Windows で Visual Studio Code を利用した Python のアプリ開発方法


[初回公開] 2021年11月03日

Python はディープラーニングなど AI を利用したシステムやサービスの構築で注目されており、専用のサーバが無くても日頃利用している Windows パソコンに Python をインストールし、プログラムを行う環境として Visual Studio Code で Python を実行する環境を用意する方法を紹介する。

Windows で Visual Studio Code を利用した Python のアプリ開発方法

1.Python とは

Python とは、人工知能やデータ解析など様々な用途に利用されるプログラム言語である。
ブラウザで表示するウェブサイトやウェブアプリケーションの開発にも用いられる。



Python は無料で利用でき、ライブラリと呼ばれる機能を追加インストールすることで自分でプログラムせずとも簡単なコーディングで開発できるのが特徴である。

2.Python アプリを Windows で開発する方法

Python アプリを Windows で開発する方法としては、コーディングしたプログラムが動作する「Python 実行環境」をインストールするだけでよい。

プログラムのコーディングを行う上でテキストエディタの高機能版となる Visual Studio Code を用いた例が下記となる。

2-1.Python を Windows にインストールする

Windows で Pyhton のプログラムを書いて動作させるためには、Windows 版の Python をダウンロードしてインストールする必要がある。
Python は次の公式サイトからダウンロードすることができる。

-> https://www.python.org/

今回は 64bit 版の python-3.7.4-amd64.exe をダウンロードできたため、ファイルをダブルクリックしてインストールを開始する。
下図のようにインストーラーが表示されれば、Windows の環境変数に自動的に組み込むために「Add Python 3.7 to PATH」にチェックを入れてリンク「Install Now」をクリックする。

Windows 版 Python のインストールの様子

Pyhton のインストールが終了すると、Windows で利用できるかコマンドプロンプトを起動して次のバージョンを表示するコマンドを入力して確認する。

c:\>python -V
Python 3.7.4

また、Python には拡張機能を追加することができ、Windows でも追加を行うことができる。
インストール直後に入っている Python の拡張機能を確認する場合は次のコマンドを利用する。

c:\>pip list
Package Version
———- ——-
pip 19.0.3
setuptools 40.8.0



上記では pip と setuptools しかインストールされていないが、同じく pip コマンドを利用することでアプリ開発を支援するライブラリを追加することができる。

2-2.Visual Studio Code をインストールする

Windows 版の Python をインストールすると Windows の初期インストール時から入っているソフトウェア「メモ帳」などテキストエディタで Python のプログラムを用意することができるが、プログラム開発用のソフトを使うことでさらに便利になる。

プログラム開発用のソフトは多岐に渡るが、その中で Microsoft 社が無料で配布している Visual Studio Code を今回利用する。
Visual Studio Code は次の公式サイトからダウンロードすることができる。

-> https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/visual-studio-code/

今回は VSCodeUserSetup-x64-1.38.1.exe をダウンロードできたので、入手したインストーラーファイルをダブルクリックしてインストールする。

インストール直後の Visual Studio Code は日本語化されていないので、上部メニューより「View -> Command Palette -> configure display language -> Install additional language」を選択して表示される言語一覧より日本語を選択する。

日本語を選択すると Visual Studio Code の左側に詳細情報が表示されるため、ボタン「Install」をクリックする。
日本語パッケージのインストール後は Visual Studio Code を再起動すると上部メニューなど全てが日本語化される。

2-3.Visual Studio Code で Python を実行する

Visual Studio Code で Python を動かすためには、Visual Studio Code で Python が取り扱えるように拡張パックをインストールする必要がある。
拡張パックをインストールしておくと、Python のコーディング補助が行えるだけでなく実行も Visual Studio Code で可能になる。

下図のように Visual Studio Code の左側にある「extension」を選択し、表示された入力欄に「python」と入力すると Python Extension pack が表示されるため、ボタン「インストール」をクリックして拡張パックをインストールする。

Python Extension pack のインストール

次に、実際に「Hello World」のみを表示する Python の簡単なプログラムを書いて動作するかを確認する。
Visual Studio Code の上部メニューより「ファイル -> 新規ファイル」を選択すると右側に何もない入力欄が表示されるため、下記のプログラムを記入する。

msg = ‘Hello World’
print(msg)



Python のプログラムをコーディングする様子

プログラムのコーディング後は任意の場所に hello.py という名前で保存すると Visual Studio Code の左欄に hello.py が表示される。

実際に Python を動作させる準備として、キーボードの Ctrl + Shift + P を同時に押して表示されるコマンドパレットに「python select interpreter」と入力し、候補として現れる Python Select Interpreter をクリックして Python 3.7 を選択する。

Python Select Interpreter の設定

最後に Visual Studio Code の左側に表示されたままの hello.py を右クリックして「ターミナルで Python ファイルを実行」をクリックすると画面下部にプログラムの処理で指示した Hello World が表示されるのが確認できる。

Python で Hello World を表示した様子

もしプログラムミスなどで正常に動作しない場合は Hello World の代わりにエラー箇所とエラーの原因が英文で表示される。

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