[初回公開] 2024年08月10日
映画「ラストマイル」は2024年08月23日から劇場公開が開始され、ドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」の同世界軸線上で展開されるサスペンスストーリーで、翌年2025年にはインターネット配信されており劇中のキーとなるロッカーに書かれた文字の謎と最後の言葉を考察します。

このページの目次
1.映画「ラストマイル」とは
映画「ラストマイル」とは、TBS 系列で2018年に放送された「アンナチュラル」、2020年に放送された「MIU404」の同世界軸線上のストーリーとなるオリジナル原作の映画作品です。
主要人物はドラマでは出演していませんでしたが、ストーリーの合間に「アンナチュラル」と「MIU404」の登場人物が絡み合ってきます。

出演者は主演は満島ひかりであり、11月のブラックフライデー前夜を発端とする連続爆破事件に立ち向かう、物流センターのリーダーたちを始めとする人々を描くサスペンス映画となっています。
テレビドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」を手掛けた監督と脚本家が再びタッグを組み、ドラマ出演者も同役で出演するクロスオーバー作品となっています。
2.映画「ラストマイル」のあらすじ
11月、流通業界最大のイベントのひとつ「ブラックフライデー」の前日、世界的なショッピングサイト最大手「DAILY FAST(通称:デリファス)」は大量の購入送品の発送に向けて多くの従業員が出勤していました。
派遣社員やアルバイトが何百人といる中、正社員はわずか数名。
そしてブラックフライデー前に新しいセンター長として舟渡エレナ(満島ひかり)が着任します。
同日、配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、続けて第二、第三の爆発で死傷者が出てしまいます。
いずれもデリファスから発送されたもので、エレナとチームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたります。
エレナがふと見つけたデリファスの公式 CM ではない動画を孔と共に確認し、孔は爆弾が 12 個あるのではと疑い始めます。
捜査がデリファスに向けられる中、エレナは過去の社員であった山崎佑(中村倫也)の登録データを抹消しますが、彼のロッカーから謎の文字が代々社員の間で伝承されていることを知ります。
佑は結婚が近い恋人との関係に悩んでいたという証言があり、ロッカーに文字を残した後に倉庫から飛び降りて植物状態になっていました。
孔はデータを抹消したエレナが関係していると疑いますが、エレナもまたセンター赴任をアメリカ本国から指示されていた立場でした。
当時ニューヨークのデリファスに勤めていたエレナの元に、佑の元婚約者の筧まりか(仁村紗和)が事件を訴えに来ていたためです。
犯人も判明し、重要参考人として手配され、12 個の爆弾も警察によって発見されましたが、爆弾をデリファス内ですり替えられない発送物が 1 つあることに気付きます。
UDI ラボによってまりかの居所が判明し、既に配送済みだった最後の爆弾も、配達員である佐野親子が処理して連続爆破事件は無事解決しました。
3.映画「ラストマイル」の見どころ
映画「ラストマイル」の見どころは、テレビドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」の世界と繋がり、ストーリー内でもドラマで活躍した人物が登場する点です。
ストーリーはサスペンス仕立てであり、犯人を追う刑事や謎解きを支援する解剖医が活躍します。
劇中冒頭から伏線が張られており、最後までしっかりと回収される点も魅力です。
3-1.ロッカーの文字「2.7m/s→0、70kg」の謎
山崎佑が残したロッカーの文字「2.7m/s→0、70kg」は、2.7m/s が倉庫内で稼働するベルトコンベアの速さ、70kg がベルトコンベアの耐荷重を示しており、70kg を超えた場合はストップするシステムになっていました。
成人男性の平均体重は 70kg であり、佑は自分の体重でシステムをストップ(稼働率を 0 にする)できるかを身をもって試したのです。
3-2.ラストマイルの意味
ラストマイルの意味は「ラスト ワン マイル」の略で、最終発送拠点からエンドユーザーへの物流サービスを指します。
エンドユーザーが購入した商品はデリファス倉庫から配送業者の「羊急便」に託され、配送業者は業務提携している配送ドライバーに渡します。
ラストマイルを担うのは配送ドライバーであり、本作品では物流現場の問題や配送ドライバーの実態にも焦点が当てられています。

3-3.エンドロール前の英語の言葉
エンドロール前に英語で「What do you want ?(何が欲しい?)」が繰り返され、本作品は締めくくられます。
ブラックフライデーを始め、大手インターネットショッピングサイトは広告や宣伝で消費者の購買意欲を煽りますが、スマホで指1本で注文して翌日届くまでの間に、物流システムの中で多くの人が関わっているという実態があります。
しかし、その本当の姿は一般には知られていないのです。
3-4.犯人が偽名を使った理由
爆弾事件を起こした犯人が偽名を使った理由は、「デリファス社の社会的信用の失墜を狙ったこと」と「自分が犯人と特定されても捕まらないようにするため」です。
最初の爆破事件の犠牲者が犯人自身であり、さらに発売されたばかりのデリファス社製のスマホ「デリフォン」が爆発したように見せかけることで、デリファス製品への不信感を煽り、信用を失わせる狙いがあったと考えられます。
過去にデリファス社と因縁のある犯人が犠牲者となっても、自殺や逆恨みとされるのを避けるため、全く関係のない人の戸籍を使って成りすましたのです。
また、自分が犯人と特定され被疑者死亡で事件が片付けられてしまうと、命を懸けた訴えはすぐに風化してしまいます。
しかし他人に成りすまして死亡することで、警察はこの世にいない犯人を追い続けることになり、デリファス社もまた不安を抱えたまま営業を続けなければならないという思惑もあったと考えられます。
4.映画「ラストマイル」の入場者プレゼントとは
09月16日(月)までの公開 25 日間で、観客動員数 271 万人、興行収入 38.5 億円を突破するロングランヒットの記念として、09月21日(土)から入場者プレゼントとしてオリジナルデザインのステッカーが配布されました。

「アンナチュラル」「MIU404」「ラストマイル」それぞれの所属する組織のロゴとキャラクターたちが描かれています。
全国で合計 50 万枚の限定配布です。
5.映画「ラストマイル」の DVD/Blu-ray の発売日
映画「ラストマイル」の DVD と Blu-ray の発売日は2025年04月25日(金)です。
6.映画「ラストマイル」の DVD/Blu-ray の特典
映画「ラストマイル」の DVD と Blu-ray の特典は発売店舗によって異なります。
例えば HMV ではオリジナルデザインの養生テープが2種類同梱されています。
7.映画「ラストマイル」の Amazon Prime Video での配信
映画「ラストマイル」は先行して U-NEXT や DMM TV で配信が開始されました。
遅れて Amazon Prime Video は2025年08月29日から配信されています。
Amazon Prime Video は Amazon の月額 500 円または年間 4,900 円の Amazon プライム会員に加入することで視聴できます。
追加料金は不要で、Amazon プライム会員であればいつでも自由に再生可能です。
また、Netflix も月額制のサブスク形式ですが、コンビニ等でプリペイドカードを購入することで月単位で視聴が可能です。
プリペイドカードは 2,000 円以上からの購入となっています。
8.映画「ラストマイル」のテレビ放送日
映画「ラストマイル」のテレビ放送日はまだ決定していません。
劇場公開前には宣伝を兼ねた特別番組は放送されましたが、ストーリーに関わるスペシャルドラマは放送されていません。
9.まとめ
映画「ラストマイル」は「アンナチュラル」「MIU404」と同じ世界観を共有するクロスオーバー作品であり、サスペンス要素と社会問題を巧みに織り交ぜた見応えのある映画です。
ロッカーに残された謎の文字や「ラストマイル」の意味、エンドロールの言葉など、随所に深いテーマが込められており、考察の余地を残しています。
劇場公開後も長く語り継がれる作品となることは間違いありません。










