【ヤフーカード廃止】PayPay カードの 3 つの特徴とヤフーカードとの違い


[初回公開] 2021年12月06日

ヤフーが提供しているクレジットカード「ヤフーカード」が 2021年12月01日を持って新規受け付けを終了し、以降は名称を変えて「PayPay カード」に自動的に切り替えをが行われるが、その PayPay カードの特徴とヤフーカードとの違いについて紹介する。

【ヤフーカード廃止】PayPay カードの 3 つの特徴とヤフーカードとの違い

1.ヤフーカード廃止の背景

ヤフーがクレジットカードのヤフーカードを廃止して PayPay カードに切り替えた背景としては、キャッシュレス決裁で認知度が上がっている PayPay の名称にすることで金融系事業のブランドを統一することが目的として挙げられる。

ヤフーカードから PayPay カードへ


また、PayPay はヤフーと資本関係(関連企業)にあることからヤフーが PayPay との連携を強化して金融事業を成長させるのも目的である。

2.ヤフーカード所有者はどうなるか

ヤフーカードを既に所有している利用者が今回の廃止に伴う影響は、「カードのデザインが変わる」「Tポイントから PayPay ボーナスに変更」「カード番号が見えなくなる」の 3 点である。

新しく届いた PayPay カードの外観

1 つ目のカードのデザインが変わる点については、カードに Yahoo の文字がデザインされたものから PayPay の文字が印字されたものになる見た目の変更である。
ヤフーカードのデザインや名称が気に入っていた人にとっては残念な結果である。

Yahoo!Japanクレジットカードと ETC カードの外観

尚、ヤフーカードのデザインは上図のようになっており、カラーはブラックとレッドの 2 種類から選択することが可能であった。

2 つ目のTポイントから PayPay ボーナスに変更については、クレジットカードの決済額 100 円ごとに 1 ポイント付与されていたTポイントが PayPay ボーナスに変更になる。
そのため、まだ PayPay を利用していない人は PayPay の利用を余儀なくされ、コンビニの「ファミリーマート」を始めTポイントを優先的に貯めて利用している人にとっては魅力が無くなった。

特典がTポイントから PayPay ボーナスに変更


3 つ目のカード番号が見えなくなる点については、一般的なクレジットカードにあるカード番号と所有者の記載が無くなり、カード番号は専用サイトで確認することになる。
インターネットで購入する際にカードを取り出してすぐに番号を入力したい人には一手間増える結果となる。

尚、利用中のヤフーカードは手続き不要でそのまま利用でき、2022年04月以降から順次 PayPay カードが自動的に郵送されてくる。
PayPay カードになってもクレジットカードの番号は変わらないため、既にクレジットカード番号を登録しているサイトや自動引き落としは引き続き利用できる。
また、年会費もこれまで通り永年無料となっている。

3.PayPay カードの 3 つの特徴

PayPay カードの 3 つの特徴としては「安全デザイン」「PayPay ボーナスへの変更」「カード利用時に PayPay ボーナス付与」の 3 点が挙げられる。

3-1.カード番号が見えない安全設計

PayPay カードはカード番号レスとなり、カード自体にクレジット番号とセキュリティコードが記載されなくなっている。
カード番号とセキュリティコードは会員専用サイトで確認が可能で、一見すると不便に感じるが店頭でカードを出しても番号を盗み見られたり、紛失して悪用されるリスクが無くなるのは利点である。

また、カード番号とセキュリティコードはカード発送時に同梱するカード台紙にカード番号とセキュリティコードが印字されているので、すぐに確認した場合は台紙で代用できる。

3-2.特典がTポイントから PayPay ボーナスに変更

クレジットカードを利用すると 100 円につき 1 円分のポイントが付与されるが、2022年04月のポイント付与分よりポイントの付与先がTポイントから PayPay ボーナスに変わる。
既に PayPay の利用者はクレジットカードで決済しても PayPay にキャッシュバックとして受け取ることができる。

3-3.カード利用時に PayPay ボーナスを獲得

クレジットカード利用時の特典は従来のヤフーカードと同様に決裁額の 100 円につき 1 円相当のポイントが付与される。
また、インターネットショッピングの「Yahoo!ショッピング」でクレジットカード払いすると、決裁額の 3% が付与される点も現行のヤフーカードと同様である。

加えて、PayPay への残高チャージや他の電子マネーへのチャージで PayPay カードを利用してもポイントが付与されない点も従来通りである。

4.ヤフーカードと PayPay カードの違い

従来のヤフーカードと PayPay カードの違いは下表の通りで、デザインやポイントの付与先以外はほぼ違いが無い。

項目 ヤフーカード PayPay カード
カード仕様 カード券面にカード番号を記載 カード番号レス
Tカード機能 あり 終了
ポイント特典 100 円につき 1 ポイントのTポイントを付与 100 円につき 1% の PayPa yボーナスを付与
年会費 永年無料 永年無料
家族カード あり 切替 PayPay カードと一緒に送付
ETC カード あり 手元の ETC カードをそのまま利用可
ショッピングガード保険 あり 終了

5.PayPay カードの新規入会特典

2021年12月時点で PayPay カードの新規入会特典として最大 7,000 円分の PayPay ボーナスが獲得できるキャンペーンが実施されていた。
2022年06月時点においても新規入会特典として最大 8,000 円分の PayPay ボーナスが獲得できるキャンペーンが実施されている。

ただし、既にヤフーカードを所有していて2022年04月以降で PayPay カードに切り替わってもキャンペーンの対象とはならない。
また、ヤフーカードを一度解約して新規に PayPay カードを新規入会してもキャンペーンの対象者にならない点に注意が必要である。

6.PayPay カード(ヤフーカード)を選択する決め手

PayPay カード(ヤフーカード)を選択する決め手となる点は次の通りである。



6-1. 年会費が無料
利用しているクレジットカードは年会費が強制的にかかるものがあるが、PayPay カードは年会費が無料なので所有するクレジットカードの幅を広げて用途に応じて使い分けやすくなる。

また、他のクレジットカードでは年会費を無料にするために年に 1 回は利用するといった条件も無い。
ただし、ETC カードも付けた場合は年間 500 円の費用がかかる点は注意が必要である。

6-2. 選べる決済業者
クレジットカードはどの店舗でも使えるイメージがあるが、実は決済できる会社が分かれており主に「VISA」「Mastercard」「JCB」などがある。
PayPay カード申し込み時にはこれらの中から 1 つを選択することができる。

国内の店舗でクレジットカード決済できるところであればほぼこの 3 種類は利用できるのであまり気にすることはないが、海外でも利用するなら「VISA」や「Mastercard」を、国内利用が主なら「JCB」が良いとされている。

6-3. ETC カードがあること
PayPay カードはクレジットカードとは別に高速道路で決済できる ETC カードも付帯することができる。
ETC 利用時はクレジットカードではなく専用の ETC カードを車載機器に挿す必要があり、クレジットカードによっては ETC カードが無いこともあるので ETC 利用者には PayPay カードの選択肢も候補に挙がる。

6-4. 紙の明細が届かない
クレジットカードの利用実績と請求額は紙で郵送されるものが多かったが、最近では郵送の廃止もしくは郵送できても有料というケースが多くなった。
他のクレジットカードでは紙での明細発行は毎月 90 円ほど必要となっている。
PayPay カードは残念ながら有料での紙明細発行は無いが、毎月届く紙明細で利用を確認したり不正利用がないかチェックしている人には不便を感じるかもしれない。

6-5. 支払い方法が選択できる
PayPay カードはショッピング 1 回または 2 回払い、分割払い、ボーナス払い、リボ払いの支払い方法から選択することができる。
クレジットカードによってはリボ払いしかないカードもあり、リボ払いにすると手数料が多くかかり余計に損をするので注意しておきたい。



6-6. Yahoo 関連サイトとの連携が強い
PayPay カードは Yahoo と資本関係にあるため、Yahoo がサービス提供するニュースサイトの他、ネットショッピング、宿泊予約、オークションのサイトで PayPay カードで決済するとさらに特典となるポイントが倍になって付与される。

特に Yahoo ショッピングでは、PayPay カードで決済した 1% 分のポイントに加えて、さらに +1%(時期や店舗によってはさらにプラス)分のポイントが上乗せされる。

7.PayPay カードの総評

PayPay カードの総評としては、PayPay 利用者にとってはクレジットカードの利用時に付与されるポイントがTポイントと分散されずに PayPay に統合されり、Tポイントが使える店舗数よりも PayPay で決済できる店舗のほうが圧倒的に多いことから利便性が上がる。

反対に PayPay を利用していなかったりTポイントをメインに利用している人にとってはデメリットでしかないためカードや決済の運用を見直すか、他のカードへの切り替えとなると考える。

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