ウィルス対策ソフト Norton(ノートン)のバージョンの違いと更新方法


[初回公開] 2021年09月14日

SNS や動画再生など日頃からインターネットに接続して利用しているパソコンやスマホは、常に情報漏洩につながるウィルスやマルウェアの感染につながる脅威に晒されており、その脅威からデータを守るためにセキュリティ対策ソフトが販売されているが、その中で Norton(ノートン)の特徴と更新方法について紹介する。

ウィルス対策ソフト Norton(ノートン)のパッケージの違いと更新方法

1.セキュリティ対策ソフトの必要性

セキュリティ対策ソフトとは、パソコンやスマホを利用する中でウェブサイトやメールの添付ファイルがウィルスに感染していないか検知したり、ウィルスを検知した場合は自動的に排除して端末を守るソフトウェアである。

スマホのウィルス感染で困っている様子


最近ではインターネット上でダウンロードしてインストールしたソフトウェアやアプリ自体にウィルスが無くても、利用者の知らないところでアプリが通信してウィルスに感染させたり、外部にデータを漏洩させたりするため、通信内容も常に問題ないかセキュリティ対策ソフトを起動させておく必要がある。

パソコンがウィルスに感染すると、操作できなくなり日常業務が止まるだけでなく、重要な情報が外部に漏洩して損害賠償の問題に発展する事態にも陥るため、セキュリティ対策ソフトを導入しておくことは大切である。

個人で利用しているパソコンがウィルスに感染した場合はパソコン内にあるデータから身元や趣味嗜好がインターネット上に拡散してしまうだけでなく、悪意ある第三者に遠隔操作されて会員サイトの登録情報の書き換えや、オンライン銀行で送金されてしまい実害が発生することもある。

また、最近ではパソコンやスマホを操作できないようにデータがロックされてしまい、そのロックしたデータを人質に取られて解除するために身代金を請求する(ランサムウェア)のトラブルも発生しており、防衛策としてセキュリティソフトの導入が勧められている。

セキュリティ対策ソフトは個人用(インストールタイプ)と、業務用(サーバタイプ)と用途に応じて各社から販売されており、その中から今回は個人でも中小企業でも利用できるインストールタイプの Norton(ノートン)を紹介する。

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2.Norton(ノートン)の特徴

現在販売中の Norton(ノートン)の製品名称は「ノートン 360」となり、従来のバージョンから搭載されていたウィルスの検知と除去の他に、会員制ウェブサイトのパスワード管理やセキュア VPN など情報管理や通信のセキュリティに関する機能が増えており、主に次の機能が備わっている。

  • デバイスとデータの保護
    • ランサムウェア/ウイルス/スパイウェア対策
    • リアルタイムの脅威防止
    • フィッシング詐欺対策
    • 自動オンラインバップアップ
    • パスワードの安全管理(パスワードマネージャー)
    • ウイルス駆除サービス (ノートン プロテクション プロミス)
  • プライバシーの保護
    • Wi-Fi 送受信データの暗号化(ノートン セキュア VPN)
    • 金融機関レベルの暗号化
    • 匿名閲覧
    • 広告追跡をブロック
    • Web カメラの乗っ取り防止(Windows 向けセーフカム)
    • 子供のネット利用管理
  • 個人情報漏えいの通知
    • ダークウェブ モニタリング

特に、Wi-Fi 利用時の送受信データの暗号化は無料 Wi-Fi など大勢の人が使うカフェなどで仕事や送金をする場合に、通信内容を盗聴される恐れがあるため、VPN と呼ばれる自身の端末と通信先との通信を暗号化して読み取れなくする機能が重要になってくる。

また、ダークウェブ モニタリングはノートンがインターネット上のウェブサイトを自動巡回して自身の個人情報と思われる情報を検知した場合に通知してくれる機能である。
これは自分のパソコンやスマホのセキュリティ対策が万全でも友人知人といった第三者のパソコンから情報が漏洩してインターネット上で拡散されることが考えられるためである。

3.Norton(ノートン)のバージョンの違い

Norton(ノートン)は利用者数と機能でバージョンに分けて販売されており、利用できる機能とインストール可能な OS、及び 1 つのライセンスで同時に利用できる台数などが異なっている。

そのため、一人暮らしでは 1 台だけインストール可能な製品を選び、複数台のパソコンがある家族世帯では 1 つのパッケージ製品で 3 台までインストール可能な製品を購入するといった選択肢がある。

現在販売されている Norton(ノートン)のパッケージと機能の比較は下図となる。

Norton(ノートン)のバージョンごとの機能の比較表


一人暮らしなど単身世帯でパソコンだけウィルス対策を行うのであれば利用可能台数が 1 台だけの「アンチウィルスプラス」が向いており、家族複数人でパソコンやスマホなどを利用している場合は「デラックス」が 1 台あたりの利用料が抑えられてお勧めである。

4.Norton(ノートン)のバージョンの確認方法

インストール中の Norton(ノートン)がどのバージョンかを確認する方法は、ノートン 360 を開いた画面内にある「ヘルプ」をクリックして下図のヘルプセンターの画面を表示する。

Norton(ノートン)のヘルプセンターの様子


次いでヘルプセンターの画面内のリンク「バージョン確認」をクリックすることでバージョンを確認することができる。

Norton(ノートン)のバージョンを表示した様子

また、購入した製品がどのパッケージかは同じくノートン 360 を開いた画面内にある「ヘルプ -> ライセンスの状態」を選択する。
下図のように製品名を確認することができる。

Norton(ノートン)のパッケージが表示された様子

5.Norton(ノートン)の期限を更新する方法

Norton(ノートン)は有効化(アクティベーション)を行ってから 1 年単位で更新時期を迎える。
以前の Norton(ノートン)製品は有効期間を延長する場合に利用期間中に新しい製品が提供されていると、一度アンインストールしてから新しい製品をインストールし直す必要があった。

しかし最近は後述の通りライセンス有効期間内でどのパッケージでも最新版にアップデートされるため、新しいパッケージを購入してアンインストールする必要がなく、利用者は延長分のライセンスを購入してライセンスキーを入力するだけで手間が軽減されている。

Norton(ノートン)の有効期限を更新する方法は次の通りである。

5-1.有効期限の通知を確認する

Norton(ノートン)の有効期限を確認するには、ノートンセキュリティの画面を開いた左下に記載されている。

Norton(ノートン)の有効期限の確認

また、有効期限が近づいてくると下図のようにデスクトップ上にも期限が迫っていることを示す案内が表示される。

デスクトップへの有効期限通知


ボタン「保護する」をクリックするとノートンの公式サイトが表示され、そのまま延長購入することができるが、新たなにパッケージを購入した方が安価に済む場合が多い。

ノートン公式サイトで期間延長

延長期限の案内の前にライセンスの更新を行いたい場合は、ノートンの公式サイトにアクセスして更新分として購入したプロダクトキーを入力する。

ノートン -ライセンス-

5-2.パッケージ製品を用意する

Norton(ノートン)の有効期限を延長するためには新しくパッケージを購入し、ライセンスを入手する必要がある。
パッケージ製品は家電量販店や下記のインターネットサイトから購入できる。

新規購入者向けと利用者向けの更新版といったように製品が分かれていないため、販売されている最新版を購入するのでよい。

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以前のパッケージはライセンスが印字された紙面とソフトウェアが入った CD-ROM が同梱されていたが、最近では CD-ROM は入っておらず、ライセンスが記載された紙だけとなっている。

そのため、ソフトウェアはインターネット経由でダウンロードするため新規インストールや更新する際はインターネットに接続できる環境が必要である。

また、箱が付いたパッケージ版と、ダウンロードでライセンスキーを入手する方法の 2 通りの購入経路が用意されている。

5-3.Norton(ノートン)のサイトにアクセスする

次にパッケージ内に入っている紙面にライセンスキーの他にソフトウェアをダウンロードする URL と QR コードが印字されている。
パソコンであればブラウザで URL を入力し、スマホであれば QR コードを読み取ってノートンの公式サイトにアクセスする。

[2024年08月時点]
下記の URL にブラウザでアクセスし、「プロダクトキーを入力する」を選択する。
ノートン -ライセンス-

5-4.プロダクトキーを入力する

パッケージに入っている紙面に記載している公式サイトにアクセスすると下図のような画面が表示されるため、ボタン「プロダクトキーを入力」をクリックする。

ボタン「プロダクトキーを入力」をクリック


次にノートンを有効化(アクティベーション)するためにはメールアドレスを利用したサインインが必要になるため、リンク「サインイン」をクリックしてログインを行う。

もしアカウントを紛失したなどでサインインできなければ再登録を行うことで継続して利用が可能である。

サインインまたはアカウントの作成

サインインが終われば下図画面となるため右側の「新しいプロダクトキーを入力する」をクリックする。
左側の「ノートンをダウンロードする」は新規にインストールする時に利用し、今回のように既にノートンがインストールされた状態で有効期限の更新だけを行う場合は新規インストールは不要となる。

「新しいプロダクトキーを入力する」をクリック

続いて表示される画面で購入したパッケージに入っていた紙面に記載されているライセンスを入力し、入力欄の右側にある矢印ボタンをクリックする。

ライセンスの入力


ライセンスの入力においては紙面には英数字の間に -(ハイフン)があるが、入力中に自動的に入るので連続して英字または数字を入れるだけでよい。

5-5.使用許諾契約に同意する

ライセンスの入力が終わると使用許諾契約の画面が表示されるため、ボタン「同意する」をクリックする。

ボタン「同意する」をクリック

5-6.最新版にアップデートする

最後に製品が最新版になっているかチェックして、最新版でなければ不足しているデータをダウンロードするソフトを入手する。
そのため下図の左側にあるボタン「同意してダウンロードする」をクリックする。

ボタン「同意する」をクリック

ボタンをクリックして約 4.0 MB 程度のファイルをダウンロードし、ダウンロードが終了すれば入手したファイルをダブルクリックして実行する。

ファイルのダウンロード中

ファイルを実行するとノートン製品に必要なファイル類が揃っているかチェックし、不足分がダウンロードされる。

製品のダウンロード中


製品のダウンロードが完了すると下図のように「アクティブ化されました」と表示され、インストールとともにライセンスのアクティベーションも終了の状態となるため、ボタン「OK」をクリックして終了となる。

製品のダウンロードが完了

5-7.有効期限が更新されているか確認する

最後にアクティベーションした新しいライセンスの Norton(ノートン)の有効期限が延長されているか確認するために、前述と同じくノートンセキュリティの画面を開いて左下の記載を確認する。

Norton(ノートン)の有効期限の確認


購入したパッケージの年数分の有効期限が延長になっているのが確認できれば問題ない。

6.旧バージョンの廃止と最新版の提供

最近の Norton(ノートン)はライセンスの有効期間内であれば、通常のウィルスのパターンファイルの更新の他に製品自体のメジャーバージョンアップがあるとダウンロードしてインストールすることができる。

アップデートに関する料金は発生しないため、自動更新にしていれば自然にアップデートされてノートンセキュリティの画面が変更になっていることがある。

更新後の Norton(ノートン)のバージョンを確認

念のため新しいライセンスを入力して有効期限が延長された Norton(ノートン)のバージョンを確認したところ、シリアル番号は変わっていたがバージョンは変わっていないのが確認できた。

6.その他のセキュリティソフトの例

ノートン以外にもセキュリティソフトは無償、有償問わずに提供されており、パソコン購入時に体験版としてインストールされていることもある。
体験版をそのまま使い続けてもよいし、新たに別の製品に差し替えて利用してもよい。

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