転職活動は求人情報を集めるところから始まり、ハローワークや転職サイトを利用するのが一般的だが、自身の経験やスキルに応じて求人を紹介してくれた上で企業との調整も代行してくれる転職エージェントサービスを利用する求職も少なくなく、その中でリクルートエージェントとマイナビエージェントを比較して自分に合ったサービスの指針となるべく紹介する。
このページの目次
1.転職エージェントサービスとは
転職エージェントサービスとは、求人を出す企業と、職を求めている転職希望者との間を取り持つ転職支援サービスのことである。
ハローワークや転職サイトと違い、転職エージェントでは求職者 1 人 1 人に担当者が付き、求人情報の提供から面談調整、履歴書の書き方のアドバイスなどを行ってくれる。
求職者は転職エージェントサービスを無料で利用することができ、求人を出す企業側が転職後に手数料をエージェントに支払う仕組みになっている。
転職支援サービスの中には転職して求職者と担当者間のやり取りが終了するのではなく、転職後も数ヶ月は様子を確認してフォローしてくれるところもある。
2.転職エージェントサービスを利用する求職者が増える理由
転職エージェントサービスを利用する求職者が増える理由は、転職活動において「時間を短縮させる」ことと「内定をもらう確率を上げる」ことの 2 点が挙げられる。
どちらも自分 1 人で転職活動するよりも効率良く、的確に進められる特徴がある。
2-1.転職活動にかける時間を短縮できる
転職活動は一般的に求人情報を探して履歴書を作成して応募し、書類選考が通れば面接の流れとなる。
特に求人情報を探して履歴書を書くまでが時間を要すところだが、転職エージェントを利用すると自分の希望にマッチした求人情報だけが紹介され、求人に応募はボタンを押すまたはタップするだけで完了する。
書類を応募するためには事前に転職エージェントサービスに登録して、初回だけは履歴書や職務経歴の登録やデータの送信が必要となるが、以後は応募のたびに準備する必要がないので仕事しながら次の職場を探している人にとっては大きな時間短縮となる。
2-2.内定をもらう確率を上げる
転職活動で履歴書や職務経歴書は自分で考えて用意し、面接も質疑をシミュレーションして臨む必要がある。
そこで転職エージェントサービスを利用すると履歴書など応募書類を添削してくれ、面接で各企業から出されるであろう質問の傾向を事前に教えてくれるので、事前準備が万全な状態で書類選考と面接に臨めることから内定をもらえる確率が各段に上がる。
3.リクルートエージェントとは
リクルートエージェントとは、進学や就職など人が動く事業を主とするリクルートグループが運営している転職エージェントサービスである。
多くの業種に渡り求人情報を保有しており、非公開求人も求職者に紹介してくれるので登録するだけで数多くの求人を検索することができる。
リクルートグループは長年、労働市場環境で広いシェアを保っているので転職エージェント業界でも求人情報数はトップクラスである。
また、求人サイトの運営や求人誌の発行、人材教育事業などを総合的に展開する株式会社リクルートが運営しているため、求職者に合った専属のキャリアアドバイザーが付き、転職者に適した手ほどきを受けることができる。
キャリアアドバイザーには実際に異業種からリクルートに転職した担当者も数多く在籍しており、アドバイザーの実体験が聞けたり、アドバイザーとは別に企業と調整する営業担当と密に連携して求人票に無い聞きづらい情報の入手や、内定をもらうための情報を提供してくれる。
4.マイナビエージェントとは
マイナビエージェントとは、株式会社マイナビが運営する転職支援サービスである。
マイナビは、就職・転職・進学情報の提供や人材派遣・人材紹介などを主業務とする日本の大手人材・広告企業であることから転職エージェントサービスも展開している。
マイナビエージェントに登録すると担当者が割り当てられるが、初回の登録の際に簡単な経歴と希望職種を提供することから登録情報に強みがある担当者が付いてくれる特徴がある。
5.リクルートエージェントとマイナビエージェントの比較
リクルートエージェントとマイナビエージェントの比較としては、「求人数の多さ」と「書類選考の流れ」、「取り扱い求人の規模」などが挙げられる。
大きくはリクルートエージェントが多くの求人数を持ち、大手企業の求人が多いメリットがあるの対して、求人企業側は急いで転職者を雇入れたいという企業は少なく、選考はシビアである。
それに対してマイナビエージェントは求人数は少ないものの、中小企業の求人が多く、新しい事業をするために急ぎ人がほしい企業など迅速にしっかり選考する求人企業が多い。
項目 | リクルートエージェント | マイナビエージェント |
---|---|---|
求人数 | 30 万件以上 | 約 10 万件 |
求人エリア | 日本全国 | 都市部、県庁所在地が中心 |
求人提供方法 | エージェントと AI による求人紹介 | エージェントによる求人紹介 |
書類選考 | システム的応募 | エージェントを介した応募 |
サービス利用料 | 無料 | 無料 |
スマホアプリ | 有り | 無し |
放置度合い | 定期的に連絡が来る | 初回の紹介以外はほぼ連絡無し |
詳細な求人情報の掲載 | × | ○ |
リクルートエージェントとマイナビエージェントともに相反するメリットとデメリットがあるため、両方に登録して転職活動を進めるとよいが、1 つの転職エージェントに絞って転職活動したい場合は、多くの求人情報から選びたい時と、スマホアプリで空き時間で求人検索したい場合はリクルートエージェントを利用するとよい。
もし求人情報をじっくり検討する時間があり、エージェントの担当者とも連携しながら転職活動を進めたい人はマイナビエージェントの利用が向いている。
関連記事
転職活動が活発になる時期は新卒や人事異動がある 4 月が職場に雰囲気に馴染めなかったりボーナスをもらってから退職を検討する求職者側と、優秀な求職者が市場に出る機会に求人を出す企業側の動きがあり転職市場が…
リクルートエージェントで企業スカウトでも落ちることがある原因とは
求職者と求人企業の間を内定に向けて仲介してくれる転職エージェントサービスでは、企業側から求職者の履歴書や職務経歴書を見て「企業スカウト」と呼ばれる応募を促す機能があるが、企業スカウトを受けて応募しても…
転職活動で求人に応募する前、もしくは既に内定をもらって内定承諾する直前で心配になるのが職場の雰囲気や人間関係、年収や有休の取りやすさなど実際に働き始めてみると想像と違い転職に失敗しないかであり、企業…