[初回公開] 2020年08月15日
ブログの記事で一度公開したものの、アクセス数が全く無いコンテンツはリライト(書き直し)することで一時的だが検索結果の上位に表示されることがあり、検索エンジンから高い評価を得られればそのまま検索結果の上位表示を維持することができ、実際にリライトの方法とリライト後の効果について紹介する。
このページの目次
1.ブログ記事のリライト(書き直し)とは
ブログ記事のリライト(書き直し)とは、一度公開したコンテンツや記事のテーマは変えずに、新しい情報にアップデートしたり加筆修正することである。
改めて記事の内容を見直すことで、言い回しをわかりやすいものに変えて利用者に取って有益な情報に充実させる目的がある。
検索結果の上位に表示させる SEO の観点では利用者に有益なコンテンツ作りが求められるため、リライトにより利用者だけでなく、ウェブサイトやブログの運営者にとっても検索結果の上位に表示されやすくなりアクセス数、ページビュー数の増加につながる。
2.ブログ記事のリライト(書き直し)によるアクセス増加の効果
実際にブログ記事をリライト(書き直し)してアクセスの増加に効果があったかの検証が次の通りである。
リライトによるアクセス増加の検証結果を確認するため、公開して 10 年以上経つものの全くアクセスが無い記事を 2 つと最近公開して毎日平均 25 ページビューほどある記事を検証対象とした。
2-1.15 年以上前の記事をリライトしたアクセス数の結果
15 年以上前に公開してほぼアクセス数が無い記事をリライトした結果が下図である。
2020年07月中旬にリライトを行ったところ、リライト直後からアクセス数が微増し、リライトから 3 ヶ月経過した頃には 1 日の平均が 50pv のアクセスが維持できているのがわかる。
2-2.14 年ほど前の記事をリライトしたアクセス数の結果
14 年以上前に公開してほぼアクセス数が無い記事をリライトした結果が下図である。
2020年05月中旬にリライトを行ったところ、リライト直後からアクセス数が微増し、リライトから 3 ヶ月後からは 1 日の平均が 100pv のアクセスがあるのがわかる。
2-3.元々アクセスがあった記事をリライトしたアクセス数の結果
最後に元々毎日の平均が 25 ページビュー程ある記事をリライトした結果が下図である。
05月19日にリライトしたところ、翌日からアクセスが微増し、そのままアクセスは増加傾向にあり今では毎日の平均が 40 ページビューに達している。
ところどころアクセスが減っているのは土日になるとアクセス数が減る傾向にあるブログのため、リライトした記事もその影響を受けてページビューが少なくなるグラフとなっている。
2-4.リライトした結果の総評
以上 3 つのリライト後の結果より、記事のリライト(書き直し)でアクセスが全く無い記事は、再び恒常的にアクセスがある記事となっているのがわかる。
さらに元々アクセス数があった記事もさらにアクセス数を増やす結果となっている。
加えて、新規に作成した記事は検索エンジンにインデックスされるまでに日数が必要となるが、リライト対象の記事は既にクローラーが巡回して評価が低いだけの状態であることから、リライト直後からアクセスに結びつくのがリライトを推奨する理由の 1 つである。
また、古い記事をリライトして大きな効果が見られるようになるまでは 3 ヶ月かかり、元々アクセス数がある記事のリライトはすぐに効果が表れる傾向にあると推測される。
3.記事をリライトするときの注意点
ブログのコンテンツまたは記事をリライト(書き直し)する場合に注意すべき事項があり、闇雲にリライトを実施しても効果が出ない。
またはリライトを実施する前よりも検索結果順位を落とす要因になり兼ねないので下記の点に注意が必要である。
3-1.短い期間で何度もリライトしないこと
記事をリライトとしても検索エンジンがウェブサイトを訪れ、記事の内容を評価して検索結果にインデックス化されるまで最短で一週間から二週間かかる。
そのため、一度公開してから一週間ほどはリライトしないようにしたほうがよい。
上記のリライト後のアクセスの推移を示すグラフのように、リライトして結果が表れるまで 3 ヶ月ほどかかるため、短い期間でリライトを繰り返さずに数ヶ月おきぐらいに行うのが理想とされる。
3-2.内容を大きく変えてリライトしないこと
記事をリライトして検索結果の上位に表示されるようになるのは、検索エンジンが前の記事よりもリライト後の記事の方が良いと評価した結果であるため、リライト前の元の記事から大きく内容を変えると反対に検索エンジンからの評価が下がる要因になってしまう。
例えば、とある製品を紹介する内容からまったく違う製品を紹介すると URL が同じでも別の内容と判断されてしまう。
そのため、リライトにおいては古くなった情報を新しい内容に差し替えたり、その記事の本質から逸脱しない程度の補足や追加情報を入れる程度に実施するのが好ましい。
特に製品や時事ネタを記事として公開している場合は古い記事のままだと利用者にとって有効性が低いと判断されて評価が低くなるため、最新情報がある状態を心がけるとよい。
3-3.time タグを入れること
リライトした記事をより効果的に検索エンジンにアピールできるのが各コンテンツまたは記事に time タグを入れることである。
time タグは HTML タグの 1 つで年月日を表す YYYY-MM-DD の形式で記述し、記述した年月日が記事を公開または更新したことを示す役割がある。
公開中の記事へ巡回してきた検索エンジンのクローラーはこの time タグも参照するので、以前よりも新しい年月日になっていると記事が更新されたと判断して一時的に検索結果の上位に表示されやすくなる。
クローラーの巡回後は、記事の内容を再評価して利用者に有益な情報と判断されると検索結果の上位表示が維持されやすくなる。
また、time タグに記載した年月日はブラウザ上で表示されて目視できるため、利用者にとっても新しい記事と認識しやすくなるため記事の滞在率が高くなる傾向がある。
4.リライト後の内容が検索結果にインデックスされても元に戻る現象
リライトした記事は早ければ数時間後には検索結果の上位に自身のコンテンツまたは記事のリンクが表示されることがあるが、しばらくすると上位から消えるとともに検索結果に表示される記事の冒頭文章がリライト前の元の状態に戻ることがある。
これには 2 つの理由が考えられる。
4-1.リライト直後のみ優先的に表示する仕様によるもの
まず 1 つ目に検索エンジン側の仕様で、リライト直後の記事は検索上位に表示しやすくなる傾向があると考えられる。
これまでいくつかの記事をリライトしてきたが、大半がリライト直後に検索結果の上位に表示されるとともに、「○時間前」と直近で更新されたのがわかるようになっていた。
その後、24 時間以上経過した記事は検索結果の上位に表示されなくなったため、検索サイト側の仕様で直近に更新された記事はピックアップされる仕様があると推測される。
4-2.検索エンジンの伝播の仕様によるもの
次に 2 つ目に考えられる点としては、Google など検索エンジンは何十、何百台という大量のサーバで運営されているのでブラウザでアクセスした検索結果の情報を持つサーバが、まだ最新の情報に反映されておらずリライト前の古い内容のままになっていることがある。
リライト後の新しい記事の内容を持つサーバが 1 つでも検索エンジン側にあれば、時間の経過とともに他のサーバにその情報が伝播されるので、伝播後はいつ検索しても同じ順位で自身のコンテンツや記事が表示されるようになる。
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