URL を http から https に変えた場合に必要な Google Search Console の設定方法

ウェブサイトのセキュリティ強化と SEO 向上のためには URL を HTTP から HTTPS への移行は不可欠だが、HTTPS 移行の重要性と検索エンジン最適化への影響、URL を変更した際に必要となるウェブサイト管理者ツールの Google Search Console の設定変更について紹介する。

URL を http から https に変えた場合に必要な Google Search Console の設定方法

1.ウェブサイトの URL を HTTP から HTTPS に変える重要性

ウェブサイトの URL を HTTP から HTTPS に変える重要性としては、「通信のセキュリティ」と「ウェブサイト運営者の信頼性」の 2 点が挙げれられる。
HTTPS は利用者の端末とサーバ間の通信データを暗号化するため、通信経路上で悪意のある第三者がユーザーの情報を傍受するリスクを軽減する。



特にクレジットカード番号やパスワードなど個人情報の送受信では不可欠となり、利用者は安心してウェブサイトを利用することができる。

また、個人情報など重要なデータ通信以外でも通信が暗号化されていることが利用者にわかれば安心感を与えることができ、ウェブサイトの信頼性も向上する。

これ以外には Google など検索エンジンは HTTPS を使用するウェブサイトを検索結果で優先的に表示する傾向があり、検索エンジン最適化(SEO)においても重要な要素となっている。

これに追従して最近のブラウザでも、通信が暗号化されていない HTTP サイトにアクセスした際に「安全ではありません」という警告メッセージを表示することがあり、これにより利用者がウェブサイトを見ることなく離脱率が上昇する可能性がある。

そのため、HTTPS へ移行することにより、ブラウザ警告を回避し、利用者のウェブサイト滞在時間を増やし、コンバージョン率を向上させることにもつながる。

2.Google Search Console の基本的な機能

Google Search Console の基本的な機能としては、公開しているウェブサイトが Google の検索結果に表示された回数とクリック数の集計であったり、Google にインデックスされているページ数を確認する。

そのためウェブサイトの管理者としては検索サイトからアクセスアップを促すために必要なツールとされているが、Google のみの情報と管理となるため Microsoft の Bing など他の検索エンジンに関しては含まれていない点に注意が必要である。

具体的に Google Search Console で提供されている機能は次の通りである。

  1. ウェブサイトのパフォーマンスモニタリング – Google の検索結果におけるインプレッション数、クリック数、平均順位などのパフォーマンスデータを確認できる。
  2. インデックス状況の確認 – ウェブサイトが Google にどの程度インデックスされているかを確認し、申請することができる。
  3. クローラのエラーや問題の監視 – ウェブサイトへのクローラのアクセス時に発生するエラーや問題を確認・修正できる。
  4. サイトマップの提出 – ウェブサイトのサイトマップを提出することでクロールし、インデックスすることができる。
  5. 検索クエリの分析 – 検索結果に表示された検索クエリ(キーワード)のデータを確認できる。


3.HTTPS サイトでの Google Search Console の設定方法

既に HTTP サイトを Google Search Console に登録している場合、設定変更で HTTPS にすることはできない。
そのため、HTTPS サイト用のプロパティを新たに追加する必要がある。

プロパティを作成するためにはまず最初に Google Search Console にログインして、左上のプルダウンをクリックしてリンク「プロパティを追加」を選択する。

リンク「プロパティを追加」を選択

次に画面中央にプロパティタイプの選択画面が表示されるため、ドメインまたは URL プレフィックスにウェブサイトの情報を入力してボタン「続行」をクリックする。

ボタン「続行」をクリック


ドメインを選択した場合は http:// や https:// を除いたサブドメイン以下の情報を入力する。
そのため、HTTP サイトと HTTPS サイトの両方で運営している場合はドメインで 1 つプロパティを作成しておけば管理が可能である。

また、以前より Google Search Console を利用していて URL プレフィックスでプロパティが作成されてしまっている場合は HTTPS 用のプロパティを新たに作成する。

URL プレフィックスで作成したプロパティは下図のように HTTP サイトと HTTPS サイトを切り替えて情報管理するとともに、送信するサイトマップもそれぞれのプロパティで送信する必要がある。

HTTP サイトのガバレッジの様子
HTTP サイトのガバレッジの様子


4.Google Search Console のプロパティ作成後の作業

Google Search Console でプロパティを作成しただけではまだクローラーが巡回したり、インデックスの管理ができる状態ではないため、次の作業を行うことでウェブサイトの管理が可能になる。

  1. サイトの追加と認証 – Google Search Console を利用する上で登録した URL のサイト所有権を確認するために、ウェブサイトの HTML 内に指定されるタグを埋め込むか、ウェブサーバに専用の HTML ファイルを設置する。
  2. サイトマップの提出 – クローラーが効率良く巡回するために XML ファイルで記載されたサイトマップをウェブサーバに設置し、その URL を登録する。
  3. robots.txt ファイルの変更 – Google に対するクローラー(robots.txt)ファイルの設定方法を変更する。

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