[初回公開] 2008年07月25日
建物のパース図や風景をイラストする際に奥行きを出す場合は遠近法(透視図法)が用いられ、その中で奥に行くほど面が狭くなったり線が収束する地点となる消失点を利用して簡単に 3D の立体的なイラストを描く方法を紹介する。
1.立体的にイラストを描くポイント
立体的にイラストを描くポイントとしては、「陰影をつけること」と「輪郭に奥行きを持たせること」の 2 点が挙げられる。
前者の陰影をつける場合は、平面的な絵にある方向から光を当てて生じる影や光が当たらない箇所の色を変えることで立体的に見せることができる。
後者の「輪郭に奥行きを持たせること」は建物など物体の側面を描くことで奥行きが生じるので立体的に見せることができる。
奥行きを感じさせるためには奥に行くほど徐々に小さくなるように描く必要があり、その基準となるのが消失点である。
2.消失点とは
消失点とは、遠近法(透視図法)で下図のように複数の線が交わる点のことである。
日常生活においてもある地点から見た風景で道や壁が奥に行くほど狭くなるように見え、最終的に収束する箇所が消失点となる。
デザインやイラストを描く際に人為的に奥行きを出す場合に違和感無く表現するために消失点を設けられる。
3.消失点を利用して簡単に 3D の立体的なイラストを描く方法
消失点を利用して簡単に 3D の立体的なイラストを描く方法としては、まず消失点を考慮していない立体な図を用意する。
建物など立体物は下図のように平行四辺形を面にするだけでも、斜め上からの見るように立体的に表現することができる。
次に、消失点を設けた上で、その点に収束するように立体物の各辺に角度付ける。
下図では消失点を設けた後、青色と緑色のようにガイドラインを引く。
そのガイドラインに沿うように立体物の各線に角度を付けると先ほどのイラストからさらに奥行きがあるようになる。
これは、人の目で見た場合に手前の方が大きく、反対に遠いところほど小さく見えるという遠近法が働き、より立体的に見えるためである。
尚、このように 2 つの点から補助線を引いて立体物の基礎を作る方法が「二点透視図法」と呼ばれている。
上図では消失点が 2 つあり、その間が長いほど実際の目で見る状態に近くなり、近すぎると違和感がある立体物ができあがる。
さらに消失点を利用した立体物に陰影を付けたり、光が当たっている様を表現したのが下図となる。
光が当たるほうから影になる面を暗くしたり、実際に光が当たっている箇所を明るくしてグラデーションで遠くなるほど色が濃くなるようにすると消失点を利用した形状に加えて、より現実的な立体物を描くことができる。
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