[初回公開] 2021年12月02日
PowerDirector は撮影した映像を結合したり効果(エフェクト)を付けたりする動画編集ソフトで、音楽や効果音の素材も同梱されており、無料版と有償版が提供されている PowerDirector の基本的な操作と動画出力時に自動的に入るウォーターマークの消し方について紹介する。

このページの目次
1.PowerDirector とは
PowerDirector とは台湾にあるサイバーリンク社が提供する初心者からプロの現場でも利用される動画編集ソフトである。
動画のトリミングやカットといった基本的な編集以外に、クロマキー合成や自由に図形(シェイプ)の作成と配置ができる。
対応 OS は Windows、Mac OS で利用でき、利用できる機能が異なる複数のエディションが販売されている。
利用するエディションにより効果(エフェクト)や音声を無料で利用することができ、撮影した動画があれば 1 つの番組として作り上げることができる。
2.PowerDirector の体験版のダウンロード方法
PowerDirector は有償版の他に体験版も提供されており、公式サイトからダウンロードして入手することができる。
体験版は下図の公式サイトのボタン「無料体験版」をクリックすると PowerDirector のインストーラーがダウンロードされる。

3.PowerDirector のインストール
PowerDirector のインストーラーをダブルクリックすると、下図のようにインストールを開始する。

インストールが完了して PowerDirector を起動するとアップデートの案内が表示されるため、画面内のボタン「無料版で起動」をクリックする。

次に、利用しているパソコンのスペックに合わせてソフトウェアが快適に動作するように「パフォーマンス向上のため、CPU のハードウェアアクセラレーションを最適化しますか?」と表示されるため、ボタン「はい」を押して処理を実施する。

ソフトの最適化が終了すると、実際に動画を編集する画面を起動する。
そこで出力する動画の縦横比と編集モード(フルモード)か動画広告デザイナーの編集モードをどちらかを選択する。

今回は、出力した動画の縦横の比率を 16:9 とし、編集モードは「フルモード」を選択する。
起動すると下図のように動画を編集する PowerDirector のメイン画面が表示される。

既にサンプルとなる素材が画面の左上に表示されるので、これを参考に操作を覚えることも可能である。
4.PowerDirector の基本操作
PowerDirector の基本操作としては編集したい動画を PowerDirector に読み込んでタイムラインに配置し、編集後に出力するだけでよい。
4-1.プロジェクトを作成する
PowerDirector を起動するとまずは配置した動画が次回以降もすぐに呼び出せるように新規プロジェクトとして起動する。
プロジェクトとは配置した動画や画像の状態を保存するもので、プロジェクトがあることで最終的に出力する動画を再編集したい場合に役立つ。
プロジェクトを新規で開くと下図のような何も配置されていない画面が表示される。

画面の左上は動画や画像など作成する動画の素材を読み込む場所である。
画面下部は素材の動画や画像を配置して時系列に並べてカットや結合など編集を行うライムラインとなる。
画面の右上はタイムラインにある動画が最終的に出力した場合にどのような動画になるか確認するプレビュー画面となる。

4-2.動画を読み込む
素材となる動画を編集するためには、まずプロジェクトに読み込む必要がある。
画面上部のメニューより「ファイル -> 読み込み」を選択される項目から、ファイル単体であれば「メディアファイル」を、動画や画像など素材が一つのフォルダにまとまっているなら「メディアフォルダー」を選択する。

今回は編集したい動画と画像を一つのフォルダにまとめていたので「メディアフォルダー」を選択し、対象のフォルダを指定すると自動的に読み込みが開始されて下図のように PowerDirector 上で編集できる状態となる。

4-3.動画をタイムラインに配置する
素材となる動画や画像のインポートが完了すると下図のように一覧で表示される。
素材エリアにあるままだとまだ編集ができないため、動画を画面下部のタイムラインにドラッグすると編集が可能になる。

タイムラインに配置された動画は複数並べることで一本の動画に結合することができる。

タイムラインにある動画下図の青いバーが実際に出力した際に書き出される動画の範囲を示しており、このバーを伸縮させることで動画のカットを行うことができる。
4-4.動画に画像を配置する
動画に画像を追加したい場合は、動画ファイルと同じく素材エリアに画像をインポートした上でタイムラインに配置する。
その際、画像を配置しても一瞬間しか表示されないため、タイムラインにある画像をドラッグして伸ばすことで長時間画像が表示されるようになる。

配置した画像は右上のプレビュー画面に表示されるため、画像を配置したい場所と大きさをドラッグして変更することができる。

4-5.動画を出力する
タイムライン上に配置した動画や画像の編集が終われば、公開用に一本の動画ファイルにするために画面上部にあるボタン「出力」をクリックする。

ボタン「出力」をクリックすると下図のようにロゴ透かし(ウォーターマーク)を非表示にするかの確認を求められる。
無償版はウォーターマークを非表示にすることができないため、ボタン「ロゴを非表示で書き出す」をクリックする。

また、動画の出力にはサインインが必要になる。
初めて利用する場合はボタン「クイック登録」をクリックする。

サインインにはメールアドレスを利用し、メールアドレスを入力してボタン「今すぐ登録」をクリックする。
ボタンクリック後は入力したメールアドレス宛てに「CyberLink メンバーアカウント認証のお願い」という件名のメールが届くため、メール内の URL をクリックすると認証が完了する。

ここまででようやく編集した動画を出力する準備が整い、出力のための画面が表示される。
左上で出力する動画ファイルの形式を選択することができ、今回は MPEG 4 を選択し、画面下部のボタン「開始」をクリックする。

動画の出力が完了すると下図のような画面が表示される。

5.ウォーターマークを消す方法
PowerDirector の無料版で出力した動画は、下図のように動画の右下に PowerDirector のロゴ(ウォーターマーク)が自動的に入ってしまう。

ウォーターマークを消したい場合は動画の出力時に選択することができるが、無料版では消すことができないため、ウォーターマークを消したい場合は有償版を購入する必要がある。
PowerDirector はダウンロード版の他に、パッケージ販売もされており、一番安価なエディションでも 6,000 円弱で購入できるため、初めて動画編集ソフトを使う人でも高価なソフトを購入せずとも入門編として操作に慣れることができる。

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