宇高国道フェリー乗り場の現在の様子と今後の再開情報


[初回公開] 2020年11月27日

宇高国道フェリーは本州と四国を往来する交通機関として岡山県と香川県を結ぶ海路であったが、 2012 年 10 月の航行を最後に休止となったものの乗降するフェリー乗り場はそのまま残されており、現在の様子と今後の再開について紹介する。

宇高国道フェリー乗り場の現在の様子と今後の再開情報

1.宇高国道フェリーとは

宇高国道フェリーとは、岡山県玉野市の宇野港と香川県高松市にある高松港を結ぶ海路である。
本社は高松市にあり、フェリーのチケット販売所と同じ建物に同居していた。

宇高国道フェリーの宇野港の外観


岡山県と香川県の間の航行時間は約 60 分でダイヤ改正されて減便するまでは 30 分間隔で 24 時間運航されていたので時間を気にせず地元の重要な足として利用されていた。

また、強風や悪天候時は全面通行止めとなる瀬戸大橋は車だけでなく列車も止まるため、フェリーが代便となる場面も少なくはなかった。
2012 年(平成 24 年)10 月 17 日を持って休止することになった。
近隣で同じく航行している四国フェリーも宇野港と高松港を結ぶ便は 2019 年に休止となったが、小豆島経由で岡山県と香川県を往復することは可能になっている。

2.宇高国道フェリーの乗船方法

宇高国道フェリーの乗船方法は人だけで乗船する場合と、車やバイクなどを伴い乗船する場合の 2 種類で異なる。

2-1.人だけで乗船する場合

フェリーに人だけで乗船する場合はチケット売り場で乗船券を購入し、徒歩専用のタラップを利用して乗船口に向かう。
途中で係員にチケットを見せて客室に入ることができる。

2-2.車を伴い乗船する場合

フェリーに車などを伴い乗船する場合は、チケット売り場で車の長さに応じた乗船券を購入し、外の待機所で乗車しておく。
乗船時刻になれば係員に乗船券を見せ、桟橋を通ってフェリー内に車を移動させる。



乗船券はコンビニでも購入することができ、事前に購入しておけば待機所から乗船する際に係員に見せるだけでよい。

3.宇高国道フェリー乗り場の現在の様子

宇高国道フェリー乗り場の現在の様子は、休止の状態であるため宇野港と高松港ともに乗船口とチケット売り場兼管理事務所の建物は残されたままとなっている。

3-1.宇野港の様子

岡山県玉野市の宇野港側の宇高国道フェリー乗り場は現存しており、看板は白塗りされているが建物と桟橋は今も当時のままとなっている。

宇野港の近くには同じく高松港行きを運行していた四国フェリーもあり、玉野駅から徒歩で向かうことができる場所に位置している。

宇野港の場所
宇高国道フェリーの乗り場の桟橋

建物の中も最後の運航で感謝が書かれた看板が今も残っており、車の待機場や建物周辺は雑草で生い茂ることなく再開されるのを今かと待ちわびている雰囲気を感じる。

宇高国道フェリーの乗り場の建物


3-2.高松港の様子

香川県高松市の高松港側の宇高国道フェリー乗り場は現存しており、建物屋上にあった看板は撤去されているが建物と桟橋は今も当時のままとなっている。

高松港の近くには同じく宇野港行きを運行していた四国フェリーもあり、高松駅から徒歩で向かうことができる場所に位置している。

高松港の場所

4.宇高国道フェリーの今後の再開情報

2012 年 10 月に最後の運航を行ってからその後は再開の目途は立っていない。
休止状態であるため再開が模索されており、完全に撤退されたわけでもないため再開の道は絶たれていない状況である。

2021 年 11 月に玉野商工会議所と玉野市長との間で懇談が行われ、商工会から市に対して再開に向けた社会実験などの協力を要請されている。
その中で、年間 3,000 万円程度で旅客船を 1 日 4 往復運航できると試算も示されている。

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