[初回公開] 2012年05月16日
休息とは長時間の作業の間にごく短時間で心身を休めることを目的に取り入れる時間で、製造現場では事故防止も兼ねて午前と午後に 1 回ずつ設けられていることがあるが、精神的なストレスが多い事務職は意図的に仕事中や休日に休息を取ったほうがよく、システムエンジニアやプログラマーといった IT 従事者向けに作業効率アップとストレス軽減のため休息を取る方法を紹介する。
このページの目次
1.システムエンジニアにとって必要な休息とは
システムエンジニアにとって必要な休息とは、長時間の作業で低下していく集中力を回復する「休息」と、時折で発生するシステム障害の対応や人間関係など外的要因によるストレスを回復する「休息」の 2 種類ががある。
集中力を回復する「休息」とは、出社して設計やプログラムするなど作業に対して知的労働をしていると脳が疲労して勘違いや見落としなど小さなミスが発生しやすくなる。
そこで、1 時間おきや作業が一段落するごとに飲料水を口に含んだり、糖類を摂取することで脳を一時的にリフレッシュさせ、集中力を取り戻すことで作業ミスの軽減や次の作業への意欲向上につなげることができる。
また、システム障害や人間関係など自分の予期せぬ事態で受ける外的要因によるストレスは急激に心身ともに疲弊させる。
疲弊した状態では正常な判断や行動が取れなくなるため、休息を入れて一呼吸置くことで思考をリセットして対処することが勧められる。
2.休息と休憩の違い
休息と休憩の違いは、体を休めたりリフレッシュするために取得する時間の長さで使い分けられる。
前者の「休息」は長い時間作業をする中で数分から数十分程度のごく短時間で心身を休める期間であるのに対して、後者の「休憩」は 30 分から数時間と休息よりも長い時間休むことを指す言葉である。
労働基準法においても休息と休憩は使い分けられており、「休息」は法令上の定めはないが労働者に 15 分ほどを目安に取るものに対し、「休憩」は労働時間が 6 時間を超える場合は少なくとも 45 分、8 時間を超える場合は少なくとも 60 分の休憩を取ることが義務付けられている。
休憩時間は一般的に昼食を取る昼休憩が労働者に与えられており、休息時間は昼休憩とは別に工場など製造現場で 10:00 台や 15:00 台などに休む時間を取り入れられているが、法令上の縛りがないため、昨今では昼休憩以外の休息時間を取り入れていない企業が増えてきている。
休息の主な内容としてはコーヒーを淹れたり、たばこを吸う、トイレに行くなど仕事以外の数分ほどで行うものを指すことが多い。
3.ストレス軽減になる休息の取り方
昨今では顧客からのクレームや無理難題の交渉や職場の人間関係など、自分の裁量ではコントロールできない予期せぬ外的要因で受けるストレスが多く、退職やうつ病につながる要因ともなっている。
特にコールセンターや接客業ではカスタマーハラスメント(カスハラ)であったり、職場内ではパワーハラスメント(パラハラ)など働く中で受けるストレスは非常に多いため、溜め込まずに休息やストレス発散で心身をリフレッシュさせて健全に生活を送るようにしたい。
3-1.他の社員や家族と会話する
悩み事は一人で抱え込むと悪い方向にしか思考が行かなくなるため、解決に至らなくても他の社員やスタッフと雑談として聞いてもらうことでもストレス解消につながる。
もしアドバイスや他者からの違った視点での意見を聞くことで悩み事の深刻度が薄れることも多いので、休息において「悩みを話すこと」は重要である。
3-2.ストレッチやトイレまで歩くなど体を動かす
人は心理的ストレスを受けると交感神経が高まり、血管が収縮して血流が悪くなる。
血流が悪くなると全身に血液を送る力が加わり、血圧が上がるとともに脳に酸素や栄養が生き渡りづらくなり思考能力が低下する。
そこで、5 秒ほどゆっくりと息を吸い、10 秒ほどかけてゆっくり息を吐きながらストレッチすると副交感神経が優位になり心身がリラックスした状態になり落ちつく。
また、座ったままのデスクワークでは姿勢が悪いだけでも血流が悪くなるため、手を洗うだけでもトイレに歩くなど血液が全身に渡りやすくするようにするだけでも脳の回復につながる。
3-3.しっかりと睡眠をとる
仕事で出勤する前日や休日など自宅でゆっくり過ごす場合は、しっかりと睡眠をとることが重要である。
質の良い睡眠は副交感神経が優位になるため、体内のストレス物質を打ち消す効果があり、悩みなども軽減してポジティブな思考になりやすい。
また、寝る前にスマホやゲームで目に紫外線を受けたり、考え事をするとなかなか寝付けないことがある。
加齢により夜中に何度か目が覚める中途覚醒の症状が出る場合もストレスが睡眠で解消されず、うつ病になるリスクがあるため内科や心療内科で睡眠導入剤を処方してもらうといった医療サポートも心身をメンテナンスする上で重要である。
4.作業効率を上げるための休息の取り方
作業効率を上げるための休息の取り方としては、呼吸の整えと瞑想が挙げられる。
作業に集中していると呼吸のリズムが乱れたり、物事が断片的にしか見えなくなることがある。
そこで、呼吸の整え方としては 5 秒ほどお腹を膨らますようにゆっくりと息を吸い、10 秒ほどかけてゆっくりとお腹をへこますように息を吐くのを数回繰り返す。
また、呼吸を整えながら目を閉じて数分ほど何も考えないようにする時間を取ると、心身がリラックスされた状態となる。
目を閉じている間も前述の呼吸を整えると尚良い。
瞑想の場合、多少何かを考えてもよいが、考えすぎると休息にならないので、秒数を数えるのでも効果がある。
5.やってはいけない休息の取り方
休息の取り方を誤ると、良い効果が得られないだけでなく反対に悪影響を及ぼすものがある。
特に最近では休憩時間に限らずほんの数分の時間でもスマホを操作する人が多いが、使い方によってはさらに疲弊するので注意が必要である。
5-1.スマホに没頭する
最近ではスマホやパソコンでリアルタイムに時事ニュースが入手しやすくなり、便利で地域の格差が無くなっている良い面があるものの、生活に影響する政治や興味のある芸能ニュースを目にしてしまうと思考がそのニュースから離れなくなり仕事に集中できなくなってしまう。
そのため、休息中にスマホを操作するのはメールや自分宛ての SNS が来ていないかチェックする程度に留め、ニュースを見ないなど情報を目にするのは避けたほうがよい。
また、スマホやパソコンはディスプレイの光(ブルーライト)が目に入り脳を刺激するため、寝付けないや睡眠の妨げになるので就寝前のスマホ操作は避けたほうがよい。
また、自分の好きなこととしてスマホのゲームは操作したり、SNS を見る人が少なくない。
気分転換には申し分ないが、ゲーム操作や SNS の文章の読み取りと書き込みに脳のエネルギーを消費してしまい、休息どころか疲労してしまうので避けた方がよい。
5-2.生活リズムが崩れないようにする
休日は起床時間が遅くなったり、昼寝したりと心身を休める貴重な時間だが、昼夜逆転したり、午後や午後間近に起床すると生活リズムが狂い、休日明けの月曜日がしんどくなる。
休日の起床時間は通勤日よりも 1 から 2 時間遅い程度に留め、できるだけ生活リズムが崩れないようにしたほうがよい。
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