大学の進学先先を決める場合は国公立や有名な私立といった偏差値が高いところが就職に有利とされているが、偏差値が BF(ボーダーフリー)とされる大学だと就職に不利かというとそういうこともなく、実際に BF 出身の自身が上場企業に就職した経験と学生時代に取り組むべき点について紹介する。

このページの目次
1.偏差値が BF(ボーダーフリー)とは
偏差値が BF(ボーダーフリー)とは、一定の条件を満たせば合格としている大学のことである。
多くの大学では定員に対して入学試験の点数の降順で合否が決定し、受験者数が多いため基準となる偏差値が算出できるが、BF 大学は偏差値を算出するほどのデータが取れないため、そのほとんどは偏差値 40 を下回る大学が多い。
また、倍率が低く、合格者が多くなることから「名前さえ書いておけば受かる」とも言われる所以である。
2.BF 大学と F ラン大学の違い
偏差値を公開していない BF 大学と偏差値が低い大学を指す F ラン大学の違いは、ほぼ同じ意味で使われることが多い。
正確には BF 大学とは受験者数が少なく合格ラインを出せなかった大学のことであるため、その大学が必ず偏差値の低い大学であるとは限らないが、定員割れする学部学科においては入学者を確保するために点数が悪い学生も受け入れる傾向にあるため、偏差値が低くなるデメリットもある。
3.BF 大学に来る学生のレベル
BF 大学に来る学生のレベルは偏差値が低いイメージがあるが、一概には言えない。
国公立や有名私立は 2 月に入学試験を実施するが、残念ながら不合格になった浪人を避けたい学生が中期・後期で BF 大学に入学するケースが少なくない。
自身も BF 大学出身で、高校 1 年の問題が解けないような学生がいたのも事実だが、高い偏差値の国公立に挑戦して不合格となった優秀な学生もいたのも事実である。
4.BF 大学で学生時代に取り組むべき点
BF 大学出身というだけで就職活動の書類選考で落ちる風潮は残念ながら今も存在している。
しかし、偏差値の高い学校ほど講義の難易度が高く、講義に付いていくだけでも精いっぱいで自己のスキルアップや社会人として必要な一般常識や生活力が欠けている学生が多い。
BF 大学でももちろん日々の講義への出席と学問の追求・取得は不可欠だが、比較的講義内容や学生生活の中で自由時間が取りやすいので次の点に取り組むとよい。
- 免許を取得する – 就職の採用条件で自動車の運転は必須である。学生の間に自動車の運転免許証は取得しておかなければならないし、働きながら自動車学校に通うのはほぼ不可能である。
- 資格を取得する – 学生時代は時間に融通がきくため、空き時間に資格取得の勉強するとよい。資格には実務経験が必要なものがあるが、独学で取得できるものが多いため多く持っておくと就職だけでなく、転職時も必ず役立つ。
- アルバイトをする – アルバイトというと賃金を得るのが目的と考える学生が多いが、社会に出て自分がどの職種が向いているか知るためにも異業種で多く経験しておくとよい。
- 一人暮らしをする – 社会に出ると配属先が実家から離れたり、独身の内は転勤もあり、働きながら生活力を身に付けるのは負担になるため、学生の内に生活する感覚をつかんでおくと心身に負担なく仕事に専念できる。
- 遊んでおく – 社会人になると自由時間は休日ぐらいしかないため、学生のうちに車や電車で出かけてより多くのことを経験しておくことで、所帯を持ったり、出張時にその経験が役立つことある。
5.BF 大学から上場企業や公務員、経営者になった例
BF 大学出身が上場企業や公務員、経営者になるのは難しくなく、しっかりと自己の状態を把握しつつスキルアップしていけば国公立や有名私立卒業生よりも優秀な社員として社会で活躍することができる。
5-1.BF 大学卒から上場企業へ就職
BF 大学卒から上場企業へ就職するためには、新卒では大学時代に難易度の高い資格を取得したり、自主的に活動してリーダーシップが発揮できる活動をしておかなければ難しい。
サークルの部長程度ではリーダーシップがあるとは見なされにくいため、実際に社会人で求められる要素として、学園祭や学生執行部の実行委員といった具体的に立案して指示する経験があるとよい。
また、私自身は新卒で中小企業に入り、スキルアップしつつ会社の規模も大きいところを狙って転職してきたため、スキルと経験がマッチして最終的には上場企業に入社することができた。
難しく、責任ある仕事もこなさなければならないが、転職時は出身大学よりも実務経験が重要視されるため、BF 大学でも上場企業に入るチャンスは十分ある。
また、新卒で入社して最初の会社が合わなくても、数年は第 2 新卒として扱われるため臆することなくスキルアップに励み、よりよい会社に移るとよい。
5-2.BF 大学卒から公務員へ就職
BF 大学卒から公務員へ就職するためには、公務員試験の点数と採用面接で左右される。
公務員試験は雇用促進の観点から高学歴者を優遇するような措置を取ることが難しく、筆記試験の点数と面談が重要視されている。
試験勉強と面談でしっかり受け答えするためには学生時代にしっかりと準備する必要があるが、実際に県庁や市町村に就職した知人がいるため、本人の努力がそのまま成果につながりやすい職種である。
5-3.BF 大学卒から経営者になる
BF 大学卒から経営者になるには、毎月収益が出るようにビジネスモデルと顧客が確率できていれば出身校に関わらずチャンスはある。
実際に私と同様に BF 大学出身の友人は単位が取れずに留年が決定し、最終的には退学して大学卒にはなっていないがコミュニケーションの高さと日々仕事に費やす努力で経営者となり、順調に売り上げを伸ばしている。
起業するにあたっては資金と顧客の開拓が必要になるが、学生時代にアルバイトで資金を集め、営業として任されるアルバイトもあるため人脈を作ったり会話術を高めて、卒業して間もなく企業することも可能である。
関連記事
【新人向けガイド】システムエンジニアの 1 日の仕事内容と残業時間
システムエンジニアの仕事は技術力とチームワークが求められる魅力的なキャリアであるが、IT 分野の需要の高まりで人手不足となっており、新人システムエンジニアに向けてある 1 日の仕事の概要と残業時間につい…
資格「基本情報技術者」を持つメリットと試験に合格するために行うこと
システムエンジニアとして働くためには資格は不要だが、情報系の資格を取得しておくと求人採用で有利になったり、会社に入ってからスムーズに仕事できるようになるメリットが多く、実際に自身も基本情報技術者を持…
懐かしい気持ちがメンタルに良い影響を与えるノスタルジーの効果
日常生活や仕事中などにふと感じる懐かしい気持ちはノスタルジーと呼ばれ、自分が過去に体験したことや、自分にとって特別な意味を持つ事象に対して湧くものだが、心理学の面においてさまざまな研究結果が発表され…