自動的に分割される。
上図の場合だと結合しているセルの真下のセルが 4 つに分かれているため、セルを分割すると自動的に 4 分割される。
4-2.マウスを使って好きな位置でセルを分割する
マウスを使って好きな位置でセルを分割する場合は、前述と同じくウィンドウ「罫線」を利用する。
ウィンドウ「罫線」では表の外線・内線の種類や色を変更する他、表内のセルの背景色やセルの幅、高さを調整することができる。
「罫線」ウィンドウが表示されている間はマウスカーソルが自動的にペン型に変わるため、セルを分割したい箇所をドラッグして罫線を引くと、罫線に沿ってセルを分割することができる。
前述の図のように、最上段の結合されたセルに対してマウスを上から下へドラッグすると線が書き加わるとともにセルが分割される。
Excel はセルごとに枠線を付けることができるので簡単に表を作ることができるが、PowerPoint はデザインの自由度が高い分、資料の作成には一手間かかりやすい。
操作に慣れると見栄えの良いスライドが作成できるのでセルの結合や分割を利用しながら表を活用するとよい。
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