[初回公開] 2025年08月14日
X(旧Twitter)で収益化を行い、報酬を得た場合、日本国内に居住している場合でも税務申告が必要になる場合があります。特に海外企業からの報酬を受け取る場合、W-8 や W-9 といった税務証明書の提出が求められます。本記事では、X で報酬を得た後に行う納税申告登録の手順を、実際の画面操作に沿って解説します。これから収益化を始める人や、初めて申告登録を行う方にもわかりやすい内容になっています。

このページの目次
1.X の報酬とは
X の報酬は、主に広告収益分配プログラムなどから得られる収入です。
あなたの投稿に表示された広告のインプレッション数やエンゲージメント率に応じて報酬が発生します。

日本国内の利用者であっても、報酬はXの運営会社である海外企業から米ドルで支払われるため、受け取り方法や税務上の取り扱いが日本の給与所得や事業所得と異なる点があります。
そのため、受け取った報酬を円換算した額や支払い証明をきちんと記録しておくことが重要です。
2.X で報酬で納税申告が必要になる理由
X の報酬は海外からの支払いであるため、国内源泉所得とは異なる扱いを受けますが、所得税法上では課税対象となります。
受け取った報酬が一定額を超える場合や、他の収入と合算した総所得額が申告義務の基準額を超える場合、確定申告が必要です。
また、アメリカ合衆国と日本の租税条約により、二重課税を防ぐために W-8BEN 等の証明書を提出する必要があります。
これを怠ると、報酬から高い源泉徴収税が引かれてしまう可能性があります。
X と同じく YouTube や Google アドセンスで収益を得ているクリエイターも同じく W-8BEN 等の申請を行っています。
3.納税申告の「W-8/W-9 証明」を登録する方法
W-8(非米国居住者用)や W-9(米国居住者用)の証明書を登録することで、アメリカでの不要な源泉徴収を回避できます。
登録は X の「収益化」設定からオンラインで行えます。
操作は段階的に進み、必要な個人情報や税務情報を入力して送信します。
日本在住で個人利用の場合、多くは「W-8BEN」が該当します。
登録後は内容を変更しない限り有効ですが、住所や氏名変更があった場合には再申請が必要です。
申請に際しては氏名などウェブフォームに入力します。
YouTube でも利用されている Google アドセンスの申請方法と似ており、下記を参照するとわかりやすいでしょう。
3-1.「プレミアム→収益化」を開く
まず、X アプリまたはブラウザ版で自分のプロフィールメニューから「プレミアム」メニューを選びます。
その中にある「収益化」をクリックします。

ここでは広告収益やサブスクリプション収益の管理ページへアクセスできます。
この段階で、収益化を有効化していない場合は、事前に申請と審査を通過する必要があります。
3-2.「入金アカウントを管理」をクリック
収益化ページを開くと「入金アカウントを管理」というメニューがあります。
ここをクリックすると、Stripe などの決済プラットフォームの管理画面に移動します。
ここで支払い口座や個人情報を確認できます。
3-3.「タスク」をクリック
決済プラットフォーム内に「タスク」というメニューがあります。
ここには未完了の設定や提出が必要な書類が表示されます。

W-8/W-9 証明の登録は、このタスク一覧に表示されることが多いです。
3-4.「更新する」をクリック
タスク一覧では申請者名などが表示されます。
「W-8/W-9 証明がありません」から「更新する」をクリックすると、税務申告情報の入力画面が表示されます。

3-5.W-8/W-9 証明の申告をする
画面の案内に従い、氏名・住所・マイナンバー(必要な場合)・署名を入力して送信します。
申請が完了すると、源泉徴収税率が適用条約に基づいて調整されます。
最初に「お客様は連邦税法上、米国人(U.S. Person)として扱われますか?」と問われるので『いいえ』を選択します。


次に市民権のある国や名前(ローマ字)を入力します。

申請には次の入力項目がありますので入力例を紹介します。
- 市民権のある国:Japan
- 名前(ローマ字):姓名
- アメリカ国外の定住所:日本, 郵便番号, 都道府県、市町村以下の地名(ローマ字), 番地(半角数字)
- 郵送先住所は、上記の定住所と同じですか?:はい
- アメリカの納税者番号:空欄
- アメリカ居住者以外納税者番号:空欄
- 租税条約に基づき源泉徴収率の引き下げを請求しますか?:はい
- 租税条約の条項:適用外
最後に署名して申請が終了です。

4.まとめ
X で報酬を受け取る場合、納税申告や税務証明書の登録は避けて通れません
。登録を怠ると、余分な税金が差し引かれるだけでなく、申告漏れで後から追徴課税を受けるリスクもあります。
この記事で紹介した手順に沿って、早めに W-8/W-9 証明を登録し、確定申告の準備を整えましょう。
正しい手続きで手取り額を最大化し、安心してXの収益化を続けることができます。