Windows 10 と 11 で XP で動作していた古いソフトウェアを起動する方法


[初回公開] 2021年06月19日

Windows OS をアップグレードすると機能とセキュリティは向上するが、今まで利用していたソフトウェアが使えなくなることがあり不便を感じるが、条件により Windows XP 対応のような古いソフトウェアでも最新の Windows で動作するように起動させる方法を紹介する。

Windows 10 と 11 で XP で動作していた古いソフトウェアを起動する方法

1.最新の Windows で古いソフトウェアが起動できなくなる理由

最新の Windows で古いソフトウェアが利用できなくなる理由としては、Windows OS 内にある機能が無くなるためである。
インストールするソフトウェアが動作するために Windows に用意されている機能を利用することで開発コストを抑えることがあり、Windows が新しくなるとその機能の使い方が変更になったり、機能が無くなることでソフトウェアが正常に動作しなくなる。



Windows に用意されている機能とは、キーボードを押したときの処理や、DirectX など動きがある映像や CG を画面に表示するといったパソコンを利用する上で標準的なものが多い。

パソコンゲームであればウィンドウサイズを変更、または全画面モードに切り替えるなどソフトウェアの挙動を使い分けらる場合も Windows の機能が用いられている。

2.Windows XP 対応のソフトウェアを最新 Windows で起動した様子

Windows XP 対応など古いソフトウェアを最新の Windows で起動した様子は、「○○.dll が見つかりません。」などが表示されて起動しないことが多い。
インストールまでは正常に終了するためソフトウェアが正常に動作するかは起動するまで把握することは難しい。

また、Windos XP が広く利用されていた頃は CPU が 32bit が主流だったのに対して、今では 64bit が主流のため CPU の使い方によっても正常に動作しない場合がある。

3.最新の Windows で古いソフトウェアを起動する方法

最新の Windows で古いソフトウェアを起動する方法としては、「インストール先を変更」と「Windows の互換モードで起動」の 2 通りの方法がある。

ただし、次に紹介する 2 通り以外の方法でも起動できない場合は、.NET Framework が必要になるなど、より Windows の機能を利用したソフトウェアが考えられるため開発元に問い合わせて動作環境を確認するとよい。

3-1.古いソフトウェアのインストール先を変更する

最新の Windows で古いソフトウェアを起動する方法の 1 つとして、古いソフトウェアをインストールする場合にインストール先ディレクトリを「Program Files」から「Program Files (x86)」に変更する。

Windows の 64bit 版ではソフトウェアは「Program Files」にインストールされ、32bit 版では「Program Files (x86) 」にインストールされる。



そのため、32bit 時代のソフトウェアは「Program Files (x86)」にインストールするとパソコンの動作環境が適合しやすくなり正常に起動することがある。

3-2.Windows の互換モードで起動する

最新の Windows で古いソフトウェアを起動する方法の 1 つとして、ソフトウェアの起動に古い Windows との互換モードを指定して起動する。

今回、Windows XP 対応ソフトウェアとして販売されたタイピングソフトの「タイピングオブザデッド(The Typing of The Dead)」を Windows 10 で起動するように設定した流れは次の通りである。

まず、Windows XP などで動作していた古いソフトウェアを Windows 10 では Program Files (x86) にインストールする。
Program Files (x86) にインストールされたか確認するために、下図のようにショートカットのプロパティのタブ「ショートカット」より起動ファイルの先を見ると Program Files (x86) が指定されているのがわかる。

古いソフトウェアを Program Files (x86) にインストールされた様子

次にショートカットのタブ「互換性」を選択して、「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れ、互換モードの対象 OS を「Windows XP (Service Pack 3) 」を選択してボタン「OK」またはボタン「適用」をクリックする。

互換モードを Windows XP に指定する


互換モードを古い Windows OS へ設定した後にソフトウェアを起動させると下図のように正常に利用できるのが確認できる。

互換モード設定後のソフトウェアの起動の様子

Windows XP が利用された期間は長く、その間に製造販売されたソフトウェアも数多い。
その期間に購入したソフトウェアやゲームを今また利用したい場合は上記のようにインストール先の変更と互換モードを指定して実行するとよい。

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