[初回公開] 2010年11月19日
ブラウザやスマホアプリで YouTube の動画を再生すと使っている端末や通信速度から自動的に最適な画質に設定されて再生されるが、自由に変更して高画質にする方法と、古いバージョンの画質設定に利用していた fmt パラメータについて紹介する。
このページの目次
1.YouTube の画質を変更する方法
YouTube の画質を変更する方法は、パソコンとスマホともに押す場所は異なるがどちらも設定から行うことが可能である。
パソコン版であれば動画の右下、スマホ版であれば動画の右上より変更する。
尚、YouTube の動画は通信速度などから自動的に画質が選択され、パソコンのブラウザであれば 360p、スマホアプリであれば 240p から 480p の間となる。
数値の後ろの p はピクセル(pixel)はデジタルデータのサイズを示す単位で、動画や画像を拡大した時の点の数を表している。
例えば 360p の場合は動画の縦方向に点が 360 個並んでいることを表しており、数値が小さいほどデータサイズが小さくなり読み込み速度が速くなる半面、大きな画面で見ると画質が粗くなったり、ぼやけて見えてしまう。
そのため、高画質で動画を再生したい場合は数値の大きいものを選択するとよい。
1-1.パソコンの YouTube で画質を変更する方法
パソコンの YouTube で画質を変更する方法は、動画を再生して右下にある歯車マークをクリックして「画質」を選択する。
「画質」を選択すると下図のように再生する動画の種類をさらに選択することができる。
ただし、全ての動画で画質を選択できるわけではなく、アップロードされた動画の画質が元々小さい場合は選択できる画質の種類が少ない場合がある。
1-2.スマホの YouTube で画質を変更する方法
スマホの YouTube で画質を変更する方法は、動画の再生中に動画をタップして上側に表示されるメニューの中より歯車マークのアイコンを選択する。
歯車型のアイコンをタップすると下図のようなメニューが表示されるため、「画質」を選択して変更する。
2.YouTube で画質を変える場合の注意点
YouTube で画質を変える場合の注意点としては、高画質にすることで綺麗に見える反面、それだけ細かな映像データをダウンロードするので通信量が増えることである。
通信量が増えると、ダウンロードに時間がかかるとともに、携帯電話であれば契約プランによっては毎月に支払う額が増えたり、一定の通信量に達すると通信速度が遅くなる場合がある。
そのため、動画を高画質で見たい場合はインターネットに定額で利用できる自宅や会社など、Wi-fi の環境で行うのこが好ましい。
3.YouTube の URL パラメータとは
YouTube の URL パラメータとは、アップロードされている動画の URL の後ろに YouTube が定める文字列を加えることで動画の操作ができるものである。
YouTube の動画 URL はブラウザ上部の URL 欄で確認することができ、「https://www.youtube.com/watch?v={動画 ID}」の形式となっている。
「v={動画 ID}」も YouTube のパラメータの一つで、この動画 ID を変えると違う動画が再生される。
パラメータは他にも複数用意されており、動画 ID の後ろに指定してアクセスするとさまざまな設定で動画を再生することができる。
4.YouTube の URL パラメータ「fmt」とは
YouTube に用意されている URL パラメータの中に「fmt」があり、これは動画の画質を設定することができる。
例えば下記のように fmt=22 を動画の URL に付けると、720p で再生され、前述の設定で画質を変えることなく高画質で再生することができる。
https://www.youtube.com/watch?v={動画 ID}&fmt=22
画質をアクセス時から指定する場合は「&fmt=○」となるが、○に入れることができる数値は決められており、上図のようになっている。
例えば○が 18 なら横幅 480 ピクセルで MP4 で動画を取得し、35 なら同じく横幅は 480 ピクセルだが動画の形式は FLV で取得することを示している。
MP4 とは一般的に利用されている動画の形式で、パソコンだけでなくスマホなど多くの端末で再生することが可能である。
対して FLV は Flash Player で再生できる動画形式で、データの通信量が小さくなるのが特徴だが再生には Flash Player が必要となり、現時点では Flash Player 終了となっているため利用できない。
そのため 480 ピクセルより大きな画質で再生するのであれば &fmt=22 もしくは &fmt=37 を YouTube の動画 ID の後ろに付与するとよい。
尚、上図の表以外の数値を指定しても無効と見なされて自動的に判別された画質で再生される。
[2022.04.23 時点]
現時点で、YouTube の URL パラメータ「fmt」は廃止されているため、パラメータを付けても動画は再生されるが画質は通信状況などから自動的に判別されて再生される。
5.fmt パラメータを付けてダウンロードした YouTube 動画ファイルの違い
YouTube の動画を再生する場合に画質を調整する fmt を付けるとダウンロードした動画ファイルの形式に違いがあるのが確認できる。
過去の YouTube はブラウザの一時保存(キャッシュ)フォルダに保存されており、ダウンロードソフトを使わずともキャッシュフォルダから再生した動画を取得することができた。
キャッシュフォルダは IE であれば「ツール -> インターネットオプション」を選択し、ブラウザの設定項目を表示する。
表示された設定ウィンドウ内のタブ「全般」にある「閲覧の履歴」のボタン「設定」をクリックすると「インターネット一時ファイルと履歴の設定」というウィンドウが開く。
そこからさらにボタン「ファイルの設定」をクリックすると YouTube 動画を一時保存したキャッシュフォルダが表示される。
直接キャッシュフォルダを開くのであれば「C:Windows\{ユーザ名}\Local Settings\Temporary Internet Files」がそれに該当する。
キャッシュフォルダを開くと上図のように videoplayback から始まるファイル名で保存されており、 YouTube の動画をダウンロードしたものと同等である。
もし長い尺の動画の場合は分割再生されるので動画ファイルの後ろに(1)など番号が振られる。
上図の左側は fmt=18 を指定せずに YouTube を再生して取得した動画ファイルで、右側が fmt=18 を指定したものである。
横幅が 360 ピクセルから 480 ピクセルになっているので動画サイズが大きくなっているのがわかる。
また、上図は動画を再生したときに表示されるビットレートの違いを比較したもので、画像左側の fmt=18 を指定せずに再生した動画は 192kbps になっている。
それに対して fmt=18 で再生取得したものは 297kbps となり、fmt を指定した動画のほうが 1 秒あたりに表示されるデータ量が多いのでより鮮明であることがわかる。
さらにビットレートは音質にも関わるので音質も良くなっていることを示している。
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