[初回公開] 2020年02月24日
ブラウザでウェブサイトを見ていると「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます。」と出てくることがあり、目にして不安になる人もいるが、この表示が出る理由と出た時の対応方法について紹介する。
このページの目次
1.「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」が出る様子と理由
「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」が出る様子は、ブラウザでウェブサイトを閲覧していると画面下部に下図のようにポップアップが表示される。
これは見ているウェブサイトがウィルスなど害があるものではなく、コンテンツに一部で暗号化通信せずに通常の通信(http 通信)を行っている箇所があることが表示の理由である。
また、この表示が出るのは Internet Explorer(IE)のみとなっており、後継ブラウザの Microsoft Edge や Google Chrome など他のブラウザでは表示されない。
2.セキュリティで保護されているコンテンツとは
セキュリティで保護されているコンテンツとは、ウェブサイトの情報をブラウザに表示する際の通信が暗号化されている状態を示す。
インターネットに公開されているウェブサイトはサイトの住所を示すアドレス(URL)は、http で始まるものと https で始まるものがある。
http はインターネットが普及された当初から使われていた通信ルールで、やり取りする通信内容がそのままインターネット上を通るため、盗聴される恐れがある。
対して https はブラウザとウェブサイトの間を通信を暗号化するため、第三者が通信内容を盗聴することが難しくさせている。
https 通信は暗号化するための機能と費用がかかることから導入を見送っていた自治体や企業が多かったが、最近では https 通信が一般的になっている。
3.「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」が出た時の対応方法
「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」が出た時の対応方法としては、ウェブサイトを見ている側としては特に何もする必要は無い。
この表示が出ているときはブラウザが全ての情報が読み込めていないので、その表示の横にあるボタン「すべてのコンテンツを表示」をクリックすると全て表示されるようになる。
細心の注意をはらうとすれば、この表示が出たページでの個人情報やクレジットカード番号の入力は念のため避けるといった防衛手段が考えられる。
また、ウェブサイトを運営している側であればこの表示による閲覧者の信用を落としかねないので、早急に原因を探し出し、対応することをお勧めする。
4.セキュリティで保護されていないコンテンツを探す方法
「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」が表示される原因は前述の通り https でアクセスしているにも関わらず、そのアクセス先のコンテンツの中に http で読み込もうとしているものがある場合である。
そのため、セキュリティで保護されていないコンテンツを探す方法としては、ページの HTML ソースを開いてその中で http で外部ファイルを読み込んだり、画像を表示させようとしている箇所が無いかを確認する。
また、アフィリエイトなど広告を掲載している場合はその広告の HTML タグが http のままである場合も多い。
もし該当箇所がわからない場合は、ブラウザを開発者モード(IE だと F12 をクリック)を起動してタブ「ネットワーク」をクリックする。
タブをクリックした直後は何も表示されていないが、メニュー下部になる再生ボタン(緑色の三角形)をクリックしてコンテンツを再読み込みすると読み込んだファイルと読み込みまでの時間が下図のように表示される。
上図のブラウザの開発者モードで取得したデータを拡大したものが次となり、http で通信している箇所が特定しやすくなる。
上図で /(スラッシュ)で始まるものはサーバ内からファイルを読み込んでいるので https でアクセスしているならば自動的に https で通信するので問題無い。
https://~となっている箇所はコンテンツがあるサーバ以外から読み込まれていることを示すが、同じ https 通信なのでこれも問題が無い。
問題があるのは図の最下部にある http://~の部分である。
「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」が出る原因はここにある。
5.「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」を表示させない方法
「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」を表示させない方法としては、http で読み込んでいる箇所を https に変更することで解決する。
具体的には http:// となっている箇所を https:// に変更する。
ただし、ウェブサイトを公開するドメインとは異なる外部ファイルやアフィリエイトタグの場合は、https 通信に対応していないことも考えられるため、事前に https に変更しても正しく動作するか予め確認しておく必要がある。
アフィリエイトタグの中には http と https を省略した形式で src=”//***.***.jp” のように記載を促すところもある。
この記載は http でも https でもどちらでも対応できるような書き方ではあるが、ブラウザのよっては http でも https のどちらでも読み込まないことがあるのでできれば明示的に https を記載するようにしたほうがよい。
6.IE のサポート終了における今後の動向
IE は 2022 年 06 月 16 日(日本時間)をもって、サポートが終了することが Microsoft 社より告知されている。
現在 Microsoft がサポートしている Windows 10 または 11 で IE を起動すると後継ブラウザの Microsoft Edge に切り替える案内が表示される。
IE のサポート期限を迎えると IE が起動しない、または Windows アップデートにより IE が強制的にアンインストールされる可能性がある。
そのため、IE でしか表示されない「セキュリティで保護されているコンテンツのみ表示されます」の問題は IE のサポート期限以降は意識する必要が無くなると考える。
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