【SEOには必須】レンタルサーバで無料の SSL 証明書を使う方法


[初回公開] 2022年02月17日

ここ数年でインターネット上でデータ通信する場合は個人情報が含まれていなくても SSL と呼ばれる通信を暗号化するのが一般的になっており、SSL 通信するためにはウェブサイト側(またはサーバ)に証明書を設定する必要があるものの、基本的に有償である SSL 証明書をレンタルサーバで無料で利用する方法について紹介する。

【SEOには必須】レンタルサーバで無料の SSL 証明書を使う方法

1.SSL 証明書とは

SSL(Secure Sockets Layer)証明書とは、ウェブサイトまたはサーバと、そこからデータを受け取るブラウザやアプリの間でやり取りされる通信データを暗号化することで通信経路上で通信が盗聴されても内容が解析しづらい状態にすることである。



SSL 通信されているか判断するためにはウェブサイトの URL が「https」となっているかで見分けることができる。

数年前までは問い合わせフォームやログインが必要とする会員サイトといった個人情報を含む通信がある場合に SSL を用いることが多かったが、最近では個人情報を含まずとも検索で入力した文字列なども秘匿するのを目的に、常時 SSL で通信するのが一般的となっている。

そのため、Google を始めとする検索サイトは利用者に寄り添うウェブサイトが検索結果の上位に重きを置くため、SSL に対応しているか否かも SEO に影響している。

2.SSL 証明書の有料版と無料版の違い

SSL 証明書を導入するには、ウェブサーバの設定変更が必要になり、設定の他に SSL 証明書と呼ばれるウェブサイトの身元を証明するデータファイルも必要になる。

その SSL 証明書は一般的には有償となっているが、昨今の SSL 利用の普及のために「Let’s Encrypt」など無料で利用できる SSL を導入しているウェブサイトも少なくない。

SSL 証明書の有料版と無料版の違いは、どちらも通信を暗号化する点には変わりはないが、有料の SSL 証明書は身元が明らかな人物や企業・団体にしか発行されないため、ウェブサイトの信頼性が高い。
そのため SSL 証明書の発行手数料や管理費がかかることから有料となっている。



対して無料の SSL 証明書は誰でも使えるのでウェブサイトの運営者の身元はハッキリせず信頼性が落ちるが、証明書の発行には人の手を介さずシステム的に行われるため SSL の導入がしやすい。

3.レンタルサーバで無料の SSL 証明書を使う方法

無料で使える SSL 証明書が出始めてから、個人が利用するレンタルサーバでも利用されることが増えてきている。
下記はレンタルサーバの XREA で無料の SSL 証明書を導入する流れとなる。

3-1.レンタルサーバの管理画面にアクセスする

SSL 証明書を使うためにはウェブサーバに設置する必要があるため、ドメインの管理画面ではなくレンタルサーバの管理画面にログインする。
下図のように利用しているレンタルサーバのサイトよりログインを行う。

レンタルサーバの管理画面にログイン

3-2.無料の SSL 証明書を導入するサイトを選択する

もしレンタルサーバの 1 つの契約の中で複数ドメインを用いてウェブサイトを運営している場合は、無料の SSL 証明書を導入するサイトを選択する。
SSL 証明書は URL 1 つ 1 つに対して発行されるため、同じドメインでも「https://○○.□□.jp/」と「https://△△.□□.jp/」のようにサブドメインが違う場合でもそれぞれ SSL 証明書と設定が必要になる。

無料の SSL 証明書を導入するサイトを選択


サイトを選択するとそのサイトで SSL が導入されているか表示される。
設定を行うためにボタン「サイト設定の変更」をクリックする。

ボタン「サイト設定の変更」をクリック

3-3.無料の SSL 証明書を設定する

サイトの各種設定の中に SSL の項目を見つけ、「無料 SSL」を選択する。
また、レンタルサーバによってはドメインと IP アドレスの紐づけが必要な場合があるので、「A レコードのチェックを行う」にもチェックを入れてボタン「サイト設定を変更する」をクリックする。

サイトに無料 SSL の設定を行う


以上でレンタルサーバが提供している無料の SSL 証明書を管理しているウェブサイトでも使えるようになる。

SSL 証明書が適用されているかは、ブラウザで https で始まる URL でアクセスし、URL 欄の証明書の情報が表示されれば利用できている状態である。

3-4.「IP アドレスを当サーバに向けて下さい」と表示される場合の対応法

無料の SSL 証明書を設定すると「IP アドレスを当サーバに向けて下さい」と表示される場合があり、これは A レコードと呼ばれるドメインを IP アドレスに変換するための設定ができていないことを示している。

「IP アドレスを当サーバに向けて下さい」と表示される様子

A レコードの設定は DNS と呼ばれるドメインを管理するサーバの設定が必要となり、この場合はレンタルサーバの管理画面ではなくドメインを管理している画面で設定を行う。

DNS の設定の様子


上図ではあるドメインの各レコードを設定する画面となっている。
今回のように A レコードの設定を行う場合は、ホスト名にサブドメインが無い空欄を表す @ を入力し、ターゲットに利用しているレンタルサーバの IP アドレスを入力する。

ドメインとレンタルサーバの管理業者が同じであれば IP アドレスは自動的に入る。
次にタイプは A を選択し、MX 設定は 10 を入力して設定する。

MX 設定とはメール送信時に送信するサーバ(SMTPサーバ)が宛先のドメインを探す場合に用いられるもので、第一候補、第二候補と複数指定することができる。
そのためここで入力する数値が小さい(最小は 10)ほど、メール送信時に利用する優先度が高いことを示す。

設定画面の仕様上、MX の設定値が必要だったが、今回は A レコードで MX レコードとは異なるので数値は任意でよい。

関連記事

コメントを残す