巡回冗長検査(CRC)エラーでファイルの保存ができない場合の対応方法


[初回公開] 2009年01月07日

パソコンでファイルを開いたりやコピーを行おうとすると「巡回冗長検査(CRC)エラー」が表示されて正常に利用できないことやコピーができない事象が発生する原因と対応方法について紹介する。

巡回冗長検査(CRC)エラーでファイルの保存ができない場合の対応方法

1.巡回冗長検査(CRC)エラーが表示される様子

巡回冗長検査(CRC)エラーが表示される様子としては、パソコンでファイルを開こうとした時や、ファイルをコピーしようとした時に「データエラー(巡回冗長検査(CRC)エラー)です。」とポップアップ表示される。



CRC とは Cyclic Redundancy Check の略で、データの伝送や保存、そして複製が正確に行われたか確認するもので、この機構があることでデータファイルが正常に利用できたり、データが欠損することなくファイルコピーすることができる。

2.巡回冗長検査(CRC)エラーが出る原因

巡回冗長検査(CRC)エラーが出る原因としては、主にファイルの記憶されている状態に問題があり、ハードディスクや SSD など記憶媒体自体に問題がある場合と、ファイルを読み書きするためのデータの持ち方に問題がある場合の 2 種類に分類される。

2-1.接触不良の問題

原因の 1 つにハードディスクや SSD など記憶媒体とパソコン本体とを接続する部品が経年劣化等で正常にデータ通信が行えていないことが考えられる。

「データエラー(巡回冗長検査(CRC)エラー)です。」が出るようであれば記憶媒体との接触部分に問題があると考えられる。

2-2.物理的な破損の問題

巡回冗長検査(CRC)エラーの原因の 1 つに記憶媒体自体の物理的な破損が考えられる。
例えばハードディスクや CD の一部にキズがあり、そのキズがある箇所のデータだけが操作できないことが多い。

2-3.論理的な破損の問題

原因の 1 つに論理的な破損の問題があり、ファイルはハードディスクや SSD の空いている箇所に分割してデータを保存し、その際にどこにデータを分割したかの情報も保持する。

その際に分割して保存した先を誤ってしまうことがあり、データが欠損してファイル操作できなくなる。

3.巡回冗長検査(CRC)エラーが出た場合の対応方法

巡回冗長検査(CRC)エラーが出た場合の対応方法としては、まずは「利用を控える」ことと「バックアップする」ことである。

前述の原因で挙げた通り、接触不良であればハードディスクなど記憶媒体とそこに保存されているデータは無事なので接触箇所の掃除や代替えパーツで利用できるが、論理的及び物理的な破損の場合は利用しつづけることでさらに悪化させてしまう。



まず、論理的に破損している場合は、既に OS がデータが保存されている箇所を間違っているため、このまま他のファイルを読み書きすると正常に利用できていたデータも使えなくなるので、利用を控える。

また、パソコンはファイル操作しなくてもバックグラウンドでソフトやツールが自動的に動き、ハードディスクや SSD は常に何からのプロセスが読み書きしているので極力電源は落としたほうが被害は少なく済む。

次に、外付けのハードディスクや USB メモリなど外部の記憶媒体にデータをバックアップして、被害を最小限にする必要がある。
この際、中には巡回冗長検査(CRC)エラーが出てバックアップできないことがあるが、そのデータは破損したものとしてあきらめるしかない。

そのため、日頃から大事なデータは別のハードウェアにバックアップすることが大切になる。

尚、有償になるがデータ復旧を行うサービスがあり、専用の機械やツールで巡回冗長検査(CRC)エラーでファイルの読み書きができない状態でも抽出できる場合がある。

データ復旧サービスを利用する場合でもできるだけ状態は良い状態で依頼した方がよいので利用は控えるとともに、復旧作業により悪化して調査費用だけ請求される可能性もあるのでサービスの選定は慎重に行ったほうがよい。

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