サブドメインを追加する際の DNS サーバの設定方法【バリュードメイン画面付きで解説】


[初回公開] 2022年03月16日

1つのドメインを使い回して複数のウェブサイトを運用したり、異なるサーバでコンテンツを管理したりしたいときに便利なのが「サブドメイン」です。この記事では、サブドメインを追加する際に必要な DNS サーバの設定方法について、ドメイン管理サービス「バリュードメイン」の管理画面を例に、手順をわかりやすくご紹介します。

サブドメインを追加する際の DNS サーバの設定方法【バリュードメイン画面付きで解説】

1.サブドメインとは

サブドメインとは、取得済みのドメインをさらに分割し、複数のウェブサイトやサーバで使い分けたい場合に利用する URL の一部です。
例えば、sample123sample.jp というドメインを持っているとすると、以下のような形式がサブドメインになります。

  • https://www.sample123sample.jp
  • https://blog.sample123sample.jp
サブドメインとは

サブドメインは自由にいくつでも作成できます。追加のドメイン取得費用は発生せず、元のドメイン(この例では sample123sample.jp)の管理費用だけで運用できるため、低コストで複数サイトを構築したい方に最適です。

また、サブドメインに対応するウェブページは、同じサーバ内に配置しても構いませんし、まったく別のサーバや拠点に置くことも可能です。

DNS サーバでサブドメインごとに接続先サーバを変える様子

サブドメインを使うには、DNS サーバにて IP アドレスとの紐付けを設定する必要があります。

2.サブドメイン追加時に必須のDNS設定とは

サブドメインを利用する際には、DNS サーバにサブドメインの情報を追加する必要があります。
これは、インターネット上で「サブドメイン名」を適切な IP アドレスに紐づけるための重要な設定です。

DNS(Domain Name System)はドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組みであり、サブドメインも同様に DNS に登録しなければアクセスができません。
例えば「blog.example.com」というサブドメインを使いたい場合、その名前がどのサーバの IP アドレスを指すかを DNS に登録しておく必要があります。

設定を行わないと、サブドメインは存在しないドメインとして扱われ、ウェブサイトにアクセスできなくなるため注意が必要です。

3.DNS サーバでサブドメインを追加する方法

サブドメインを使うには、DNS(Domain Name System)サーバにて設定を行う必要があります。
方法は次の2つに分かれます。

  • DNS サーバを独自で管理している場合
  • ドメイン取得サービス(例:バリュードメイン)などで提供される DNS サーバを使っている場合

独自に管理している場合は「ゾーンファイル」と呼ばれる設定ファイルを編集します。
今回は、後者の「バリュードメイン」の管理画面で行う場合を例に、手順を詳しくご紹介します。

3-1.ドメイン管理画面にアクセスする

まずは、ドメインを取得したサービスの管理画面にアクセスします。

バリュードメインでは、画面右上の「ログイン」ボタンをクリックしてログインを行います。

ドメインを取得したサービスの管理画面にログインする

3-2.サブドメインを設定するドメインを選択する

ログイン後、管理画面のメニューから「ドメイン → ドメインの設定操作」を選びます。

取得しているドメインが一覧表示されるので、サブドメインを追加したいドメインの右にある「DNS/URL」ボタンをクリックします。

「ドメイン → ドメインの設定操作」を選択

「ドメインの設定操作」をクリックすると取得中のドメイン一覧が表示されるので、サブドメインを追加したいドメイン名の横にあるボタン「DNS/URL」をクリックすると DNS の設定画面が表示されます。

ボタン「DNS/URL」をクリック

3-3.DNS に A レコードを設定する

DNS 設定画面では、A レコードや MX レコードの設定を行えます。

DNS の設定画面で A レコードを追加する

サブドメインの設定には、以下の内容を入力します。

  • ホスト名:追加したいサブドメイン名(例:blog)
  • ターゲット:サブドメインに紐付けるサーバの IP アドレス
  • タイプ:A(IPv4)または AAAA(IPv6)

※メールの送受信もサブドメインで独立させたい場合は、MX レコードもあわせて設定します。

入力が終わったら、画面下の「設定保存」ボタンをクリックして完了です。

DNS の変更がインターネット全体に反映されるまでには時間がかかります。早ければ1時間ほど、長い場合は24時間程度を見込んでください。

4.Web サーバにサブドメインの設定を行う

DNS 側の設定が完了したら、Web サーバ側でもサブドメインに対応する設定が必要です。
たとえば、Apache を利用している場合は VirtualHost を使って以下のような設定を追加します。

<VirtualHost *:80>
ServerName {サブドメイン}.{ドメイン}.{トップレベルドメイン}
DirectoryIndex index.html index.php
AddDefaultCharset UTF-8
DocumentRoot /var/www/html/{サブドメインの公開ディレクトリ}
<Directory “/var/www/html/{サブドメインの公開ディレクトリ}”>
AllowOverride All
Options FollowSymLinks -Indexes
</Directory>
</VirtualHost>

複数のサブドメインを同一サーバで運用する場合は、それぞれ VirtualHost を記述します。

なお、レンタルサーバを利用している場合は、管理画面から「サブドメインを追加」するだけで、こうした設定が自動的に行われることが多いです。

5.まとめ

サブドメインは、一つのドメインを効率よく活用し、複数のウェブサイトやサービスを分けて運用するのに便利な仕組みです。
サブドメインを利用する際は、必ず DNS サーバにサブドメインの設定を追加する必要があります。

DNS の設定を正しく行わなければ、サブドメインは正しく機能せず、アクセスできなくなる可能性があります。
また、DNS 設定後は情報の反映に時間がかかる場合がありますので、設定後すぐには使えないことも理解しておきましょう。

さらに、Web サーバ側でもサブドメインに対応した設定が必要です。
これらの手順を踏むことで、安心してサブドメインを活用したサイト運営が可能になります。

  • サブドメインは1つのドメインで複数のサイトやサービスを運用できる便利な仕組みです。
  • サブドメインを使うには、DNS サーバに A(または AAAA)レコードを追加する必要があります。
  • バリュードメインなどの管理画面から簡単に設定可能です。
  • Web サーバ側でも VirtualHost の設定を忘れずに行いましょう。

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