全国に展開している賃貸アパートのレオパレスは敷金礼金・前家賃ゼロで入居のしやすさと家電が備え付けられている物件もあることから入居者が多いが、それ故に音の問題などトラブルのウワサや気になる退去時にかかる費用について3年住んだ実績から紹介する。
このページの目次
1.アパートのレオパレスとは
アパートのレオパレスとは、株式会社レオパレス21が全国に展開する賃貸アパートの物件名で、一般的に入居時に必要とされる不動産会社への仲介料や大家への敷金礼金が不要で入居しやすい特徴がある。
入居に際しては通常のアパート賃貸のように居住空間だけ提供する物件の他に、家具やインターネット回線が家賃に含まれた賃貸や、マンスリー契約が可能で一般人だけでなく会社の社宅や寮として会社で契約することも可能となっている。
一人暮らし向けの 1K、1DK 物件の他に、ファミリータイプの 2DK、2DLK などもあり、中にはメゾネット(中階段がある 2 階構造)タイプも揃っている。
2.レオパレスでよくウワサされるトラブルの例
一時期は全国に急展開したレオパレスだが、その契約者数の増加と建築にかかる工数を短期間に抑える工法からトラブルにまつわるウワサも少なくなく、それが真実かを実際に3年間をレオパレスで過ごした経験から紹介する。
2-1.隣の住人の音の問題
よくウワサされるレオパレスのトラブルの 1 つが「隣の住人の音の問題」であり、確かに隣の住人の話し声は聞こえるのは事実である。
部屋で過ごしていると隣に誰かが来て話している様子は確かにわかる。
ただ、一般的な会話のトーンであれば話す内容までは壁に耳を付けても聞こえることはないが、会話が盛り上がって声が大きくなると内容が隣でも聞こえるので、既に入居している人、これから入居する人は気をつけたほうがよい。
また、「来客や配達で押されたインターホンのチャイムが 2 軒隣の部屋でも聞こえた」というウワサもあるが、これに関しては実際に住んでいて経験したことはない。
2-2.敷金礼金・前家賃ゼロの裏側
レオパレスへの入居時は、一般的に賃貸アパートの契約時に必要とされる敷金礼金と前家賃が不要で、保証人の記名があれば誰でも入居しやすい特徴がある。
反面、退去時には多額の請求が必要になるとウワサがある。
退去時にかかる実際の費用については後述するが、入居時に「敷金礼金」とは違う名目で費用が発生するので、実質的には家賃だけで入居できるわけではない。
上図は不動産会社でレオパレスへ入居契約した際の物件情報で、その中に入会金と年会費の項目があるのがわかる。
このように、敷金礼金は不要だが実際は入会金と年会費を支払うので、「敷金礼金」は無いが別の費用が発生する。
また、敷金であれば退去時の状態に応じてクリーニング費用程度を差し引かれた額が返金されるが、レオパレスは入会金という名目なので返金されない点に注意が必要である。
2-3.入居してからお金がかかる問題
レオパレスにまつわるウワサは建物やそこに住む住人のトラブルについての内容が多いが、入居してからかかる費用については言及されることがほとんどなく、こちらも入居に際しては注意が必要である。
まず 1 つ目が、上記の物件情報の図にもあるように入居に際しては入会金と年会費が必要になるが、後者の「年会費」にも問題が潜んでいる。
「年会費」は字のごとく、毎年引き落とされるのでこの点が他の賃貸アパートとは異なる。
家賃とは別に年会費が必要となるので、この額を 1 年間の 12 ヶ月で割った額が毎月の家賃に上乗せされると考えたほうがよい。
また、地方では車を所有しないと買い物や通勤できない状況なので、車の駐車場所を指定する書庫証明を取得しなければならない。
車庫証明の発行は各地のレオパレスの事務所で行ってくれるものの、この発行費用に 15,000 円必要になる。
賃貸アパートによっては大家・オーナーが善意で著名と捺印してくれるが、レオパレスでは書庫証明の発行にも費用がかかる点に注意が必要である。
2-4.短期間で家賃が上がる問題
賃貸アパートは築年数や立地条件に応じて家賃が上下することはよくあり、レオパレスにおいても例外ではない。
当時住んでいたレオパレスは郊外にあり、歩いて 500m ほどの場所に高速道路のインターチェンジができることになった。
その利便性を理由に家賃が毎月 2,000 円分値上げされることになったが、高速道路のインターが開通する 1 年前から値上げが実施されるとともに、
値上げの通知が届いたのは値上げ実施の数ヶ月前とクレームに事案に感じたのを記憶している。
高速道路の建設は入居前には始まっていたので、入居募集時は安い家賃に設定して入居後に値上げに踏み切ったと考えられる。
2-5.勝手なトランクルーム設置問題
レオパレスのアパートに敷地内にはゴミステーションと駐輪場が設けられており、それらは共用スペースながらもレオパレスの所有地となっている。
そのため、駐輪場のスペースを狭めて有料のトランクルームが設置されることも少なくない。
当時住んでいたレオパレスもある日、事前通知もなく駐輪場の 3 分の 2 がトランクルームになり、置けなくなった住人の自転車や原付を玄関前などアパートの空いたスペースに置くしかなくなった。
しかし、レオパレスの規定により駐輪場以外にある自転車やバイク類は放置しているものと見なされ、通告無しで撤去された上に、撤去費用をアパート入居所に請求されたと隣人から耳にした。
バイク所有者がレオパレスに入居を検討している場合は、併設されている駐輪場以外にも保管スペースを確保するなど考慮したほうがよい。
3.レオパレスの退去時にかかる費用
敷金礼金と前家賃がゼロで入居しやすいレオパレスで気になるとよくウワサされたり、インターネット上で調べられるのが退去時にかかる費用である。
下図が実際に 3 年間、レオパレスに住んで退去時に請求された費用である。
図のように基本清掃代はクリーニング代となり必ず必要になり、その他には「絨毯洗浄起毛」がある。
これはアパートの物件がフローリングではなく、絨毯が張られた物件の場合は必ず請求される。
当時住んでいた物件はメゾネットタイプで 2 部屋が絨毯だったため、20,000 円ほど必要となっている。
もし 1K などで床がフローリングの場合の退去時にかかる費用は 35,000 円ほどなので、ウワサよりも安価である。
また、私の場合はフローリングの上にマットを引いており、その影響で元のフローリングがやや黒ずんでしまったのでその張替え費用で 40,000 円が別途かかっている。
また、キッチンの流し台の扉が日頃の水気で少し塗装が剥げてしまったので、「キッチン扉塗装」として料金が追加されている。
図の最後になる「残物処分」は引っ越し時に不要になった粗大ゴミの処分を依頼したため、5,000 円かかっているが、産廃業者に依頼するよりも安価なので、引っ越し時に粗大ゴミがあれば事前に確認すると退去時は安く済むことがある。
4.レオパレスの総評
レオパレスのよく聞くウワサと実際に 3 年間入居した総評としては、1 人暮らしであまり客人が来ず、かつ 1 年未満の入居であれば利用してもよいと考える。
家族で入居するとやはり音の問題が生じるのと、小さな子供がいる家庭にも向いていない。
加えて、年会費がかかったり、急な値上げや支出に見舞われることが多いので生活費を計画的に利用しづらい面があり、長期で済む予定ならあまり向いていない。
急な転勤や、一時的に入居して本格的に済む場所を探す足掛かりとするのであれば敷金礼金が必要な物件よりも安く済む場合があり、最近では月契約のマンスリータイプなど契約形態が増えているようなのでライフスタイルに応じて利用するとよい。
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