[初回公開] 2018年06月18日
PowerPoint は用意された定型の図形の他にフリーハンドで自由にイラストを描いてオブジェクト化できるが、スライドに配置したオブジェクトを後から形を変更する場合に頂点となるポイント利用して自由に変形させる方法について紹介する。

このページの目次
1.PowerPoint のフリーハンドツールとは
PowerPoint のフリーハンドツールとは、スライド上に自由な形や線を描くための機能である。
このツールを使うと、ペンや指を使って手書きで図形や文字を描くことができ、プレゼンテーションに独自性や表現力を加えることができる。

フリーハンドツールの主な特徴と用途は次の通りである。
- アイデアをスケッチする – 複雑な図形やイメージを簡単に描き、説明する際に使用する。
- 注釈を加える – スライド上に直接書き込むことで、特定のポイントを強調したり、補足情報を追加するのに役立つ。
- インタラクティブなプレゼンテーション – プレゼン中にリアルタイムでフリーハンドで書き込み、聴衆と対話的に進めることができる。
- 図形のカスタマイズ – 標準の図形ツールでは作成できないユニークなデザインや図形を作ることができる。
2.PowerPoint でフリーハンドで描いたオブジェクトを使うメリット
PowerPoint でフリーハンドで描いたオブジェクトを使うメリットとしては、「見やすさの向上」が挙げられる。
提案書やプレゼン時に映し出すスライドなど、説明用の資料は文章だけで構成するよりも、小さくても図形やイラストがあるだけで読みやすく、内容が頭に入りやすくなるため少しでも図形やイラストなどを利用する方がよい。
定型の図形を配置するだけでも効果があるが、フリーハンドツールで描いた図形にオリジナリティを持たせることで他の提案書やプレゼン資料と差別化することができる。
3.PowerPoint で図形をポイント編集で自由に変形させる方法
PowerPoint で図形をポイント編集で自由に変形させる方法は、スライドにフリーハンドで描いた図形などを配置した後に「頂点の編集」で形作っているパスを変更することで実現可能である。
今回は線状の塗りが無い図形を直線にする場合と、線で囲まれた図形を角丸の四角形にする場合の 2 パターンに分けて次の通り行う。
3-1.スライドにフリーハンドツールで図形を絵画する
オブジェクトを自由に変形させるために、まずはスライド上に定型の図形を配置するか、フリーハンドで絵画したオブジェクトを下図のように配置する。

上図の 2 つともフリーハンドツールを使ってマウスで絵画したもので、上側は始点と終点を繋げずに終了したものである。
対して下側のオブジェクトは始点と終点が繋がるように絵画し、図形の編集で線と塗りの設定ができる状態である。
3-2.「頂点の編集」を選択する
次に、自由に変形させたいオブジェクトを選択した状態で右クリックして、表示されたメニューの中から「頂点の編集」を選択する。

3-3.編集したい頂点を選択する
「頂点の編集」を選択すると下図のように線の向きが変わる箇所で頂点が■として表示され、オブジェクトを形作っているパスが表示される。

このパスにある■や□をクリックしてドラッグすると■を移動させることができ、図形を変形させることができる。
3-4.頂点を削除する
オブジェクトのパスで表示される頂点を示す■は削除することができ、■を削除するたびにポイントが 1 つ削除され、図形がシンプルな形状になる。
頂点を削除するためには■にマウスカーソルを合わせ、右クリックすると頂点を操作するメニューが表示されるので、その中から「頂点の削除」を選択する。

ここで今回用意したオブジェクトの始点と終点以外の頂点を全て削除すると下図のように最終的に直線になる。

3-5.頂点の向きを変える
次に始点と終点を繋いで作成したオブジェクトを選択して「頂点の編集」を選択すると、下図のように頂点を示す■とガイドラインが付いた先に□があるパスが表示される。

□は■と違い頂点ではないので、ドラッグしても頂点の位置は変わらないが頂点間の曲線の形を変えることができる。
□の位置を変更すると曲線の向きが変わり、■と□の間にあるガイドラインの長さで曲線の弧の大きさを変えることができる。
そのため、□と■が近いほど丸みが無くなり直線的にすることができる。

スライドに配置したオブジェクトから頂点を削除したり、□の位置を変えるなど頂点を編集して最終的に角丸の四角形にしたものが上図となる。
このように PowerPoint に用意された定型の図形以外でもフリーハンドと頂点の編集の機能を駆使することで自由に図形やイラストを絵画することができる。
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