競馬新聞の調教欄の見方と予想の立て方

競馬で予想して当たる確率を高めるために出走馬の情報や厩舎からのコメントは欠かせないが、その中で競馬新聞で出走するレースの前に行った調教の結果情報の見方と調教情報を用いた予報の立て方について紹介する。

競馬新聞の調教欄の見方と予想の立て方

1.競馬新聞の調教欄とは

競馬新聞の調教欄とは、出走馬がレース直前まで美浦・栗東の両トレーニング・センターで行ったトレーニングの結果が掲載されている欄である。
トレーニング・センターで取材している競馬新聞の記者が調教スタンドから調教内容や調教タイムを計測している。



出走馬がレースまでにどのようなコースでトレーニングされたかが掲載されており、トレーニング内容とタイムからその馬の状態を知ることができる。

2.競馬新聞の調教欄の見方

競馬新聞の調教欄は下図のようになっており、見方としては主に「調教から見た有力馬」「各馬のトレーニングの総評」「トレーニング内容」の 3 つに分けられる。

競馬新聞の調教欄の様子

「調教から見た有力馬」と「各馬のトレーニングの総評」は競馬新聞によって掲載されていない場合がある。
「トレーニング内容」はどの競馬新聞でも掲載されており、トレーニングを行った回数が多ければ掲載される行数も多くなる。

図で大きく 3 つに分けた内容は次の通りである。

項番 項目名 解説
1 仕上がり評価 出走するレースと調教状態の良かった上位 3 頭が示される。
2 馬名と評価 調教した馬名と調教の質と量、及び調教の評価が示される。
3 調教内容 左から調教者、日付、場所、各コーナーでのタイム、走行位置、調教の手応え、採点となる。
走行位置は数値が低い方がインコースとなる。
調教の手応えは「馬なり < 仕掛け < 強め < 一杯」の順で右の方ほど馬に負担がある調教を行っていること表している。

例えば上図の 3 の赤枠では、栗東の坂路コースを調教師の助手が 18 日に騎乗してトレーニングを行ったことを示している。
内ラチに沿って回れば[1]、外ラチ沿いだと[9]、真ん中あたりなら[5]の表記になるため、このトレーニングでは内側を走行している。
「G 前強め」とあるので、ゴール前に手綱や、鞭を利用してレース本番に近い状態で走らせ、そのタイムが 800m 地点で 53.5 であったことがわかる。



右端にある 6 は新聞記者の採点となるため、記者により数値が異なるが 1 つの参考情報となる。

また、トレーニングのコースは傾斜や距離が異なるため、同じ 800m 地点でのタイムだけで比較しても正しい予想は立てづらい。
コースには栗東と美浦でそれぞれ次のようになている。

  1. 栗坂 → 栗東の坂路コース
  2. 栗 P → 栗東のポリトラックコース
  3. 栗 B → 栗東のダートコース
  4. 美坂 → 美浦の坂路コース
  5. 南 W → 美浦の南馬場のウッドチップコース
  6. CW → 美浦の北馬場の C ウッドチップコース

3.調教情報を用いた予想の立て方

調教情報を用いた予想の立て方としては、「コースのタイム」と「トレーニングの内容」の 2 点から馬の状態を判断する。

まず「コースのタイム」は、トレーニングで利用したコースにより好調であると判断できるタイムがあるため、そのタイム前後であればレース当日もそのタイムを維持できる可能性があると判断できる。
他の出走馬と同じコースの 800m 地点のタイムを比較してより早い(数値が小さい)方が入賞する可能性が高い。



また、「トレーニングの内容」はそのタイムがどのような状態での結果だったかを示すもので、「強め」や「前追う」のトレーニングであればよりレースの状態に使いタイムに近いと考えられる。
特に馬に走行を任せる「馬なり」がトレーニングで多いが、自由に走る中でタイムが良ければ騎手が手綱や鞭を使うとよりタイムが上がる可能性を秘めている。

最後に、トレーニングで利用したコースの左側にある数値は実施した日付を示しており、レース当日から間が空いているようであればあまり参考にならないことがある。
そのため直近のトレーニング内容を主に見て、掲載行が多い場合は平均タイムや毎回タイムが違うようなら気分に左右されやすいなど馬の特徴として読み取るようにするとよい。

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