Photoshop が最初の画面で止まり起動しない場合の対応方法


[初回公開] 2006年08月10日

ソフトウェアを起動する際に設定ファイルなど動作に必要なファイルを読み込むんでいる間の待ち時間中はソフトウェアのロゴやライセンス情報が一時的に表示され、読み込みが終わった後に操作できるようになるが、稀に初の画面で止まり正常に起動しない場合があるため、Photoshop を例に対応方法を紹介する。

Photoshop が最初の画面で止まり起動しない場合の対応方法

1.ソフトウェアの起動時の読み込み画面とは

ソフトウェアの起動時の読み込み画面とは、ソフトウェアが動作するために必要な情報や個人設定をメモリ上に読み込んで操作できるようになるまで表示される準備画面のことである。

Photoshop CS のスプラッシュスクリーンの様子


操作できる状態になるまではソフトウェアのロゴやライセンス情報が表示されることが多く、スプラッシュスクリーン(Splash screen)とも呼ばれている。
テキストエディタなど機能が少なかったり、軽量なソフトウェアであればスプラッシュスクリーンが表示されることなくすぐ利用できることがあるが、動画処理やゲームなど多くのデータを事前に読み込む必要があるソフトウェアでよく表示される。

画像を編集することができる Photoshop もインストールされているブラシやウィンドウの個人設定の他、大きいデータサイズが処理できるように予めメモリを確保することからスプラッシュスクリーンが表示されるが、稀に正常に起動しない事象が発生する。

2.Photoshop が起動しない原因

Photoshop が起動しない原因に、前回ソフト終了時に保持している設定ファイルに意図せず不要な内容が書き込まれていたり、何らかの要因で設定ファイルが破損または消えていると正常に読み込むことができないことが挙げられる。

Photoshop など多くのソフトウェアは利用者個々で並び替えたツールやウィンドウの位置や、初期のフォントの設定をファイルに保持しており、起動時にその個々の設定内容を読み込んでから操作できる状態になるが、設定ファイルが読み込めないとソフトウェアの起動が止まってしまう現象が発生する。

Photoshop CS6 のスプラッシュスクリーンの様子


また、ソフトウェアの設定ファイル以外にも、パソコンのメモリやストレージなど記録領域のリソース不足の問題であったり、OS の不調で起動しない場合もある。

3.Photoshop が起動しない場合の対応方法

Photoshop が起動しない場合の対応方法としては、ソフトウェアや OS を終了させて再度設定ファイルを読み込ます一時的対応から、設定ファイルの破損を想定して設定の初期化に分けられる。

3-1.タスクマネジャーで Photoshop を強制終了する

Photoshop が起動しない場合にまず試す方法の 1 つにタスクマネージャーで強制終了する方法がある。
タスクマネージャーは「Ctrl + Alt + Delete」キーを同時に押下することで選択肢の 1 つとして表示される。

タスクマネジャーで Photoshop を強制終了する様子


タスクマネージャーが表示されれば、ウィンドウ上部のタブ「プロセス」を選択し、アプリの項目から Photoshop をクリックする。
Photoshop を選択すると上図のように画面右下のボタン「タスクの終了」を押下することでソフトウェアを強制終了することができる。

強制終了することで読み込み中で止まってしまっていた状態がリセットされるので、再度 Photoshop 起動させると操作できるようになる。

3-2.パソコンを再起動する

タスクマネージャーでの強制終了でソフトウェアを再起動させても正常起動しない場合は、パソコンのリソース不足または OS と起動しようとしているソフトウェアが連携できていない可能性がある。

特に Photoshop などメモリを多く利用するソフトウェアが同時に起動していたり、ソフトウェアを終了させてもメモリを解放していないことがあるため、パソコンを再起動することで利用できるメモリ量を空けることでソフトウェアが起動させることができる。

3-3.Photoshop の設定ファイルを機能で初期化する

Photoshop は最後にソフトを利用した時のツールやウィンドウの位置を記憶しており、その情報を設定ファイルに保存した上で、次の起動時に読み込む挙動を取る。
そのため Photoshop が独自持つ設定ファイルが破損または無くなっていることで正常起動しないことがある。

そこで、Photoshop を起動してロゴ(スプラッシュスクリーン)が表示されている状態で「Ctrl + Alt + Shift」キーを同時に押下すると、下図のように「設定ファイルを消しますか?」確認ウィンドウが表示される。

「設定ファイルを消しますか?」が表示する様子


ここでボタン「はい」を選択すると Photoshop の初期状態、いわゆる工場出荷時の状態で起動するようになる。

3-4.Photoshop の設定ファイルを手動で初期化する

前述では Photoshop の設定ファイルを Photoshop の機能でリセットしたが、実際は設定ファイルが消えていないこともある。

そのため、手動で設定ファイルを消す方法もあり、Windows であれば次のフォルダを開いて設定ファイルが存在するか確認する。

C:\Users\{ユーザ名}\AppData\Roaming\Adobe\Adobe Photoshop {インストールしているバージョン}\Adobe Photoshop {インストールしているバージョン} Settings\WorkSpaces

上記の {} の箇所は利用者ごとに異なるので適宜書き直して Photoshop の設定ファイルがあるフォルダを開き、ファイルがあれば削除を実施することで Photoshop の設定が初期化される。

4.Photoshop のワークスペースをバックアップする

Photoshop はツールやウィンドウの位置などを設定をファイル(ワークスペース)に保存されている。
そのため、次にソフトを起動すると前回の続きから自分好みの状態で作業を再開することができるが、正常に起動しないことで初期化するとワークスペースも失われる可能性があるため、定期的にバックアップしておくとよい。

設定ファイルは前述の手動で削除する先と同じく次の場所にある。

C:\Users\{ユーザ名}\AppData\Roaming\Adobe\Adobe Photoshop {インストールしているバージョン}\Adobe Photoshop {インストールしているバージョン} Settings\WorkSpaces


そのため、フォルダごと別の場所に保存しておくと、正常起動しなくなったり、パソコンを買い替えて設定を引き継ぎたい場合に設定ファイルをコピーして保存することで引き続き個々の設定を継承して利用することができ便利である。

ただし、バックアップするのは Photoshop が正常起動して利用できる時に行うようにし、動作がおかしい状態での設定ファイルはバックアップせずに利用しないほうがよい。

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