WordPress にはブログを見た利用者がコメントを残す機能が搭載されているが、匿名投稿が可能なため宣伝目的で投稿したり、フィッシング詐欺やマルウェアに感染させるサイトに誘導する URL を貼り付けるスパムコメントの対応で手間を取られる運営者は少なくないが、海外からのアクセス元や英数字だけのコメントなどスパムコメントを受け付けないようにする方法を紹介する。
このページの目次
1.Wordpress のスパムコメントとは
WordPress のスパムコメントとは、ブログの記事に不特定多数からコメントの入力を許可している場合に、記事とは関係ない内容や宣伝、詐欺目的投稿される内容のことである。
海外からの書き込みが多く、アクセス数やフィッシング詐欺、マルウェア感染させるために URL をクリックさせるためのコメント投稿が多い。
スパムコメントは下図のように URL だけのものや、日本語ではない半角英数字で文章として投稿されることがある。
投稿されたコメントをブログまたはウェブサイトの管理者が承認してから公開する設定している場合は管理者画面のみで確認することができる。
2.スパムコメントを放置することのデメリット
スパムコメントを放置することのデメリットとしては、「ストレージ容量の消費」「ブログ表示の遅延」、そして「ブログの品質低下」につながる。
スパムコメントは多い場合は 1 分おきに長文で投稿されることがある。
そのため、そのデータサイズ分だけサーバのストレージ容量を使うので、ストレージ容量が少ない環境でブログを運用していると動作しなくなったり、レンタルサーバであれば追加料金が必要になることがある。
また、不要なデータが大量に蓄積するとブログの記事を表示する場合に不要なデータも読み込もうとするとため利用者側で表示に時間がかかり、記事を読まれることなく離脱される恐れがある。
最後に、ブログの記事に関係無い、URL だらけのコメントや英字の文章がコメントに大量に表示されたままにしていると、それを見た利用者が適切に運用されていないと感じたり、検索エンジンから品質が低いと判断されてアクセス数の減少につながることがある。
3.Wordpress でスパムコメントを受け付けないようにする方法
WordPress でスパムコメントを受け付けないようにする方法としては、「承認制にする」と「複数のリンクがある場合は破棄の設定」、そして「特定キーワードで破棄」するといった、Wordpress にプラグインをインストールせずとも、初期から搭載されている管理機能で自衛することが可能である。
3-1.コメントの一般公開を承認制にする
ブログ記事のコメントは不特定多数が投稿できるものの、投稿されるとすぐに他の人にも見れるようにするとすぐに荒らされるので、ブログ管理者が表示してもよいと判断すれば表示する、承認制にしておくとよい。
承認されないと表示しないため、宣伝や詐欺目的でコメント登録しようとする者への抑制になる。
WordPress でコメントを承認制にする場合は、管理画面の左メニューより「設定 -> ディスカッション」を開く。
ディスカッションを開くと下図のように「コメントの手動承認を必須にする」の項目があるため、チェックを入れて保存すると、投稿されたコメントは管理者が承認しないと一般公開されなくなる。
3-2.複数のリンクがあると破棄させる
WordPress に投稿されるコメントは内容を解析して、不適切なものは破棄する機能がある。
その 1 つが複数のリンクがあると破棄する機能である。
スパムコメントの多くや宣伝目的や、フィッシング詐欺への誘導でコメントされることが多く、必ず URL が複数含まれている。
複数のリンクがあると破棄する設定は管理画面の左メニューより「設定 -> ディスカッション」を開く。
ディスカッションを開くと上図のように「コメントモデレーション」の項目に破棄する条件としてコメント内にある URL の件数を指定して保存すると、条件に合致したコメントは自動的に「ごみ箱」に移動する。
「ごみ箱」に入ったコメントは一括で空にすることができるので、コメント管理が楽になる。
3-3.特定キーワードがある場合は自動的に破棄させる
もう 1 つ WordPress には投稿されるコメントの内容を解析して、不適切なものは破棄することができる。
投稿されるコメントは URL だけでなく、日本語で誹謗中傷や特定のアクセス元から嫌がらせを受けることも少なくない。
そこで、特定のキーワードやアクセス元をブラックリストとして登録しておくことで、ブラックリストに引っかかったコメントは自動的に「ごみ箱」に入るようになる。
特定キーワードがある場合は自動的に破棄させる設定は、管理画面の左メニューより「設定 -> ディスカッション」を開く。
ディスカッションを開くと上図のように「コメント内で許可されないキーワード」の項目があり、入力欄にキーワードやアクセス元の IP を入力して保存すると、条件に合致したコメントは自動的に「ごみ箱」に移動する。
上図ではスパムコメントの投稿が多かった特定のアクセス元となる IP アドレスと、コメント内に「http://」「https://」と URL があれば破棄するように設定している。
一時期は 1 日で 2,000 から 3,000 のスパムコメントが来ることがあったが、ほとんどが URL しか記載がないものだったため、上図のように「http://」など URL で使われる文字列をブラックリストにすることで 1 日のスパムコメントが数件にまで減らすことができた。
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