Windows 10を22H2にアップデートできない原因と対処法|ESU延長サポートに備える


[初回公開] 2023年10月14日

Windows の大型アップデートは、毎月の定例アップデートとは異なり、年に約 2 回提供される重要な更新プログラムです。これにより新機能の追加や機能改善が行われるだけでなく、Windows のバージョンとそのサポート期限も更新されます。特に Windows 10 は、2025 年 10 月 14 日にサポートが終了する予定となっており、その後もセキュリティ更新を受け続けたい場合は、マイクロソフトが提供する有償の延長サポートプログラム「Extended Security Updates(ESU)」の利用が必要になります。この ESU を利用するには、Windows 10 のバージョンが「22H2」であることが必須条件です。しかし、大型アップデートがうまく完了せず、22H2 にアップデートできないケースも報告されています。本記事では、Windows 10 を 22H2 にアップデートできない原因とその対処方法、そして ESU に向けた準備について詳しく解説します。

Windows 10を22H2にアップデートできない原因と対処法|ESU延長サポートに備える

1.Windows の大型アップデート(22H2)とは

Windows の大型アップデート(22H2)とは、毎月 Microsoft から提供される「累積更新プログラム」や「.NET Frameworks」などと違い、機能改善といくつかの新機能が追加されるものです。

1 年を半期で分け、前期を「H1」、後期を「H2」とし、先頭に西暦の下二桁を組み合わせて提供されます。
例えば「2022年後期」に配信されるバージョンは「22H2」と表されます。

Windows の大型アップデート(22H2)とは


また、Windows 10 や Windows 11 といった製品名とは別にバージョンが存在しており、22H2 はそのバージョンを示しています。
バージョンごとにサポート期限が定められているため、長くパソコンを利用したい場合は定期的に大型アップデートを行ったほうがよいです。

Windows10 のバージョンごとのサポート期限の様子

上図は Windows10 のバージョンごとのサポート期限を Microsoft 社が示したもので、21H2 はすでに2023年06月13日にサポートが終了しているため、脆弱性に対応した新しい更新プログラムが提供されることがありません。

そのため、Windows10 を安全に利用するためには 22H2 にアップデートする必要があり、22H2 にすることで2025年10月14日までサポートを受けることが可能になります。

2.Windows の大型アップデート(22H2)が完了しない様子

Windows の大型アップデート(22H2)は毎月提供される更新プログラムとは違い、ダウンロードするデータ量が多く、インストールにも時間がかかります。
そのため、さまざまな原因で大型アップデートが完了しないことがあり、その様子は次の通りです。

  1. 画面「Windows Update」でアップデートしても途中で失敗します
  2. ダウンロード、インストール、再起動してもバージョンが 22H2 になりません
  3. タスクバーの通知欄に「失敗しました」しか表示されず原因がわかりません

3.Windows の大型アップデート(22H2)が完了しない原因

Windows の大型アップデート(22H2)が完了しない原因は、大型アップデートに必要なデータや構成になっておらず、インストール途中で失敗することが主な原因です。

特に長期間 Windows アップデートを行っていなかったり、リカバリして工場出荷時に戻して最新の Windows のバージョンにしようとした際などに、正常に完了しないことが多いです。

4.Windows を 22H2 にアップデートできない場合の対応方法

Windows を 22H2 にアップデートできない場合の対応方法としては、ストレージの容量不足など簡単なものから、システムファイルの破損を修復するなど、状況に応じて対応方法が異なります。

主な対応方法は次の通りです。

4-1.空き容量を増やす

Windows の大型アップデートのファイルサイズは数 GB に及ぶこともあり、パソコンのストレージ内の容量が少ないとインストールできないことがあります。

また、ダウンロードしたファイルサイズとは別にアップデートに必要なデータを一時的に複製するため、OS と同等程度の空き容量を必要とする場合もあります。

4-2.インターネット接続を確認する

Windows の大型アップデートはインターネット上から入手するため、インターネット接続は必須です。
ダウンロード中に通信が途切れたり、不安定な状態だとアップデートファイルが破損してインストールに失敗することがありますので、安定して通信が行える場所で大型アップデートを行うのがよいです。

4-3.トラブルシューティングツールを使用する

Windows にはアップデートが正常に動作しない場合に向けてトラブルシューティングツールが用意されているため、検査して修復することで Windows アップデートが進むことがあります。

まず Windows の設定画面より「更新とセキュリティ → トラブルシューティング」を選択して、下図のトラブルシューティングの画面を表示します。

「更新とセキュリティ → トラブルシューティング」を選択


次にトラブルシューティングの画面内のリンク「追加のトラブルシューティングツール」をクリックします。
トラブルシューティングツールの画面が表示されたら、下図の「Windows Update」をクリックしてボタン「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。

ボタン「トラブルシューティングツールの実行」

トラブルシューティングツールが実行中は問題をスキャンした結果が表示されます。

トラブルシューティングツールの実行結果の様子

もしトラブルシューティングツールのスキャンで問題があれば修復するかのボタンが表示されますので、画面に沿って操作することで問題を解決し、Windows アップデートが正常に動作することがあります。

4-4.Windows Update のデータベースを修復する

Windows Update を行うと、ダウンロードした修正プログラムのパッケージや適用履歴のデータベース、実行時のログファイルなど、重要なデータが SoftwareDistribution などに集積されます。
しかし、何らかの理由でこれらのデータベースが破損し、Windows Update ができなくなることがあるため、修復することで正常化する場合があります。

修復には、スタートボタン(タスクバー左下の Windows アイコン)を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」または「コマンドプロンプト」を起動し、次のコマンドを一行ずつ入力してエンターキーを押します。

net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserve

上記コマンドの流れとしては Windows Update に関連するサービスを停止し、その後データベースをバックアップ(名前を変更)し、最後にサービスを再起動させて修復を完了させます。

4-5.システムファイルチェッカーを実行する

Windows OS はアップデート以外にも動作に必要な情報をシステムファイルとして管理しています。
そのため、日常的にパソコンを使用している中で何らかの理由によりシステムファイルが破損することがあり、sfc コマンドによるチェックと修復を行うことで、Windows アップデートが正常化することがあります。

修復には、スタートメニューから「Windows システムツール」を開き、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択し、以下のコマンドを実行します。

sfc /scannow

4-6.22H2 アップデート用のインストーラーを利用する

Windows 22H2 などの大型アップデートは、毎月の Windows Update と同様に更新チェックしてインストールするのが一般的ですが、パソコンをリストアして工場出荷時に戻した後などは、急に最新バージョンにアップデートできないことがあります。

このような場合には、Microsoft の公式サイトから大型アップデート用のインストーラーをダウンロードして実行することで、22H2 にアップデートすることが可能です。

「Windows 10 のダウンロード」の画面の様子


まず、Microsoft Edge などのブラウザを起動し、Microsoft 社の「Windows 10 のダウンロード」ウェブサイトにアクセスします。
Windows 10 のダウンロード

ウェブサイトが表示されたら、画面内のボタン「今すぐアップデート」をクリックしてインストーラーを入手し、それを実行することで大型アップデートが可能になります。

5.Windows 10 のサポート延長「ESU」を利用するために 22H2 にする必要がある

Windows 10 は 2025 年 10 月 14 日に公式サポートが終了する予定ですが、その後も一部のユーザーや法人向けに有償のサポート延長プログラム「Extended Security Updates(ESU)」が提供される予定です。

ダウンロード販売用 Windows 11 Home|オンラインコード版

この ESU を利用するためには、Windows 10 のバージョンが「22H2」であることが前提条件となっています。
つまり、22H2 にアップデートされていない場合は、ESU による延長サポートの対象外となり、セキュリティ更新プログラムなどを受け取ることができません。

ESU の導入を検討している企業や教育機関、自治体などは、今のうちに全ての端末が Windows 10 バージョン 22H2 に更新されているか確認し、必要に応じてアップデートを実施することが重要です。

6.まとめ

Windows の大型アップデート(22H2)は、セキュリティや機能性の面でも非常に重要です。
しかし、さまざまな理由によりアップデートが完了しないことがあります。
この記事では、アップデートが完了しない原因と、その具体的な対応方法について紹介しました。

特にストレージ容量の不足や通信環境の不安定さ、Windows Update データベースの破損などが主要な原因となるため、それぞれに応じた対策を講じることで解決が可能です。

もしアップデートでお困りの場合は、紹介した手順を一つずつ試してみてください。

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