[初回公開] 2020年07月09日
検索サイトで上位に表示されるためには記事 1 つ 1 つの品質が大事だが、それに合わせて記事があるウェブサイトまたはブログに掲載されているコンテンツ全体の品質も重要となり、約 2,200 の記事数のほとんどが品質の良くない記事を持つブログの 40% を削除すると SEO に良い影響を及ぼした検証結果とその理由を紹介する。
このページの目次
1.ブログの記事を削除すると SEO に良い影響を及ぼす理由
ブログの記事を削除すると SEO に良い影響を及ぼす理由は、「低品質なコンテンツの淘汰」と「カテゴリーの洗練」の 2 点が挙げられる。
1 つ目の「低品質なコンテンツの淘汰」は古くから運用しているウェブサイトやブログに特に良い影響がある。
Google など検索サイトでは文章が少なかったり、見出しとなる H タグや P タグによる段落が適切に使われていないと低品質なコンテンツ評価して検索結果どころか検索結果に表示するためのデータベース(インデックス)すら行わないことがある。
その低品質なコンテンツがウェブページ全体のページ数に対して存在する割合が多いと、ウェブサイトの評価自体が下がるので良質なコンテンツがあっても検索結果の上位に表示されづらくなるので、SEO 対策されていないページは削除する方が SEO に良い影響を与える。
2 つ目の「カテゴリーの洗練」は投稿している記事が複数のカテゴリーに分けられる雑記ブログに良い影響がある。
検索サイトはウェブサイト内のコンテンツのカテゴリーの割合を算出して、独自にウェブサイトごとにカテゴリー分けしている。
検索サイトで入力されたキーワードがそのカテゴリーに近い場合に検索順位を上げる傾向にあるため、アクセスの無い記事は削除してウェブサイト全体のカテゴリーを絞り込むことで SEO に良い影響を与える。
2.削除する記事の選定基準
ウェブサイトやブログの記事を削除する場合に、闇雲に削除しても SEO に影響しないままページビューを下げる結果になるため、削除対象とする記事の設定基準を決めておいたほうがよい。
雑記ブログの場合はアクセス数が半年間に無い場合や、文字数が少ないページを削除するとよい。
アクセスが月に数回あったとしても、情報としては古く、新しい情報に編集したり追記できない場合は残していてもウェブサイト全体の評価を通すので削除する方向でよい。
あるカテゴリーに絞った特化ブログでは、アクセスが無くても削除はせずに編集したり追記するなどリライトすると、記事を削除する以上に SEO を高めることができるので削除はしないほうがよい。
3.ブログの記事を削除した後のページビューの推移
ブログの記事を削除するとページビューや SEO に影響があるか確認するために約 2,200 の記事数がある状態から文字数が少なく、H タグによる見出しと段落化を行っていない低品質な記事であった約 40% を削除した。
ブログの記事を削除する前と、削除した後のページビューの推移はすぐには表れないので長期間観察した結果が次の通りである。
3-1.記事の削除前のガバレッジとアクセスの状態
ブログの記事を削除する前に Google Seach Console と、Google アナリティクスで状態を確認する。
Google Seach Console では Google にインデックスされているページ数を確認し、記事を削除した後にインデックスされている数量も減少するかを確認する。
Google のインデックスの状態は Google Seach Console にログインして「ガバレッジ」の画面を表示すると確認することができる。
上図ので「有効」が 1,910 あるので、ブログで公開している約 2,200 ページある記事の 86% ほどがインデックスされて検索結果に表示される状態となっている。
次に Google アナリティクスで 1 ヶ月分のアクセス数を確認すると、上図のように約 5,200 ページビューとなり日平均は約 170 ページビューあるのがわかる。
記事を削除することで検索サイトにインデックスされている数量は減るものの、低品質なコンテンツの割合が減ってページビューが増えるかが検証ポイントである。
3-2.記事を削除して 1 ヶ月後のページビューの様子
ブログ内の低品質なコンテンツを全ページの約 40% 削除して 1 ヶ月経過した結果が次の通りである。
Google Seach Console のガバレッジの画面でインデックスの数量を確認するとエラー数が先月よりも増大している。
エラーの内容は「ページが見つかりません」となっているため、ブログの記事を削除して結果が既に反映されているのがわかる。
次に Google アナリティクスでページビューを確認すると上図のように先月 1 ヶ月分に比べると約 4,400 と減少しているのが確認された。
実際に Google で検索結果の上位に表示されていた記事が表示されなくなったものもあり、何らかのペナルティが発生したと考えられる。
3-3.記事を削除して 2 ヶ月後のページビューの様子
ブログ内の低品質なコンテンツを全ページの約 40% 削除して 2 ヶ月経過した結果が次の通りである。
Google Seach Console でガバレッジの画面でインデックスの数量を確認するとエラー数はまだ記事削除から 1 ヶ月経過した時と同数となっており Google はまだサイトマップを保持して、削除した記事にもクロールを続けているのがわかる。
Google アナリティクスでページビューを確認すると上図のようになっており、記事を削除する前、またはそれ以上の閲覧があったのが確認できた。
一度は Google で検索して上位表示から消えてしまった記事は、記事削除前よりは掲載される順位が低いものの再び表示されるのを確認できたのでペナルティ対象からは脱したと考えられる。
3-4.記事を削除して 3 ヶ月後のページビューの様子
ブログ内の低品質なコンテンツを全ページの約 40% 削除して 3 ヶ月経過した結果が次の通りである。
Google Seach Console のガバレッジの画面でインデックスの数量を確認するとエラー数が大幅に減少したのが確認された。
記事削除から 3 ヶ月が経過して Google のクローラーが巡回を止めたことでエラーが減ったと考えられる。
次に Google アナリティクスでページビューを確認すると先月よりもさらにページビューが増え、記事削除前よりも 20% ほど閲覧数が上がっている。
記事削除からこの 3 ヶ月の間に Google の SEO のアップデートは実行されていないため、ブログに対する評価が変わったと考えられる。
3-5.記事を削除して半年後のページビューの様子
ブログ内の低品質なコンテンツを全ページの約 40% 削除して半年経過した結果が次の通りである。
Google Seach Console のガバレッジの画面でインデックスの数量を確認すると「ページが見つかりません」のエラーは無くなった。
登録しているサイトマップの XML からも記事削除と同時に消えているものの、手動でインデックス削除申請しない限りは数ヶ月から半年はクロールし続けるようである。
また、Google アナリティクスでページビューは記事削除から 3 ヶ月経過した数値とほぼ変わらない状態が続いている。
アクセスしたユニークユーザ数も変わらないため、記事削除による Google のウェブサイト全体の評価が落ち着いたと思われる
4.ブログの記事を再度、大量に消した後のページビューの状態
前述のように全体の約 40% の記事を削除して半年のインデックス数とページビュー数の推移を確認したところで、再度、ブログの記事を消してページビューが増加するかの確認を行った。
削除する記事は H タグの見出しを付けて SEO を意識して作成した内容だったが、類似したものだったため 2022 年 01 月下旬に 67 記事を削除した。
上図は独自に開発したアクセス解析の日別のページビュー数のグラフである。
記事を削除する前は日に平均 1,800 ページビューあったが、削除後から徐々にページビューは減少を開始する。
記事を削除した翌月の 1 ヶ月は日のページビューが 1,500 まで減少し、その後、記事の削除前よりページビューが増加するのが確認できた。
今回も前述のように SEO の観点で見ると低評価だったコンテンツが削除により減ったことでウェブサイト全体の評価が底上げされてページビューの増加に至ったと考えられる。
5.ブログの記事を削除した SEO への影響のまとめ
ブログの記事を削除した SEO への影響のまとめとして、まずは Google のインデックスの状態は 2 ヶ月は保持され、クローラーも巡回を続けるののが確認できた。
記事削除後は定期的に Google Seach Console で記事削除も反映したサイトマップ再送して認識はされているものの、すぐにインデックスから消えないため気になるようであれば手動で Google Seach Console の削除機能からリクエストするとよい。
しかし、インデックス数は変わらずとも実際に Google で検索した結果は削除から 1 ヶ月は順位が下がるため短い期間で大量に記事を削除するのは避けたほうがよいと考える。
時間の間隔を空けながら少しずつ記事を削除することをお勧めする。
また、ページビューは記事を削除したにも関わらず削除する前よりも増加したため低品質なコンテンツは削除してウェブサイト全体の評価を下げないようにするのがよいだろう。
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