ソフトウェアの WinMerge でテキストファイルとフォルダの内容を比較する方法


[初回公開] 2021年09月25日

システムの開発現場ではプログラムとなるテキストファイルの内容を比較したり、フォルダ内にあるファイルの比較を行うことが多く、見落としを無くすためにソフトウェアの WinMerge を使って内容を比較して差分を把握する方法を紹介する。

ソフトウェアの WinMerge でテキストファイルとフォルダの内容を比較する方法

1.アプリ開発現場でファイルの差分を確認する重要性

アプリ開発現場でファイルの差分を確認する重要性としては、変更前と変更後のプログラムの内容を比較してバグの発生率を下げることにある。



プログラム変更前後の比較を行うことで、システムが稼働する本環境に設置する際に古いプログラムを使おうとしていないかや、想定していた変更箇所以外も不用意に変更されていないかなど、システムの動作に悪影響が無いかを確認して不具合を防止するものである。

変更前と変更後を比較する場合は双方のプログラムをテキストエディタで並べ、目で 1 つずつ確認する手段がある。
しかし、この手法だと見落としがあったり、量が多いと差分を確認する手間がかかるためソフトウェアで自動化することが多い。

そこでプログラムの差分を確認するソフトウェアの中で今回は WinMerge を使ってファイルやフォルダの内容を比較する。

2.WinMerge とは

WinMerge(ウィンマージ)とは、ファイルまたはフォルダ内のデータファイルを比較して違いを表示する無料のソフトウェアである。
海外で開発されたソフトウェアだが、日本語化された WinMerge も提供されている。

Linux 系の OS にコマンドとして用意されている diff と類似しているが、差分箇所に背景色が付く以外に、差分だけの抽出、比較結果の出力などの機能が搭載されている。

3.WinMerge の使い方

WinMerge の使い方としては、下図のように WinMerge を起動して表示される初期ウィンドウに比較したいファイルまたはフォルダを指定して、ボタン「OK」を押すだけである。

WinMerge でファイルまたはフォルダを指定する様子


ファイルまたはフォルダを指定する場合は、変更前と変更後の順番で指定しても、その逆で指定しても問題無い。

3-1.ファイルを比較して差分を確認する

ファイルを指定して比較すると、下図のように双方で違いがある箇所に行ごとに背景色が付いて表示される。
さらに背景色が付いた行の中から、双方で異なる文字列にも背景色が付くため、プログラムの内容やスペルの違いもわかりやすい。

ファイルの比較結果の様子

3-2.フォルダを比較して差分を確認する

フォルダを指定して比較すると、下図のように違いがある差分の箇所に背景色が付いて表示される。
双方のフォルダを比較することで、同名のファイルはあるが内容が異なるのか、それともファイル自体が無いといったことがわかるためフォルダ内の構成の違いを把握することができる。

フォルダの比較結果の様子


3-3.比較した結果をテキストファイルに出力する

比較した結果をテキストファイルに出力する場合、WinMerge に表示された画面のまま HTML ファイルに出力することができる。
比較結果の出力は上部メニューより「ツール -> レポートの生成」をクリックすると出力先を指定した上で実施できる。

ツール → レポートの生成を選択

出力した HTML ファイルをダブルクリックするとブラウザが起動して比較結果が表示されるとともに、Excel など HTML ファイルを読み込めるソフトで開いて編集することも可能である。

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